日本では、去年、「出国税」の創設がちょっと話題になって、このブログでも調子に乗って3回に分けて書いたコトがあります(“出国税は日本人を含めて…の方針で、良いのか?(1)”と“出国税は日本人を含めて…の方針で、良いのか?(2)”、“観光促進税は日本人を含めて…の方針で、良いのか?(3)”を参照して下さい)。
個人的には、「出国税」と言う考え方自体には反対はしない部分があります。
が、どう見ても、ひとまず「出国税」を設けると言うのが、最初から前提としてあり、“何に使うのか”と言うのが、ちょっと曖昧な感じだと思えて仕方がなく、そう言う意味では反対だったりします。
使い道を見ても、税金の受益者負担と言う原則から離れている様にも思えますしね。
スウェーデンも新たに観光関連の課税がスタート!
ひとまず“観光はお金が取りやすい”と思われている様にしか感じられません日本ですが、世界的に見ても、観光客へのちょっとした課税と言うのは、案外、潮流になっている感じがしなくもないのですが、新たなに観光関連の税金を導入した国があります。
北欧の国・スウェーデンです。
スウェーデン当局が、2018年4月1日から、航空機による環境への影響を低減させる為に、全ての旅客便に「航空税」を導入しました。
イザベラ国際開発協力相は、
「飛行機での旅行が急増しており、税導入は二酸化炭素排出量を最小限に抑えることを目的としている」
と語ったとされ、スウェーデン発の全ての旅客便には、行き先に応じて60~400クローナ(760円~5,000円)の「航空税」が課せられるコトに。
物価の高い北欧の国・スウェーデン。
さらに新しい課税ですか…と言う気になっちゃいます。
いや、航空機もかなり環境への負荷は大きいと言うのは、頭では理解しているんですけれどもね。
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しかし、この新しく課税がスタートした「航空税」の実際の金額が良く分からなかったり。
行き先に応じて金額が違うし、そもそも日本への直行便が、首都ストックホルムですら飛んでいない。
スウェーデン最大のスカンジナビア航空の日本路線は、基本的に、お隣のデンマークのコペンハーゲン発着ですからね。
ひとまず経由便ですがストックホルムと東京を結ぶ路線を“スカイスキャナー”で調べてみると、フィンエアー運航のJAL便がすぐに出て来ました。
料金の中で、諸税の内訳を見てみると、こんな感じ。
・航空保険特別料金/燃油特別付加運賃 195.22ユーロ
・Security Charge 5.01ユーロ
・Passenger Fee 8.36ユーロ
・XU 2.4ユーロ
・LJ 38.82ユーロ
・Passenger Charge 15.14ユーロ
・空港利用料 16.01ユーロ
・旅客保安サービス料 3.99ユーロ
ひとまず、「航空税」に値する名目が見当たりません。
金額的に、60~400クローナなのを考えると、
・Passenger Fee 8.36ユーロ
・LJ 38.82ユーロ
・Passenger Charge 15.14ユーロ
この3つのどれかが「航空税」になるのかな…と言う感じです(さすがに“空港利用料”と言う日本語訳にはならないでしょうからね)。
このJAL便は隣国フィンランド経由便なので、そこまで「航空税」が高いと言う感じにはならないと思われるので、そこそこの値段になっている「LJ」と表示された名目じゃないとは思うのですけれど、「Passenger Fee」や「Passenger Charge」と書かれると、日本語の意味合いとしての「航空税」と言う感じじゃない様にも思えるのですけれどね。
結局、幾らなのか、JAL便検索では判明しませんでした…
環境への配慮として、使途が限定された新しい税金。
旅をする側としては、やっぱり支出は少しでも抑えたい所だけれども、まだこうして限定的な税金だと、理解が出来る部分がある。
それに比べると、やっぱり日本の「出国税」は、使途が良く分からないままで走り始めている感じがあるんだよなぁ…と、改めて。
・出国税は日本人を含めて…の方針で、良いのか?(2)
・観光促進税は日本人を含めて…の方針で、良いのか?(3)
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