2期連続の黒字を確保!
中堅航空会社の「スターフライヤー」が、2024年3月期の通期決算を発表しました。
コロナ禍以後、昨年まで赤字決算が続いていた「スターフライヤー」でしたが、本決算での純損益は9億1,200万円の黒字と言う内容に。
具体的に見てみると、こんな感じ。
売上高 | 対前年度比 | 営業利益 | 当期純利益 | |
2023年度 | 400億1,900万円 | 24.0% | 9,000万円 | 9億1,200万円 |
2022年度 | 322億7,500万円 | 52.7% | △13億1,700万円 | 7,300万円 |
航空需要が回復してきている中で、JAL/ANAは揃って好決算を発表していましたが、「スターフライヤー」は営業黒字の確保は4年ぶり。
さらに為替差益が9億4,100万円あり、これが大きかったと言う感じ。
座席利用率は、68.2%から77.6%にまで改善した割に、力強さは感じない決算内容と言う感じでしょうか。
円安がかなり厳しいか?
期間中、運航便数は、コロナ禍以前をやや上回る水準にまで増やし、収益の確保を目指しつつ、旧型式のリース機材を1機返却すると共に、座席数が多い新型機を導入するなど、アフターコロナに向かっていた感じ。
厳しい状況が続いていた中でも、新機材を導入するなど、前向きに進んだ1年だったように思うが、やはり円安の進行で、ドル建てでの機材部品の購入費用であったり整備費用が増加し、原油高もあったのが小さくはないのだろう。
本決算では、大きな為替損益を計上したコトで、最終損益は大幅に伸ばした形になっているが、やはり黒字化したと言えども、営業利益が小さいのは気になるところ。
ただANAとのコードシェアによる座席販売ならびに貨物輸送分は、前年度は42.2%を占めていたのが、36.9%に下がったのは、長い目で見れば朗報。
やはり自力で稼ぐ力が育たないコトには、なかなか次に進めない感じがある訳で、この先、さらにこの割合を下げていくべきなのだとは思う。
ただJAL/ANAは国内線の単価を上げてきているが、「スターフライヤー」はまだそこまで達していない感じがあるので、今後、客単価を上げていく方向に舵が切れるか…とも。
ジャパネットとの協業の成果は…?
なんとか踏みとどまっている状態の「スターフライヤー」。
ジャパネットたかたが大株主になり、様々な協業を目指す方向性を示していたが、この辺りはどうなっているのだろう。
今のところ、機内誌などでの提携はありますが、実際に収益が上がる協業になっているか…と聞かれれば、そんな感じはしないけれど。
まぁ、大きな資本が背景に付いたと言うのは、プラスに捉えるべきなのでしょうが。
スターフライヤー、ジャパネットと資本業務提携!何が起きる?
サービスは良い。
路線も羽田発着枠を中心に、そこそこ揃っている。
それなのに収益が伸びていないのは、なぜなのだろう…と言う感じ。
やっぱり売上高が圧倒的に低いんですよね。
今回の決算で、ZIPAIRにも売り上げが抜かれてしまいましたし(ZIPAIRの売り上げは540億円)。
もちろん、国際線のみのZIPAIRと比べるのは正しくはないのかも知れないけれど…
折角、ジャパネットたかたが背後に付いたのだから、もういっそのこと、一気にジャパネット色を出してみるのも良いのかもなぁ…と。
このままだとジリ貧と言う気がしてならないし。
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