JR北海道、留萌本線、段階的な廃止に向けて検討か?

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留萌本線、段階的な廃止を提案か?

正式な発表ではありませんが、JR北海道が運行している「留萌本線」について、JR北海道と沿線自治体は、石狩沼田~留萌間を早ければ来年春に、残る深川~石狩沼田間については、3年間程度存続させてバス転換による廃止を検討しているコトが、各種機関で報道されました。

「留萌本線」は、深川(深川市)~留萌(留萌市)間を結ぶ50.1kmの路線で、存廃問題が出ている路線の1つ。

2016年12月に特に利用が少なく、収入700万円に対し、年間1億6,000万円の赤字が出ているとされた留萌~増毛間16.7kmが廃止され、現在のスタイルに。

仮にこの段階的な廃止が行われると、1910年に開通した「留萌本線」は全線で廃止と言うコトになります。

沿線自治体は、比較的、高校生の通学需要がある深川~石狩沼田間の部分存続を求める声があり、それを汲んだと言うコトなのでしょうか。

3年間の部分存続で、少なくとも、廃止が前提になった上での通学…と言うコトになるので。

ただこれまでJR側は、沿線自治体に年間約3億円の赤字負担を求める考えを示していましたが、部分存続の場合、この負担がどうなるのかは不明。
さらに折り返し設備の整備も必要になって来ると思うし…

そして何よりも部分存続とは言え、時限的な話で、結局、廃止と言う結論を、どう沿線自治体が捉えるのか…と言うコトにはなりそう。

JR側が6年前に公表した“単独では維持が困難な5線区”の中の1つ。
5線区の内、3線区については既に廃止・バス転換済み。
残るはこの「留萌本線」と「根室本線(新得~富良野間)」と言うコトに。

既に石狩沼田~留萌間は、実質的に廃止容認の構えなのだと思われるが、沼田町は、かつて深川~恵比島間の存続を求めており(恵比島駅は沼田町内では最も留萌側の駅)、どう返答するのか…と言うコトにはなりそう。

沿線自治体の判断は…?

実際、留萌まで…となると、もう旅客需要に見合っていない路線になっている様には思う。

もちろん、通学需要はあるのでしょうが、それにしても多くはなく、札幌などに出ようとしても、深川を経由しなくてはいけないので、遠回りになる。

巨額な補助金を出してまで存続する意味があるのか?と言われると、確かに微妙なところはあるのだろう。

鉄道があるから観光客が来やすく、街に波及効果があるとするのも、現時点ではそこまでの需要はないだろうし。

仮に部分存続を求めて行くのであれば、沿線自治体は、深川市・秩父別町・沼田町の3つ。

深川市には、起点の深川・北一已の2駅。
秩父別町には、北秩父別・秩父別の2駅。
沼田町には、石狩沼田・真布・恵比島の3駅(仮に部分存続ならば石狩沼田駅のみの1駅)。

深川市はあまり存続の意義を感じないだろうし、北海道自体も存続に対しての補助は恐らく行わないだろう。

そうなると、秩父別・沼田町の2つの自治体が、応分の負担をする必要がある訳だけれど…

それにしても巨額になるし、一過性のモノではなく、毎年となると負担は大きい。

比較的、需要の高かった小樽~余市間ですら廃止・バス転換が決まった中で、部分存続を継続するのは、なかなか困難な状況ではあるのかも知れない。

そもそも深川市自体、人口もさほど多くはなく、求心力に欠けている部分も気になるところ。

どう言うかたちで決着するのか…
いや、そもそも通学需要が現在、どのぐらいあって、今後も継続してどのぐらい見込めるのか…

まぁ…
そう言う部分も必要なのだろうけれど、そもそも存続に向けて、今まで、どう動いて来たのか…と言うのも気になるところ。
石狩沼田駅のリノベーションぐらいなのかな?と言う気はするけれど。

結局、“残して欲しい”と言うだけでは何も進まない訳で。

全国で同様の問題が…

仮に廃止に向かったとしても、そもそもJR北海道が抱えているローカル線と言うのは、この5線だけじゃない。
少子高齢化が進む中で、好転する要素もない。

結果的に、そこが一番の問題なのだと思う。

車社会優先で、駅を中心としたコンパクトシティを打ち出す自治体もないし。

北海道だけでなく、東北・北陸・中国・四国・九州…
日本の至るところでローカル路線の存廃が出て来ている。

そろそろ国が関わって来ないと、崩壊するんじゃない?と。
いや、もう崩壊しているか…

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