中国第4位の海南航空を抱える海航集団が、破産!運航継続・マイルは保全!

日本でもコロナ禍で「エアアジア・ジャパン」が運航中止になり、そのまま破産しましたが、世界的にも航空会社の破綻が相次いでいるのが止まらない状態。

今、運航が継続されている航空会社も、政府からの支援で何とか…と言う企業もあると思うので、この先、コロナ禍の影響が想定以上に長引いた場合、どうなるんだろう…と言う気はしますが、そうした中で、また1つ、航空会社の経営破綻のニュースです。

海南航空を抱える海航集団が破産!

中国航空業界で4位のポジションにいるとされる「海南航空」グループ。

複数の航空会社を傘下に収めている訳ですが、その筆頭にある「海航集団」が、2021年1月29日、経営破綻をしたコトが明らかになりました。

裁判所の管理下で、運航はそのまま継続されるとのコトですが、債権者が裁判所に対して再建を前提とした倒産手続きを行なったとの発表です。

グループで日本路線も結構な就航があったので、ひとまず運航はそのまま継続されると言うコトで、ちょっと安心でしょうか。

元々、財務が不安定だったのが原因

規模拡大を進め、スイスポート・ヒルトン ワールドワイド・ラディソン ホールディングスと言った世界的にも名だたる企業を傘下に収めているのですが、正直、規模が大きい割に情報が少ない感じ。
急速な規模拡大と共に負債が増加すると言うよくあるパターンで、2018年12月期以降は赤字に転落したと言われ、2020年2月には海南省主導でタスクフォースが設置され、経営再建が進められていた状態。

航空会社としては、

・海南航空
・大新華航空
・長安航空
・北京首都航空
・福州航空
・北部湾航空
・雲南祥鵬航空(ラッキーエア)
・金鵬航空
・天津航空
・烏魯木斉エア
・桂林航空
・西部航空
・香港航空

と、数多くの航空会社を傘下に持っていた他、なぜかアズールブラジルなどの株式も保有していたりします。

これらの傘下の航空会社の中でも、「香港航空」は、香港の社会情勢が不安になったコトもあり、コロナ禍の前にバンクーバー・ホーチミン線などを運休し太平洋路線から撤退。さらに機内エンターテイメントサービスも一時休止するなど、こちらも冴えない感じになっており、機材が航空当局によって差し押さえになると言う時期すら。

傘下に抱え、順調に路線数を伸ばして来ていたLCCの「香港エクスプレス航空」もキャセイグループへと売却する状態でした。

「海南航空」としても、エアバスへの発注支払遅延があったりした中で、資産の売却を進めていたりしたので、今回の経営破綻は、別に驚きでもないけれど…

国内線需要も旺盛な中国の航空会社は、コロナ禍からの立ち直りが他の国よりも早い状態ですが、さすがに「海航集団」は、元々、財務が弱りに弱っていたコトもあって、乗り越えられなかった…と言う感じでしょうか。

正直、コロナがあってもなくても…と言う気はします。

今後はどうなる?マイルは?

さて、気になるのは、今後。

このまま運航は続けられるとのコトですが、さすがに航空会社群の再編は行われるのかな…と言う感じはありますね。

そもそも傘下の航空会社が、幾ら国土が広い中国と言っても、ちょっと多すぎる感じで非効率感は否めないですし。

ただそこまで子会社も育っていない感じは。
仮に資本が切り離されてもやって行けそうな規模を既に持っているのは、天津航空ぐらいでしょうか。

雲南祥鵬航空(ラッキーエア)・烏魯木斉エア・西部航空は、LCCとして一緒になってくれるとすっきりするし、単独でも生き残れそうな天津航空と、地域的な課題のある香港航空以外は、本体に吸収で良いような気もしなくはないけれど。

せめて東西(南北?)ぐらいに集約できれば、すっきりするんですけれどもね。

マイレージプログラムは、「Fortune Wings Club」を運営していますが、そのまま保全されるとのコト。

「エティハド航空」・「アラスカ航空」・「ヴァージンオーストラリア」・「TAPポルトガル航空」との提携があったりします。

アジア域内の航空会社との提携が皆無で、アライアンスも関係なく、独自路線を行っている感じもあるプログラムではありましたが、エティハド航空・アラスカ航空との提携があるのが、ちょっと魅力的でした。
ただそもそもアラスカ航空はワンワールド入りしたので、JALでもキャセイなどでもマイルの積算ができるようになったので、今や日本人的には魅力も薄かったかな…と言うのが、正直なところ。

ただこれから国際線網の更なる縮小などがあるかも知れないので、こうした提携もどこまで生きるのだろう…と言う感じをしてしまいますね。

中国国内に加盟航空会社がない「ワンワールド」入りが噂されたコトもありましたし、エティハド航空との提携を軸に、第4のアライアンスと言う可能性もあっただけに、ちょっと残念な感じも。

ただ急速な規模拡大が、借り入れを元にしたモノであっただけに、今回の破綻は、致命的な経営ミスだったんだな…と、改めて。
航空業界だけで規模拡大をして行けば、今回のような結末にはならなかったのかな…なんて、思ったりはしますけれどもね。
せめて、親和性の高いスイスポートとホテル系のみに限っていれば…と(つまりドイツ銀行が要らなかった…?)。

で、再建に対して、既存の中国の航空会社が名乗りを上げるのかどうかも気にはなりますね。
かつては中国国際航空が興味を示したと言う報道もあったりはしましたが…

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