西武がアウトドア事業に進出!
西武鉄道を傘下に持つ「西武ホールディングス」が、アウトドア事業に参入するコトを発表しています。
傘下にある西武造園と、アウトドア事業を手掛けているR.projectが合弁会社の「ステップアウト」を設立(西武造園が51%・RpProjectが49%を出資)。
まずは公園を舞台に手軽にできるBBQ施設からスタートし、2022年には西武グループが抱えている土地にキャンプ場を設立。
2025年に公園でのBBQなどのアウトドア施設を、30拠点までに増やし、2030年までには西武グループ私有地の5ヶ所にキャンプ場を増やす計画。
2030年には「ステップアウト」としては、年間100万人の利用と売上20~30億円を目指すと言うモノ。
西武グループは、森林などの遊休地も多く持っているほか、西武造園は、全国81ヶ所で施設を手掛けている所に、アウトドア事業(RECAMPやHERO!など)で全国44拠点を持ち、プラットフォームとしては「なっぷ」を手掛けるR.projectを組み合わせるコトによって、シナジーを出して行こうと言う構想のようです。
コロナ禍でキャンプを始めとするアウトドアが見直されている感がある中で、大手私鉄がこうした事業に本格的に参入しようとするのは、初めてでは?と思うので、今後の展開には期待したい所ですね。
西武とアウトドアは、相性が良さそうな気しかしない
アウトドア事業。
どれだけ通年で人を呼び込めるか…と言うのが、1つの鍵にはなりそうですが、2019年の「オートキャンプ白書」では、年間の参加人数は、約860万人。
これは人口から考えると1割にも満たない数値。
さらにアウトドア関連市場の規模は、約5,170億円と見ていて、アメリカの44.5兆円と比べると、足元にも及ばない数値に留まっているのが実情。
そう言う点で、ノビシロがあると判断したのでしょう。
西武グループが現在、事業を展開しているエリアで見ても、軽井沢・伊豆・箱根・湘南と、アウトドアと親和性の高そうな場所が揃っている感じがする。
西武鉄道沿線だけで見たとしても、所沢・飯能・秩父…と、なかなか相性が良さそうですし、それぞれに遊休地も持っていそうですしね。
どこまで収益に繋がるか…と言う課題はありそうですが、特にホテル部門のウェイトの高い西武グループなので、コロナ禍で傷ついた経営を立て直すための新事業としては面白そうな存在になりそう。
マナーも良くなればいいけれど…
ただ個人的には、今の日本のアウトドア市場だと、マナーを知らない人も多いのが難点かな…と。
その場にゴミを放置して行く人も、いる。
ゴミは回収するけれど、近くのコンビニなどのゴミ箱に捨てて行こうとする人も、いる。
BBQの鉄板なんかも川でそのまま洗っている人も、いる。
まぁ、今の日本は裾野が広がっていない状態でもあるので、そうしたマナーを知る機会もナイのでしょうし、もちろん、キャンプや河原でBBQを行なう人の全員が…と言う訳ではないですが(キャンパーのマナーと言うか、そもそも人としてどうよ?と言う部分も多いですが)。
例えば、西武線沿線の飯能市にある飯能河原。
夏になると水遊びやBBQをする人で賑わう河原ですが、この夏は感染拡大防止のために、感染防止対策の徹底を呼び掛けたにもかかわらず、遠方からの来訪者が多く訪れ、利用者のほとんどがマスクを着用せず、飲酒も多く見受けられ、結果的に2021年8月7日から一時閉鎖に追い込まれると言う有り様(10月6日に解除)。
さらに同じく飯能市にある天覧山でも、山頂で禁止されている焚き火を行ない、片付けもせずに去っていくと言う事例が、今年に入って数件出ており、夜間の入山を禁止する措置が取られるまでに至っている。
アウトドアの裾野が広がると言うのは、良い話だと思う。
だが、一緒にマナーをどう啓発して行くのか。
そうした活動にも繋がっていくとイイな…と。
外に出て、自然に包まれると、気持ちが大きくなるのは分かる。
西武グループの今回の動きは、あくまでもしっかりとした施設で拡大して行く流れだから、マナーなどもしっかりと守らせるコトはできるでしょう。
ただ今ですらあまりマナーがイイとは言えない中で、そう言った所でも協業して行けると良いのになぁ…なんて思ったりも。
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