ユナイテッド、起債中止!仮に破綻したら、マイルはどうなる?

ユナイテッド、起債失敗!

アメリカの大手航空会社であるユナイテッド航空が計画していた総額22億5,000万ドル(約2,400億円)もの3年債・5年債の起債を中止するコトが明らかになりました。

これは旅客需要の低迷が長期間に渡ると見られている中で、利回りの上乗せを求める投資家との間で、条件が折り合わなかったと見られます。

ユナイテッド航空が提示していた条件は、当初、9%の利回り。

360機の機体も担保として付けると言う内容。
さらに破産法適用申請した場合には、額面価格を上回る金額で償還される条項も追加。

それに対して、投資家は利回りの上乗せを求め、11%まで引き上げるコトになったが、それでも15億ドルまでしか集まらなかったと見られる。

ライバルとなるデルタ航空は、7%利回りで35億ドルの起債に成功。
アメリカ航空産業として見れば、ボーイングも、総額250億ドル(約2兆6,000億円)もの巨額社債の発行で、資金調達に成功し、アメリカ政府が用意していた融資枠の活用を回避するコトに成功しており、ユナイテッド航空とは明暗を分けた形になりますが、この差は、単にタイミングの差、なんですかね…

決算としては、1~3月期の決算を見てみると、

ユナイテッド航空17億ドルの赤字
アメリカン航空22億ドルの赤字
デルタ航空5億ドルの赤字
サウスウエスト航空9,400万ドルの赤字

アメリカの航空業界は、揃って赤字決算で着地。
ただこれは世界的に見ても、多くの航空会社が多額の赤字を計上しているので、珍しくもなんともナイです。

ただこの影響は、まだまだ続くと見られ、投資家のバフェット氏が率いているバークシャー・ハザウェイが、保有していた航空会社株をすべて売却したコトを明らかにするなどの状況になっていました。

もし破綻したらマイルはどうなる?

さて、ここで気になるのが、ユナイテッド航空の今後。

やっぱり社債による資金調達に失敗したとなると、次の手段を考えるのでしょうが、やっぱり“大丈夫なのか?”と、思ってしまいます…

そして、それと同時に考えるのは、万が一、破産したら貯めたマイルとかはどうなるんだろう?と言うコト。

結論から言えば、“分からん”と言うコト。

簡単に言えば、航空会社の形自体が無くなってしまうケースならば、マイルは無効になり、無意味なポイントになります。

が、何らかのケースで運航が継続or他の資本が入るケースは、基本的にそのまま引き継がれると言う感じ。

実はユナイテッド航空は、過去に経営破綻したコトがあります。
今回、起債には成功していて、資金の調達ができたデルタ航空も、同様に経営破綻した経歴があります。

と言うか、アメリカの航空業界って、何気に経営破綻は時々起こり得ていたりします。

でも、いずれの際もマイルは失効せず、継続して貯める・使うコトが出来ました。

記憶に新しいところでは、日本のJALも経営破綻した際に、マイルはそのままでした。

[speech_bubble type=”rtail” subtype=”R1″ icon=”tabikaeru01-i.jpg” name=”たびがえる”]なら、今回も大丈夫だね?[/speech_bubble] [speech_bubble type=”rtail” subtype=”L1″ icon=”tabikazu01-i.jpg” name=”たびかず”]と言い切れないのが、残念なところ。[/speech_bubble]

例えば、国は変わりますが、2001年に倒産したアンセット・オーストラリア航空では、貯めていたマイルは全て無効になっていたりします。

別に、アンセット・オーストラリア航空が、小さかったから潰れた訳でもなく、そこそこ規模があった航空会社でした。

近年だと、2017年のエア・ベルリン
2019年のアドリア航空

これらの航空会社も、結果的に倒産し、マイルは無効になりました。

アンセット・オーストラリア航空とアドリア航空はスターアライアンス、エア・ベルリンはワンワールドにそれぞれ加盟していた航空会社だった訳ですが、引受先が現れなかったと言うコトで、マイルが無効に。

ごく最近だと、ヴァージン・オーストラリア航空が経営破綻していますが、こちらは現状、まだ全ての航空便の運航が止まっておらず、運行を縮小しながら継続し、引受先を探している状態なので、どちらに転ぶかは、まだ分からない状態ですが、マイルを貯めている身としては、今回のユナイテッド航空の起債失敗は、気になるニュース。

 

破綻によるマイル失効を防ぐには…

でも、消費者が取れる行動は、1つ。

マイルを貯め過ぎない

その1点だと。

航空会社だけでなく、“大手だから安心”と言う時代では、最早、ナイのが今の世の中(中小の航空会社の方が、買い手が出てこないケースが多いので、幾分、大手の方が安心感はありますが)。

確かに航空会社の場合、“大き過ぎて潰せない”と言う側面はありますが、それでも安心と言える訳じゃないです。

特に1つの国に複数の大きな航空会社がある場合、1つが潰れてももう1社がありますからね。

マイルを貯めていた航空会社が、万が一、潰れてしまって、マイルが失効する可能性は、どの航空会社もゼロじゃない。

それを肝に銘ずると、やっぱりマイルは貯め過ぎない。

それに尽きます。

ユナイテッド航空のマイルは、確かに有効期限が撤廃され、長期間の保有が可能になっているので、ついマイルを貯め過ぎてしまう可能性が高くなりますが、程よく貯まったら、ちゃんと使う。

それがベストな選択なんですよね、きっと。

ユナイテッド航空では、政府支援を受けた際の条件がなくなる10月には、30%の従業員の削減方針も示しています。

さらに管理職・事務職については、5月16日~9月30日の間に、20日間の無給休暇の取得を義務付けたり、オペレーション以外の職種に関しては、週4日勤務体制へと移行するなど、あの手この手でコスト削減に走ってもいます。

今回のユナイテッド航空は、まだまだ起債に失敗しただけ。

いきなり経営不安に陥ると言う感じでもないのかも知れません。

でも、どの航空会社も経営は厳しいと言うのを、マイルを貯めて旅に出たいと思っている人は、しっかりと認識しておくべきなんだろうな…と、改めて。

ユナイテッドのマイルは楽天にも…

余談ですが、ユナイテッド航空のマイルは、楽天スーパーポイントに移行させるコトも可能です。

1,000マイル=400ポイント。

ユナイテッドのマイル→楽天ポイント交換可能に!でも、それって…

アメリカ航空大手のユナイテッド航空。 日本でもANAも入っているスターアライアンスに加盟しているメンバーですし、路線数もあるのに加え、マイルに増減がある限り、実質的に有効期限が無制限になるので、マイルを貯めている人もいるかとは思います。 そのユナイテッド航空のマイレージプログラムである「マイレージプラス」。 こちらから「楽天スーパーポイント」へのマイル交換がスタートしました。 …

 

基本、全然お得感がナイんですけれどもね。

でも、マイルを死蔵させるよりも、こうしたポイントでの活用をした方が、まだベターですよね。

ひとまず、こうした手段でマイルを使うのもあると言うのは、知っておいてもイイかと。

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