週2往復で運航開始へ!
鹿児島県十島村が、本土側にある鹿児島空港〜諏訪之瀬島間を結ぶ定期航空路線を、2022年10月4日に解説するコトを発表しました。
諏訪之瀬島にある場外離着陸場を活用するモノで、十島村が空路の定期路線を開設するのは、初と言うコトになる。
運航は火・金曜の週2往復。
使用機材は3人乗りセスナ機。
気になる運賃は、片道60,000円(村民は国の補助金を活用した割引有りで、片道10,800円)。
十島村は村営フェリーの「フェリーとしま2」で、鹿児島港〜トカラ列島十島村内の有人7島〜名瀬港(奄美大島)とを結んでいますが、それに続く本土との交通網の整備と言う形になります。
運航スケジュールは、以下の通り。
鹿児島 09︰30→諏訪之瀬島 11︰00
諏訪之瀬島 11︰30→鹿児島 13︰00
「フェリーとしま2」の場合、約8時間掛かっていた移動時間が、空路ならば、約1時間半に短縮されると言うコトになり、様々な用途での活用が期待される感じ。
予約は、新日本航空まで。
電話orメールでの予約が可能で、搭乗日の1ヶ月前〜運行日前日の正午まで。
定員自体が1機3名までなので、それ以上の利用はそもそも不可。
重量によっても制限がある。
予約締切までに予約がない場合は、運行されないとのコト。
支払い方法は、前払いの口座振込。
需要がどこまであるのか?
元々、諏訪之瀬島には、ヤマハリゾートによって飛行場が設けられていた。
この飛行場、1983年に運用が停止になり、1997年に十島村管理に移行していた。
航空法の定める飛行場ではなく、場外離着陸場と言う位置付けになっているが、今回の空路新設は、この場外離着陸場を活用すると言うモノ。
ただ…
人口自体は、44世帯79人(2018年3月末時点)。
いくら定員の少ないセスナ利用と言っても、やはり人口が少なすぎる。
どこまで需要があるのだろう…と言う感じはある。
活火山のある島で、現在も日常的に噴火が観測されているから、緊急時には役に立つのは間違いない。
また海が荒れている際は、フェリー自体が止まってしまう場合も多くありますから、こうして複数の選択肢ができると言うのは、プラスですね。
課題としては、まずは観光客目当てにはなっていないという部分。
片道60,000円。
往復だと120,000円ですからね。
さすがに東南アジアにもサーチャージ含んでも行ける金額設定は、なかなか手を出しにくい感じがある(この他に鹿児島空港までの交通費が必要になりますからね)。
定員が少ないからこそ、この価格設定が必要になるのでしょうが、それにしても…と言う感じ。
運航スケジュール的にも9︰30発なので、これに間に合うのは、JAL(羽田・伊丹各1便)・ピーチ(関空)・スカイマーク(羽田・神戸各1便)・ANA(伊丹・羽田各1便)のみなので、名古屋・那覇からだと前泊が必須と言う感じですしね。
どこまで利用が広がるのか…
そんな気はしてしまいます。
先行した薩摩硫黄島線の利用状況は?
離島から本土を結ぶ交通手段の確保。
これはどの離島でも至上命題なのだと思うけれど、思い切った策の実現に向けて動き出したなぁ…と。
やはりそこまで予算的にも余裕はないでしょうからね。
あくまでも地元民向けの交通手段として整備するのか。
それとも、観光客の誘客のための交通手段として整備するのか。
どちらに軸足を置くかによって、ちょっとその姿が変わってくる感じはありますが、今回の空路開設は、まずは地元住民を重視と言う感じでしょうか。
ってか、同じように新日本航空が運航を担当して鹿児島空港〜薩摩硫黄島飛行場を結んでいる三島村の利用状況は、どうなんでしょうね。
この路線も、元々はヤマハリゾートによって建設された飛行場を利用しているモノで、週2往復なのですが…
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