バンコクに続き、ソウル線も貨物便!
JALの中長距離向けLCCの「ZIPAIR Tokyo」。
本来であれば、バンコク(スワンナプーム)とソウル(仁川)に就航して、いざホノルルへ!と言う流れだったのですが、コロナ禍の影響を直撃。
現状、旅客需要が喪失してしまっている訳で、2020年5月14日に開設予定だったバンコク線は、旅客便としての開設は見送られ、急遽、6月3日から週4往復で貨物専用便として開設。
当初は、7月1日に開設予定だったソウル線は、就航延期のニュース以来、音沙汰がない状態でしたが、9月12日からこちらも貨物専用便として月・金曜を除く週5往復で運航を開始するコトが発表になりました。
運航スケジュールは、以下の通り。
ZG41 成田09:15→仁川11:50 火~木・土日運航
ZG42 仁川13:30→成田15:55 火~木・土日運航
バンコク線同様、JALとのコードシェア便として運航される模様なので、ある程度、需要は確保できると踏んだのかな…と言う感じ。
貨物専用便としての開設。
まぁ…
そうなるよね。
ホノルル線はどうなるか
既に「ZIPAIR Tokyo」は、2020年10月25日からスタートする冬ダイヤ期間中のホノルル線の就航を目指しているのが明らかになっています。
既にアメリカ運輸省(DOT)は7月10日付で営業許可を認可しているので、こちらも早かれ遅かれ動きがありそうですが、まずは貨物専用便としての運航になるのかどうか…
ANAは週2往復でホノルル線の運航を再開する予定なのがアナウンスされましたが、そもそも日本~ホノルル線で、そこまで貨物の需要があるのかどうか…と言う感じもしますしね。
なお、現状のバンコク線の運航ダイヤはこんな感じ。
ZG51 成田17:20→バンコク22:00 水~土運航
ZG52 バンコク23:30→成田07:45(翌日着) 水~土運航
「ZIPAIR Tokyo」は現在、ボーイング787-8型機を2機、JALの中古ですが受領済み。
ソウル・バンコク線は2路線を1機で回せるようなスケジュールになっているので、ホノルル線の就航は機材的にも問題はなさそうですが…
ソウル線の旅客便は有り得るのか?
ソウル線は、あくまでもアメリカ西海岸への乗り入れを目指す中で、「ETOPS」を得るために運航実績を積むと言うのと、バンコク線との機材繰りの関係上で生まれたと思われる路線。
バンコク線を開設すると、残りの時間で飛ばせる大都市と言えば、ソウルぐらいしかなかったですし、成田発着のソウル線と言うのも、JALは羽田~ソウル(金浦)に集約しているので路線が被らないと言うのも決め手だったのだろうと。

ただそもそもコロナ禍がなくても、韓国系LCCがひしめく路線な訳で、そこに最後発として参入して成功すると言うのは、至難の業だっただろうとは思う。
「ZIPAIR Tokyo」はLCCですが、韓国系LCCと比べると、恐らく価格面では、勝てないでしょうし、最大の武器になりそうなフルフラットシートを採用したビジネスクラスに相当する「ZIP Full-Flat」も、短距離路線では、ほとんど価値を発揮しませんからね。
さらに日韓関係が極度に悪化している中で、それが改善されなければ、そもそも旅客需要はそう期待できないでしょうから、「ETOPS」が取得できれば、撤退する可能性すらありそうな気がしますが、どうなんでしょうね。
今回、貨物専用便としての開設にはなりましたが、そもそも旅客便になるコトはあるんだろうか…
いや、それはバンコク線も同じ状態とは言えるのかも知れないけれど。
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