JALもANAも欠航発表!理由は5G!
JALとANAが、日本~米国とを結ぶ一部の便を欠航させるコトを発表しました。
これは米国で高速・大容量の通信規格である“5G”の電波によって、計器やシステムに誤作動が生じる可能性があるため。
ANAは2022年1月18日夜出発の羽田→ロサンゼルス線などで、1月20日までに合計で旅客便約10便の欠航が決定。貨物便も10便の欠航を決定しています。
JALも、1月19日の旅客便3便と貨物便5便の欠航が決定した。
また日米間の路線のみならず、欠航・遅延によって1日で1,100便以上、乗客10万人に影響が出る可能性が出ています。
これは米国で使用する5Gの周波数帯域と、航空機の電波高度計で利用している周波数帯が近く、互いに干渉して誤作動の恐れがあるためで、1月18日にボーイング社は、
ボーイング777型機が低空で飛行する際、機体姿勢を制御するシステムに誤作動が生じる可能性がある
としていて、今回は、コレに沿って、対象となる空港を離発着する路線で、787型機など他の機材へと変更ができない便について、欠航を決定したと言う形。
業界団体のAFA(エアラインズ・フォー・アメリカ)も、1月17日に書簡で航空路から2マイル以内で新たにCバンド周波数帯が使用された場合、旅客・貨物輸送な壊滅的な混乱に見舞われる可能性があると表明し、19日からスタート予定の新しい5Gのサービス開始の延期を求めていました。
もちろん、この流れは日系だけの動きではなく、エミレーツ航空もドバイからボストン・シカゴ・ダラスフォートワース・ヒューストン・マイアミ・ニューアーク・オーランド・サンフランシスコ・シアトル線の欠航を決定しており、この影響は世界的に大きな流れになりそうです。
どうしてこのタイミング?
まず、そもそもの動きが遅すぎる感じ。
まずはそこが気になる。
5Gについては、1月19日からの話なのに、結局、欠航が決まったのが直近になってのコト。
恐らく、もっと前から分かっていても良さそうな話なのに、どうしてここまでタイミングが遅くなったのだろう…と思わざるを得ない。
ボーイング777型機は、貨物の搭載スペースが大きな機材。
現在、旅客輸送はまだまだ戻って来ていない状況が続いている国際線だけれども、貨物輸送に関しては多くの航空会社が好調を維持している状態で、経営上でも命綱になっている。
もちろん、日本のJAL/ANAもこぞってこの大きなスペースを持つボーイング777型機を日米路線に就航させている状態。
特にANAは、貨物専用のボーイング777F型機も日米路線に就航させているので、影響は小さくなさそう。
少なくとも、もっと早くに話が伝わっていれば、機材のやり繰りはできた可能性もあるだろうし、少なくとも急遽の欠航と言う形にはならなかったのに…と言う感じはしてしまう。
ANA、20日以降は通常に
今回の流れで米通信大手の「ベライゾン」と「AT&T」は、空港周辺に限って新5Gサービスの展開を一時延期するコトを、1月18日決定し、空港周辺の5Gの緩衝地帯の拡大も合意している。
FAA(米連邦航空局)や航空業界と協議する中で自らが決定したと説明していますが、これに対して、許認可を与えた米政府・政府機関の責任は?と言う感じはする。
そもそも、どこまで影響があるのだろう?と言う感じもしなくはないけれど、少なからず影響が残るのであれば、安全面を考えると、やはり延期はやむを得ない、と。
今回のサービス延期については、一時的の解決には繋がるけれども、問題を完全に解決する訳でもないですし、どう解決に繋げて行くのだろう…と言う気はする。
なお、今後、どう言う流れになるかは不明だが、とりあえず日本国内における5Gについては、周波数的にも問題なしとのコト。
また空港周辺の新5Gサービスの展開が延期されたコトによって、ひとまずANAの欠航は18・19日のみとなり、20日以降は、通常通りに運航が行われるコトが、発表されています。
いや…
ホントに、何だったんだ…?と言う騒動になった感じです。
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