ボリビアの事実上の首都ラパス。
このラパスからもそんなに遠くない場所に“熱々の温泉”があると言う。
“熱々の温泉”。
ついこのコトバに惹かれてしまう自分は、やっぱり日本人なんだろうか…と思いつつ、行き方を調べてみると、ラパスから遠くない割に交通の便があまり良くないみたいだった。
そもそも行っている人も多くはなさそうだった。
でも、つい“熱々の温泉”、そのコトバに惹かれて、その温泉のある「サハマ」へと行ってみるコトに。
「サハマ」の温泉への起点になるのは、パタカマヤ(Patacamaya)の街。
ラパスから行くと、オルーロとの中間ぐらいにある街だったので、まずはラパスのバスターミナルからオルーロ行きに乗車してパタカマヤで卸して貰うコトからスタート(バスのチケットを買う時と、バスに乗車する際にちゃんと伝えておけばパタカマヤに到着した時に教えてくれました)。
一応、ラパス郊外のエルアルトからならば、もう少し安いコレクティーボ(乗合ヴァン)でも行けますが、エルアルトのコレクティーボ乗り場は、行き先によって異なるので、ちょっと分かりにくいので、行きは無難にバスで向かいます。
パタカマヤからはコレクティーボが出ていますが、これが残念なコトに、1日1往復しかないらしい。
人が集まると出発してしまうコレクティーボなのですが、満員にならなくても13時ぐらいには出発するとのコト。
ですが、車自体は、10時前にはパタカマヤの街に停まっているので、少なくともその位にはパタカマヤに到着していたい所。
「トランスサハマ」と言う会社のコレクティーボになりますが、そもそも「サハマ」に行く車はコレだけなので、「サハマ」を連呼していれば、教えてくれます。
因みにこのパタカマヤの街自体は、そこまで小さくはない感じで食事やちょっとした買い物ぐらいならば、スグに出来るぐらいの街でした。
「サハマ」行きのコレクティーボに乗り込んだら、パタカマヤから大体3時間ぐらいの道のり。
チリに抜けられる道路なので、ほとんどの区間は、かなりマトモな道でした。
「サハマ」の村に到着する前で、国立公園の入園料支払い(外国人旅行者のみ)。
これが100ボリビアーノと、かなりお高いのが難点ですが、この「サハマ」はボリビア最高峰のサハマ山があるし、トレッキングも出来るので、まぁ、このぐらいになっちゃうのかな…と。
そして到着した「サハマ」の村。
村と言うか、ちょっとした集落程度の大きさ。
一応、トレッキングする人向けなのか宿はあります。
食堂もあります。
でも活気は皆無だったので、何か買うモノがあれば、パタカマヤで済ませておくのがベターでしょう。
「サハマ」の村から温泉までは歩くしか交通手段がナイのが現状です。
人数がいればパタカマヤから乗って来たコレクティーボをチャーター出来ると言う経験談も他の人のブログで見ましたが、あいにく、こちらは1人だったので、素直に歩くコトに。
運悪く、雹が途中から降って来る様な悪天候の中、歩いていたら、幸運にも車が通り(有料ですが)ヒッチ成功。
同じコレクティーボに乗っていた人が運転手だったのがラッキーでした。
しかも、温泉まで行ってくれると言うラッキーさ。
因みに、サハマの村からはコレクティーボが来た道とは逆の方に進んで行くだけと言う感じです。
途中で1度左に曲がるのですが、そこには大きな国立公園の地図看板があったので、分かりやすいかと。
もし道を聞くならば、スペイン語で「温泉」と言っても通じますし、「黄色い家」と言っても通じました。
看板のある二股の場所からならば、この「黄色い家」が微かに左前方に見えます。
それにしても、この道、かなりの絶景です。
晴れていれば…ですけれども。
特に何かがある訳じゃないんですが、青い空、高い山、緑の大地…
高地らしい風景を独り占めデス。
因みに、途中で川があるのですが、道なりに行くと上の写真の橋に辿り着かない可能性が大デス。
でも、上流側にちゃんと橋がありましたので、心配なく~。
川を超えると有刺鉄線があったり、ゲートがあったりしますが、有刺鉄線はそれに沿って歩けばOKで、ゲートはそのまま入っちゃってOKです。
単にアルパカやリャマが逃げない様にしているだけだと思われるので、ゲートは開けたら閉めれば大丈夫。
ってか、この辺りのアルパカ、めっちゃくちゃカワイイ。
個人的に、ボリビアの中でもピカイチの可愛さ(いや、そもそもそこまで分別が付くかと聞かれると、ビミョーですけれど)。
でも、なかなかカメラ目線になってくれなかった…(笑)。
もし犬が近寄って来たら、おそらく温泉宿の犬です。
宿に近付くと、ちょっと足場が悪い所が多くなるので、注意したい所です。
「サハマ」の村から温泉までは歩いて1時間強。
ゆっくり写真を撮りながら歩いても1時間半強ぐらいかな。
温泉に到着したら、まずはセニョーラを探す所から。
日のある時間ならば、近くの人が温泉の所で料金の収受をしていると思うので、そちらに声をかけても良いかも。
と言うのも、セニョーラがいない可能性があると言うのが、最大の難点。
もしいない場合は、最悪、野宿になっちゃうorサハマの村まで戻って他の宿にチェックインするぐらいしか方法がないので。
街まで出ている場合と、放牧に行っているだけの可能性の2つありますが、いるコトを願いましょう(セニョーラが街に行く日は案外、決まっているみたいなのでサハマの村で聞いてみるのも悪くはないかも)。
部屋の中は案外、キレイです。
さて、肝心の温泉は湯船が2つです。
1つは近年、ちゃんと整備された湯船。
かなり湯温もある感じなんですが、こちらの難点は、「深い」と言う所。
まぁ、プール感覚ですかね。
広さもあるし。
このキレイな方の温泉が、宿の目の前にあります。
また着替える場所(しかもこれも近年建てられたばかりでキレイ)もあるので、宿に泊まらなくても温泉に入れます。
もう1つの湯船は昔ながらの岩場みたいな湯船。
宿から歩いて数分の所にある感じで、コチラの方が小さく、もう気持ち熱かったらなぁ…ぐらいの湯温で、下は苔でヌルヌルしている湯船。
1人だったので、1番湯温が高い場所をキープ出来たのでそこまで問題なかったけれども、3~4人ぐらいになると、誰かはそこまで温かくはない温度の湯になっちゃうかも。
まぁ、ゆっくり長湯するには悪くない感じで、コチラにも小さいながら着替える場所が。
あまり人が来ないのかも知れませんが、訪れた日も1人ぼっち。
お陰で真っ裸で入浴。
そして、夕陽を見ながら入浴→夕食→星空見ながら入浴→早朝起床で朝日を見ながら入浴→朝食…と、かなり贅沢に浸かってしまいました。
が、ココで見た夕焼けがめちゃくちゃにキレイで…
星空も見事でしたし、朝焼けもなかなかで、何ならもう1日ぐらい延泊しようかな…と思ったぐらいの風景。
こんな風景が温泉に入りながら見れるなんて、ホント、「ボリビア、凄い!」の一言です。
さて、往路は1日1便のコレクティーボを拾えばOKの「サハマ」ですが、問題は復路。
と言うのも、この1日1便のコレクティーボがサハマの村を出発するのが、早朝(平日は6時・休日は4時発)出発なんです。
つまり、朝焼けを見ながら温泉に入っていると、このコレクティーボには確実に乗れない!と言う残念さ。
温泉に入るまで、“どうしようかな…”と迷っていたのですが、ココまで来て朝風呂に入らない理由も見当たらなかったので、ひとまず、温泉に朝入って、セニョーラが用意してくれた朝食を食べて、宿を出発。
昼前に「サハマ」の村に戻って来たのですが、もちろん、コレクティーボは皆無。
村の入口でヒッチハイク開始したら、有料ですがスグに国道沿いの「ラグーナ」まで行く車を拾えました。
国道まで出てしまえば、パタカマヤまで行くコレクティーボが拾える他、運が良ければ、チリから抜けて来るラパス行きの国際バスが拾えます。
なので、とりあえず村の入口で「ラグーナ」か、パタカマヤ行きのコレクティーボの始発の村である「タンボ(Tambo Quemado)」までヒッチしましょう。
周辺の人はアクセスが不便なので、車が空いている限り、有料で乗せてくれるような感じなので、そこまで難しくはないイメージでした。
宿での食事は別途、有料で出してくれます(夕食:20ボリ・朝食10ボリ)。因みに、1泊1人50ボリ。
一応、宿で水やジュース、ビールなんかも売ってはいましたが、いつのモノなんだろう…とはちょっと思ったけど。
サハマの村や宿で購入するとちょっと割高にはなります。
トイレなどが外ですし夜に温泉に入る場合などは、ライトぐらいは持って行くと便利かと思います。
試してはいないですが、往路も、パタカマヤ→ラグーナ→ヒッチ→サハマで行く方が、早く到着出来る可能性が高いんじゃないかな…と、ふと思ったり。
どうしてもパタカマヤ発のコレクティーボで行くと、夕暮れ時に宿に入るので精一杯なので。
もしヒッチ出来なくても、最悪、パタカマヤからのコレクティーボを捕まえられますしね。
因みに、国道からサハマの村までは約10キロぐらい。
最悪、歩けなくはない距離でもあります。
・快適温泉のあるサハマへの行き方
・やっぱり日本人だった~サハマの温泉
・サハマの宿~セニョーラの家
・サハマの温泉からの帰り方