LATAMのワンワールド離脱は2020年10月1日か
既に航空アライアンスのワンワールドから脱退するコトを発表している南米のLATAM航空。
LATAM、ワンワールド脱退!デルタが株式の20%を取得!
南米のLATAMが加盟しているワンワールドからの脱退意向を2019年9月26日付で通告したコトが発表になりました。 LATAMは今後、ワンワールドの非加盟航空会社との提携を重視し、それに伴い、ワンワールドを手続きを経た上で、脱退する方針だとのコト。 …
脱退日については未発表のままでしたが、2020年10月1日と決定した模様です。
これは同じくワンワールド加盟航空会社であるカンタス航空が、LATAM航空でのマイル積算は2020年9月30日搭乗分までとし、その後は、ステータスクレジットが獲得出来ないと言うコトを発表したコトから明らかになった形です。
ワンワールドは、JALが加盟しているアライアンスですが、スターアライアンス・スカイチームの3大航空アライアンスで比較すると、1番、加盟航空会社の少ないアライアンス。
ヨーロッパ・アメリカ・アジア・中東・オセアニア・南米…と、地域的にはアフリカ以外、満遍なく揃ってはいて、手薄だったアフリカも、「ロイヤル・エアー・モロッコ」の正式加盟が控えているのですが、LATAM航空の脱退で、他のアライアンスよりも1番充実していた南米エリアが一気に手薄になるコトに。
まぁ、アメリカン航空ならびにイベリア航空が、南米へのアクセスは強い航空会社なので、手薄になるのは、南米域内の移動と言う所ではありますが、チリ・ブラジル・ペルー・アルゼンチン…など南米各国に地域子会社を持っていたLATAM航空の脱退は、本当に痛い所かな…と。
またワンワールドが他のアライアンスに比べて優位性があった「世界一周航空券」。
LATAM航空を使って、モアイで有名なイースター島へと渡れるコトでも知られている訳ですが、ワンワールドからの脱退で、ここでも優位性が大きく下がるコトになります。
ワンワールドからデルタへ
きっかけはLATAM航空グループの株式の内、20%をデルタ航空が取得したと言うコト。
またアメリカン航空との共同事業認可の為の、独禁法適用除外の許可が通らなかったと言うコト。
この2点に尽きる話。
まぁ、もともとLATAM航空の経営自体、順風満帆と言う訳でもなかったコトが大きい訳ですが、これから航空需要がもっと伸びるエリアでしょうし、ライバルとなり得る航空会社の少ないエリアなだけに、ワンワールド陣営としては、このLATAM航空の穴を埋めるのは、至難の業になりそうですし、特にLATAM航空と関係強化を進めていたアメリカン航空としては、南米事業の戦略を転換していく必要性にも迫られそうです。
デルタによる資本提携が進む
それにしても…
こうした流れを見ると、一時期の様なアライアンスのチカラと言うのが失われて来たのかな…と言う気がしてしまいます。
寧ろ、緩やかな連携ではなく(そもそも株式会社なので当たり前なのですが)資本のチカラに揺り戻しが起きている感じがします。
イベリア/ブリティッシュ・エアウェイズによるエア・ヨーロッパの買収。
キャセイパシフィック航空による香港エクスプレス航空の買収。
さらにLCCでもチェジュ航空によるイースター航空の買収などがありましたし。
でも、そうした資本での関係性の樹立を現在、着実に進めているのが、今回、LATAM航空への出資に踏み切ったデルタ航空。
最近では、大韓航空とアリタリア航空に出資をしていますし、その他にもスカイチーム加盟航空会社を中心に出資を進めている状態。
こうした出資による提携は、中東のエティハド航空も行っていたりしましたが、なかなか実を結ばなかったのも事実。
出資先の株価が下がれば、含み損を抱えるコトにもなりかねない訳ですが、果たして吉と出るのか、凶と出るのか…と言う感じですが、約19億ドルで20%の株式購入。
それで南北アメリカ大陸間の交通網の主役に躍り出る訳ですし、南米各国に根を張るLATAM航空を陣営側に引きずり込める訳ですから、高い買い物じゃないのかも知れませんね、デルタ航空としては。
因みに、LATAM航空はワンワールドからは脱退しますが、今の所、スカイチームへの加盟と言うのはアナウンスされていません。
当面は2社間での提携が軸になりそうですが、こちらの動きは注目になりそうです。
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