金沢~福井間は18%の増加!
「JR西日本」が、今年のゴールデンウィーク(2024年4月26日~5月6日)の利用状況を発表しました。
これによると北陸新幹線の上越妙高~糸魚川間で「かがやき」が前年度比118%。「はくたか」が108%の伸びで合計356,000人(トータルで114%)。
コロナ禍以前の2018年度と比べても10%の増加となりました。
1日当たりの平均利用者数は32,000人。
一方で、既存の在来線特急で運転区間が縮小になった「サンダーバード」は、京都~敦賀間で前年の90%の198,000人に。
「しらさぎ」に至っては、米原~敦賀間で51%の43,000人と、ほぼ半減にまで落ち込むと言う形になりました。
JR西日本の発表では、なぜか北陸新幹線の対象区間が上越妙高~糸魚川と、新たに延伸になった訳ではナイ区間の数値になっていますが、各種報道で今回、延伸された金沢~福井間の利用は270,000人だったコトが明らかになっています。
これは特急が運転されていた前年度と比較すると18%増と言う形でした。
この伸び率は想定通りなのか?
去年は5月1・2日を休めば9連休になると言う人が多かったが、今年は間に3日間の平日があり、3連休+3平日+4連休になる人と、10連休になる人とに分かれたパターンだったのが、まず影響としてはありそう。
また当たり前だが、1月1日の能登地方を震源とする地震の影響も小さくはなかっただろう。
で、大型連休の伸びが114%。
この伸びは、多額の費用が掛かる新幹線建設として、そもそも妥当なのだろうか?
もちろん、「新幹線建設=交流人数が増える」と言う単純な話ではなく、波及効果はかなり大きいのは事実で、それらも含めて考えるべきなのだろうが、新幹線の伸びと在来線の減収分を考えると、実態としてそこまで伸びているのだろうか?と。
新幹線が延伸になった区間が含まれる金沢~福井間は18%増。
ただ福井~関西・中京圏への交流人数は減ったであろうから、やはり純増としては10~15%増と言う感じだろうか。
元々、想定の数字なのかどうか。
それが分からないけれど。
サンダーバードは想定内だがしらさぎは半減!
個人的に、「サンダーバード」は思ったよりも減らなかったんだな…と。
ただ「しらさぎ」の減少は、予想を大きく上回る数値。
半減と言うのは、さすがに衝撃的である。
未だに米原~敦賀間は1時間に1本の運転頻度を保っている。
この運転本数を、今後、維持できるのかどうか。
北陸新幹線は、いずれ大阪方面に延伸が計画されているけれど(そもそもいつになるかは不明だけれども)、北陸~名古屋方面の鉄道輸送は今後も「しらさぎ」を含む、在来線が担うコトになる。
だが、このままの輸送人員だと、さすがに「しらさぎ」は現状の輸送力を維持していけないだろう。
「しらさぎ」は、中京圏~北陸の輸送の他に、東海道新幹線からの東京方面~北陸の需要も担ってきたが、今回の北陸新幹線開業で、この首都圏からの需要がゴソッと流れたのが明らかになった。
東京西部や神奈川からだと敦賀までなら米原乗換の方が早いのですが、やはり乗り換えが必要になるのが避けられているのだろう。
今後、乗換が解消されるコトはないので、「しらさぎ」の活性化をどうするか。
JR東海としては、できる限り東海道新幹線+「しらさぎ」ルートを使って欲しいでしょうから、東海が率先して訴求する以外に手段はないでしょうが、どこまで実現するのやら。
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