JAL、国内線特典航空券を変動制に!
運賃種別の改正と共に、JALは国内線の特典航空券についても変更を発表しています。
既に、国際線に導入済みの「特典航空券PLUS」を国内線にも導入すると言うコトに。
現状のJALの国内線特典航空券は、「特典航空券」と「いつでも特典航空券」の2種類のマイル数が設定されていますが、今回、新たに導入される「特典航空券PLUS」では、基本マイル数があり、その後は混雑度に応じて追加マイルが変動してプラスされて行くと言うコトに。
また、現状はA~Cの3つのゾーンが設定されている国内線ですが、これをA~Gと7つのゾーンに変更し、かなり細かなゾーン体系に(後述)。
また6時間以内の乗継旅程については、専用のマイル数が設定されるコトになりました。
例えば、新千歳→石垣の場合、直行便が現状、ないので、羽田などでの乗り換えが必要になるのですが、これを1旅程と見做すと言うコトで、これは便利になりそう。
変更はさらに続きます。
特に影響が大きいと思えるのは、2023年4月12日以降搭乗分からは、特典航空券の予約の変更が不可になると言う点。
早めにとりあえず特典航空券を抑えて…と言う形での使い方がしにくくなります。
また、JALカードnaviも現状、1区間3,000マイルと言う固定になっていますが、各ゾーンの基本マイルから一律50%に変更されるコトに。
ゾーンによっては割安になるコトもありますが、短距離以外の路線では、必要マイル数が跳ね上がると言うコトになります。
またおともdeマイルが、廃止になるコトも明らかになっています。
ゾーンはかなり細分化へ!
ひとまず新しいゾーン区分と各路線・必要マイル数について見てみるコトにします(以下は普通席)。
ゾーン | 基本~PLUS最大マイル数 *下段はクラスJ | 路線 |
A | 4,000~15,500マイル 5,000~16,000マイル | 札幌~函館・奥尻/ 函館~奥尻 |
大阪~但馬・高知 | ||
出雲~隠岐 | ||
福岡~松山・天草・宮崎・鹿児島 | ||
熊本~天草 | ||
鹿児島~種子島・屋久島 | ||
奄美大島~喜界島・徳之島・与論 | ||
徳之島~沖永良部 | ||
那覇~沖永良部・与論・久米島 | ||
石垣~宮古・与那国/ 宮古~多良間 | ||
南大東~北大東 | ||
B | 5,000~18,500マイル 6,000~19,500マイル | 札幌~利尻・女満別・釧路・青森・三沢 |
東京~山形・名古屋 | ||
大阪~松本・隠岐・出雲・松山 | ||
松山~鹿児島 | ||
福岡~出雲・高知 | ||
那覇~奄美大島・宮古 | ||
C | 6,000~19,500マイル 7,000~20,000マイル | 札幌~秋田・花巻 |
東京~秋田・小松・大阪 | ||
名古屋~新潟・出雲・高知 | ||
大阪~福岡・大分・熊本・宮崎 | ||
福岡~徳島・屋久島 | ||
鹿児島~喜界島・奄美大島・屋久島 | ||
那覇~石垣・北大東・南大東 | ||
D | 7,000~26,000マイル 8,500~27,500マイル | 札幌~仙台・山形・新潟 |
仙台~出雲 | ||
東京~函館・三沢・南紀白浜・岡山・出雲・広島・徳島・高松・高知・松山・大分 | ||
名古屋~山形・福岡・熊本 | ||
静岡~出雲・熊本・鹿児島 | ||
大阪~秋田・花巻・仙台・山形・新潟・長崎・鹿児島・種子島・屋久島 | ||
福岡~松本・静岡・奄美大島 | ||
鹿児島~沖永良部・与論 | ||
那覇~与那国 | ||
E | 8,000~33,000マイル 9,500~34,500マイル | 札幌~松本・静岡・出雲・徳島 |
東京~札幌・女満別・旭川・釧路・帯広・山口宇部・福岡・北九州・長崎・熊本・宮崎・鹿児島 | ||
名古屋~帯広・釧路・札幌 | ||
大阪~札幌・旭川・函館・青森・三沢・奄美大島・徳之島・那覇 | ||
福岡~花巻・仙台・新潟・那覇 | ||
那覇~岡山 | ||
F | 9,000~37,500マイル 11,000~39,000マイル | 札幌~広島 |
東京~奄美大島・那覇 | ||
名古屋~那覇 | ||
大阪~女満別・宮古・石垣 | ||
福岡~札幌 | ||
那覇~小松 | ||
G | 10,000~43,000マイル 13,000~45,000マイル | 東京~久米島・宮古・石垣 |
名古屋~宮古・石垣 |
ズラ―ッと書きましたが、一気に細かく区分された感じがしてしまいますね。
ファーストクラスの特典航空券の必要マイル数は、以下の通り。
ゾーン | 基本~PLUS最大マイル数 | 路線 |
C | 12,500~23,000マイル | 東京~大阪 |
E | 16,000~33,000マイル | 東京~札幌・福岡 |
大阪~那覇 | ||
F | 18,000~37,000マイル | 東京~那覇 |
G | 20,000~50,500マイル | 東京~石垣 |
ファーストクラスの必要マイル数は元々が高めに設定されているのですが、PLUSの際の最大必要マイル数は、やや落ち着いた感じと言う印象ですかね。
例えば、東京~石垣だと、基本必要マイル数は普通席だと10,000マイルで、ファーストクラスだと2倍の20,000マイルですが、PLUSの最大値は普通席が43,000マイル。ファーストだと50,500マイルですからね。
BAの方がやっぱりベターだったりするのか?
改善点としては、国内線旅客施設使用料が、クレジットカードでの支払いになると言う点でしょうか。
マイルで支払うのは、やはり有難味が薄れるし、往復だと地味に消費してしまいますし、国内線旅客施設使用料はこの春から値上げされる所もありますからね。
まぁ、特典航空券については、繁忙期の必要マイル数がどのぐらいになるのか…次第で、印象は変わって来そうですが、とりあえず、ゾーンがかなり細分化された感じなので、もう頭の中が付いていけないかな…と。
でも全体的には、利用者としては厳しい感じになるな…と言うのが、正直な感想ですね。
特に、繁忙期にしか休みがまとまって取れなかったり、休みの予定が直前まで決まらないような勤務体系の人からすると、必要マイル数が高騰した上に、予約変更が不可になる…と言うかなり厳しい内容になりそうな予感。
運賃体系の簡素化と言うのは、理解ができる。
ただ国内線の特典航空券の改訂は、何を意味しているのだろう…と言うのが、正直な印象ですかね。
唯一の救いは、まだ改定まで時間があると言う点でしょうか。
そして気になるのは、ブリティッシュエアウェイズなど提携航空会社のマイルを使って、JAL国内線特典航空券で搭乗する際の、必要マイル数。
これが変わりなく…と言うのであれば、時々、急遽の改定が行われる可能性もありますが、今以上に、ブリティッシュエアウェイズの「エグゼクティブクラブ」に優位性が出て来るコトになるのですが…
まぁ、ある程度、繁忙期の必要マイル数が分かるまでは、どちらが優位か…と言うのは言い切れないですが、何となくBAの方が良さげになりそうな予感がヒシヒシとするのは、ボクだけなのだろうか…
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