LATAM、ワンワールド脱退へ!
南米のLATAMが加盟しているワンワールドからの脱退意向を2019年9月26日付で通告したコトが発表になりました。
LATAMは今後、ワンワールドの非加盟航空会社との提携を重視し、それに伴い、ワンワールドを手続きを経た上で、脱退する方針だとのコト。
ワンワールド側も、LATAMの決定を尊重するコメントを出しており、今後は、いつまでワンワールドに加盟しているかと言うのが焦点になりそうな雲行きです。
そして…
アメリカ航空業界大手のデルタ航空が、LATAMグループの20%の株を取得すると言うコトも、同時に発表になりました。
デルタと言えば、スカイチーム加盟航空会社の雄な訳ですが、結局の所、ワンワールドからの脱退は、これが引き金の様です。
ってか、同じスカイチーム加盟航空会社の大韓航空の株式も10%まで買い増したばかりのデルタ。
最近になって、こうした資本を組み合わせた提携を本格化させてきた感じですね。
LATAMは南米最大の航空会社グループ
LATAMと言えば、南米最大規模の航空会社。
元々はLANチリ(グループ)としてワンワールドに加盟していましたが、ブラジルのTAM航空と経営統合。
TAMは当時、スターアライアンス加盟航空会社であったが故に、ワンワールドとスターアライアンスのどちらのアライアンスに所属するかが検討されましたが、結果、ワンワールドに所属すると言う形になったと言う経緯があります。
ってか、これはワンワールドとしては大きな事件ですね。
と言うのも、そもそもLATAMは、南米各地で子会社を持っていると言うグループで、具体的に見てみると、以下の通り、数多くの地域会社を持っています。
・LATAMチリ
・LATAMアルヘンティナ
・LATAMコロンビア
・LATAMエクアドル
・LATAMペルー
・LATAMブラジル
・LATAMパラグアイ
・LATAMエクスプレス(チリ)
ウルグアイに子会社はワンワールド加盟航空会社としてはないのですが、エアクラス航空があるので、実質的にギアナ三国+ベネズエラ+ボリビアぐらいですかね、地域子会社がないの。
ってか、これだけ南米を席巻しているのに、地域子会社がなく、LATAMとしての乗り入れも少ないボリビアって…と言う感じで思えてしまいますけれど…
それぞれの会社も徐々に強くなってる状態で、南米大陸をほぼ席巻している状態なので、ワンワールドはアライアンスとしては、南米で無敵の強さを誇っていた感じがあります。
それが崩れると言うと言う訳になりますね。
と言っても、まだ南米路線の多いアメリカン航空とイベリア航空がワンワールドに加盟していますし、他大陸~南米と言う考えで言えば、問題はないのですが、それでも元々加盟航空会社数が多くはないワンワールド陣営にしてみれば、打撃になる様にも思えます。
しかも、南米エリアはこれからまだ航空需要が伸びるとされるエリアですし、大陸としても大きいので、域内移動がアライアンス内では出来なくなると言うのは、痛いですね。
デルタは2,050億円で株式取得!
逆にデルタとしては、今回の株式取得は2,050億円でグループの株式の20%を取得する予定。
さらに3億5,000万US$をLATAMに投資する予定で、政府の承認が済み次第、取締役も派遣すると言う計画でいるとのコト。
デルタ航空はLATAMグループからエアバスA350型機4機と、LATAMが受領する予定だった同型機の10機のコミットメントを引き受けると言うコトも発表になっており、そもそもLATAMの経営が芳しくなかったのかな…とすら思えてきますね。
また逆に言えば、2,050億円で南米の随所に拠点を構えるLATAMを傍に引き寄せられたと言うのは、案外、良い買い物だった様にも思えますね。
ただ現状、LATAMがスカイチーム入りをするかどうかは、アナウンスが出ていない状態です。
南米を拠点にしているスカイチーム加盟航空会社は、アルゼンチン航空だけなので、もし加盟が実現すると、一気にスカイチームのプレゼンスが高くはなりますが、この辺りはどうなんでしょうね。
アルゼンチン航空との兼ね合いもあれば、ブラジルでは旧TAM時代からライバル関係のGOLとデルタは提携関係にありますしね。
コメントを残す