南米最大の航空グループ、LATAMも破産法適用申請!

南米大陸最大の航空会社グループ

先日、コロンビアなど中南米を拠点にしているアビアンカ航空を傘下に持つアビアンカ・ホールディングスがアメリカ連邦破産法11条の適用を申請した記事を書いていますが、今度は、チリ・ブラジルを中心に南米最大の航空グループである「ラタム航空グループ」が、同じアメリカ連邦破産法11条の適用を申請したコトが発表になっています。

ラタムグループは、チリのラン航空グループと、ブラジルのTAM航空が経営統合してできたグループ。

独自運航の日本路線がないので、パッとしない感じもありますが、規模はかなり大きく、南米各国にグループ会社を持っています。

LATAM航空グループ傘下の航空会社

・LATAMチリ
・LATAMエクスプレス(チリ)
・LATAMアルゼンチン
・LATAMコロンビア
・LATAMエクアドル
・LATAMペルー
・LATAMブラジル
・LATAMパラグアイ

南米では圧倒的なNo.1航空グループ。
グループ会社がないのが、ボリビアやベネズエラなど、南米ではごく僅かな国に留まるぐらい(就航自体はしていますが)。

今回の破産法11条の適用申請は、グループとチリ・ペルー・コロンビア・エクアドルとアメリカの関連会社が申請を行っており、アルゼンチン・ブラジル・パラグアイの事業会社は申請に含まれていない。

ただ今後も航空便の運航は継続され、既に予約済みの航空券やマイルなどに関しては、今までと変わらずに利用ができるとのコト。

ワンワールドを正式脱退したばかり…

LATAMグループのアルボCEOは、声明を出し、倒産や清算を意味するモノではなく、債務の削減により、債権を進めるための手続きであるとしています。

ワンワールドを正式に脱退したばかりのLATAM。

今後は5月7日に発表したデルタ航空とのジョイントベンチャーを軸に、南北大陸路線で新展開を見せて行くのだと思われます。

それまで26ヶ国145都市を結んでいたLATAMですが、元々、財務体質は脆弱だった上に、コロナにより4月初めからは95%の運航削減を行っていた最中。

ワンワールドの脱退も、デルタ航空から3億5,000万ドルの投資と、エアバスA350型機を4機購入するほか、今後、LATAMが追加購入するA350も10機、買い取ると言う支援があったからこそ。

チリによる公的財政支援も模索している最中との報道もあるが、LATAM自体が国際的な企業になり過ぎているのと、アメリカに上場しているコトもあって、政府としてはそこまで積極的ではない情勢もある。

ただ気になるのは、なぜかつなぎ融資は、デルタ航空からではなく、大株主でもあり、ワンワールド加盟航空会社でもあるカタール航空からとなる見込みという点。

まぁ、デルタ航空自体、今回のコロナウイルスの影響で、青色吐息でしょうから、そんな余裕はないのでしょうが。

ヴァージン・オーストラリア航空から始まり、アビアンカ、タイ国際航空に続く、大きな航空会社の経営難と言うのは、4例目。

これからも…
続きそうな感じですね、この流れ。

Sponsored Link



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください