アマゾン川を船で進む

アマゾンに行こう!

リオにサルバドール、レンソイス、ボニート…と、魅力たっぷりの国・ブラジル。

人が好きな人も、街中が好きな人も、自然が好きな人も、どんなタイプの旅人にも、1つはきっとハマる場所がある国だと思う。でも、広大なアマゾンエリアまで足を延ばす人は、まだまだそんなに多くはナイかと思う。

でも、ホントにもったいない。

そう言い切りたい場所が、アマゾンエリアには残っていました。

それが…

“アマゾン川での船下り”。

“アマゾン”と聞くと、何だか難易度の高そうな旅に聞こえるかも知れないし、さらにそこを船で…となると、余計に難しそうに聞こえるかも知れないけれども、ホントにただ船に揺られて、ずっとハンモックに揺られているだけ。

でも、それが極上の至福の時間でした。

ハンモックに揺られる心地良い時間

前日に港の近くの市場でハンモックを購入。

ハンモックなんて、日本では買ったコトがないから、もちろん初めて買いますけれども、実際に、当日乗船してから、船でブラジル人に買ったハンモックを吊るして貰って、実際に揺られてみると、何だか、いい感じ。

ゆら~り、ゆら~り…と。

少しずつ揺れ幅が小さくなって行って、やがて止まる。

 

ホントに、少しずつ、少しずつ。

 

その揺れぐらいが、もう何とも言えません。

心地良さしかナイぐらい。

こんなのが家のテラスとかにあったら、言うコトないんだけれど…って言いたくなるぐらいだし、日本でもハンモック生活、してみたい~と思わせるぐらいの居心地の良さ(そもそもテラスも何もない家ですけれどもね、その前に)。

そんなハンモックで4日間(最初に言われた日数)。

おい、幸せすぎるだろ、コレ。

何もしない贅沢な時間がそこにある

時間になって、少しずつマナウスの港を離れて行く船。

一通り歩いてみたけれども、そんなに大きな船じゃなかった。

地下が倉庫・1階レベルが車の置き場・2階レベルが客室・屋上に売店とオープンスペース。

ただそれだけ。
2階の客室は、ハンモック持参客用のオープンスペースと2人用個室が幾つかと、食堂・操舵室があるぐらい。

でも、必要なモノは基本的に揃っていて、トイレ・シャワーも男女別に4つずつ。

 

そして船が動き出すと…

 

もう何もするコトがナイ。

 

寝るかご飯食べているか、本を読んでいるか、音楽を聴くか、誰かと話をするか…

ただそれだけしかするコトがなかった。

隣が家族連れとかだと話がしやすい雰囲気になるかとは思いますが、どの人も陽気で楽しく、そして優しかったので、あまり心配はいらないかと(荷物も一応、チェーンロックは掛けましたが、心配いらなかったかも。ただ用心はしておいた方が良いかと思います)。

特に、このマナウス~ポルトベーリョの路線は、普段、外国人の利用が少ないと思われ、ボクが乗船した時も、ボク1人。

全員に見守られている感がアリアリだし、何をするにしても全員から話し掛けられる・見守られている…みたいな。

でも、途中からは“シャワー浴びて来るから赤ちゃん、よろしく~”みたいな感じになる面白さでした。

 

それにしても…

ホントにするコトがなく…

 

暇。

風景だって、ずっと森と川と、時々、小船と村。
それがずーっと続いている感じ。

なので、一緒に乗っている人と話したり、お世話になったり…
逃げ場がナイ船と言う空間だからこそ、濃いお付き合いになる。

だって寝ても覚めても一緒にいるんだから、そりゃ、嫌でも顔見知りになるし、仲良くもなる。
しかも、こちらは良く分からない日本人なんだから、余計に…だ。

ポルトガル語が話せなくたって、スペイン語が話せなくたって、そんなの問題なく、1つ1つ、ココロを重ね合わせて行くだけ。

その分の時間は、嫌って程あるのだから。

こんなに贅沢に、時間を過ごしていて良いんだろうか…なんて、つい思ってしまう。

WiFiなんて、もちろん、ココにはナイ。

でも、それがイイ。

1日、太陽と共に起き、太陽が沈んで程なく寝る。
これだけなんだけれども、こんな贅沢な時間が、ココにはあった。

そもそも、ルートは“アマゾン川”と言いつつも、何通りか挙げられます。

利用者が多いのは、

アマゾナス川:ベレン(ブラジル)~マナウス(ブラジル)
ソリモエンス川:マナウス(ブラジル)~レティシア(コロンビア)~イキトス(ペルー)

の2つのルート。

だけれども、今回、利用したのは、

マデイラ川:マナウス(ブラジル)~ポルトベーリョ(ブラジル)

ボリビアとの国境手前に向かうルート。

乗船券は宿で購入(250レアル)。
他のメイン路線はほぼ毎日運航なのですが、ポルトベーリョ行きは週2便。
港でも乗船券は購入出来ますが、宿で買っても基本的に同じ値段。

当日は港までの迎えが来るので、その時間に宿のロビーにいればいいだけ。
ただ前日まで必ず、寝床になる“ハンモック”は自前で購入が必須。こちらはマナウスの港の近くで売っています(屋台~お店まで幾つか帰る場所があるので、すぐに分かるかと)。

ハンモックを吊るす際に必要なロープも必ず付けて貰いましょう(大体のお店が有料)。

さて、当日、港まで迎えの車に乗って船に乗り込んだら、まずは寝床のハンモックを吊るすコトからスタート。

って、そんなコトが出来る訳もないので、暇していたブラジル人に付けて貰いました(笑)。
おススメは真上に電源ソケットがあって、柱が近い場所。柱があると、荷物とかも括り付けられるので便利。
あと通路側じゃない所の方が、出入りはしにくいですが、何かしら落ち着きます。もしそれに加えて電球が近くにあればよりベターかと。

逆におススメじゃないのは、トイレと食堂に近い所。コレはマストで離れるべきかと。

出港は夕方過ぎ。

そもそもかなり早く来てしまったので、ハンモックを吊るしてから買い出しに行きましたが、基本的に、船は3色が付いていて給水機もアリでした(買ったのは2リットルの水とビスケットとか)。フルーツを買っておいても良かったかもなぁ…と思ったのは、出港してからのコト。

船が動き出したら、ホントにするコトはないデス。
食事タイムは何となく人が並び始めるので、スグに分かるし、ボクの場合は周りの人が教えてくれました。

4日で到着…とのコトでしたが、雨季の上りだったので、5日掛かりましたが、到着しなくても食事は出ます。
途中、停泊する場所で長めに止まる場合は、港近くの商店にも買い出し可能。
船屋上の売店にはカップ麺とかビールとかも売っていて、市内で買うのとそこまで値段に差はなかったデス(多少、高いぐらい)。

アマゾン川を船で下る #1.出港 乗船0~12時間
アマゾン川を船で下る #2.暇人 乗船12~44時間
アマゾン川を船で下る #3.激暇 乗船44~53時間
アマゾン川を船で下る #4.欲望 乗船53~77時間
アマゾン川を船で下る #5.時間 乗船77~100時間
アマゾン川を船で下る #6.怠惰 乗船100~120時間
アマゾン川を船で下る #7.展望 乗船120~125時間
アマゾン川を船で下る #8.到着 乗船125~135時間
アマゾン川を船で下る #9.下船 乗船135~140時間
アマゾン船旅の攻略法とまとめ