一部を除く長野市内路線、全便が日曜運休!
長野県の「長電バス」が、長野市内を中心とした路線バス(一部を除く)を、2024年1月21日より当面の間、日曜日を運休にするコトを届け出たと発表になりました。
土曜日と祝日は、従来通りの土・祝ダイヤで運行。
祝日と日曜日が重なった場合は、当面の間、運休の措置が取られるとのコト。
運休に至った理由としては、
- 慢性化する運転士不足
- 生活路線バスの維持のために、貸切・高速バスの運転手を充当し不足分を補っているのが現状
- 利益が出ている貸切・高速バス事業で路線バスの赤字を補っていたが、現状が今後も続くと内部補助が成立しなくなる
- 冬山シーズンならびにインバウンド輸送の繁忙期を迎え、これまで以上に運転士の労働時間が逼迫する恐れがある
異常の理由から、運転士の良好な労働環境を担保するために、通学・通勤・通院に影響が少ない日曜の運休措置を行なうコトを選択したと。
対象路線は、以下の通り。
系統番号 | 路線名 | 運転区間 | 運行本数 |
51 | 平林線 | 長野駅~柳原 | 往復44本 |
52 | 運動公園線 | 長野駅~運動公園東 | * |
55 | 牟礼線 | 長野駅~飯綱営業所 | 往復4本 |
61 | 浅川西条線 | 長野駅~浅川西条 | 往復35本 |
62 | 東長野病院線 | 長野駅~東長野病院 | 往復33本 |
63 | 三才線 | 長野駅~柳原 | 往復1本 |
64 | マユミダ三才線 | 長野駅~柳原 | 往復2本 |
81 | 日赤線 | 長野駅東口~アークス中央 | * |
82 | 須坂・屋島線 | 長野駅~須坂駅 | 往復14本 |
82B | 綿内・屋島線 | 長野駅~綿内駅 | 往復18本 |
161 | 市民病院浅川西条線 | 浅川西条~柳原 | 往復1本 |
162 | 三才東長野病院線 | 柳原~東長野病院 | 往復1本 |
R | 屋代・須坂線 | 屋代駅~須坂駅 | 往復29本 |
*既に日曜日運休中
長野市内でもアルピコ交通との共同運行路線である46番系統大豆島保科温泉線と市街地循環ぐるりん号は、日曜日でも継続運行。
便数が比較的多い路線もあるので、影響は小さくはなさそう。
なお、運転士の確保ついては、
大型バスの運転体験や沿線市町村に対する運転士確保依頼など手を尽くしておりますが、新規採用が予定通り進まず、改善には至っておりません。
とのコトなので、当分の間とは発表しているモノの運転再開の見込みが現時点では、立っていない感じです。
コンパクトシティと効率的な体制が必要では?
確かに中途半端に減便するよりも思い切って、丸々1日、休業日を設ける方が、策としては得策だと言えそう。
だが、新幹線の駅もあるような県庁所在地の長野市を走るバス(しかも中心部の路線)。
さらに「長電バス」は長野電鉄傘下のバス会社。
かなり意外だな…と言うのが、正直なところ。
意外…
そして、もうそのレベルまで来ているのか…と。
大阪の金剛バスが廃業すると言う決断をした。
京阪バスなども路線の縮小を打ち出している。
大都市近郊だから…とか、大きな資本の参加だから安泰…とか、もうそう言うレベルじゃないところまで来ていると言うのは、明確ですね。
で、正直、どうすれば良いのか。
まずは賃金面の改善。
これは絶対的な要素なのだと思う。
ただそれには運賃の改定をせざるを得ない。
あとはやはり公的な補助を入れられるか。
だが、運転手を確保するためには、地域の平均以上の賃金を出さなければ、人は集まらない訳で、そうしたところに公的な補助を入れるコトに、賛同が得られるのかは疑問符。
ならば公的機関での運営と言うコトになるのだろうが、それもサービスの低下を招く恐れも大きいし、高速バスなどをタイミングよく新設するコトもできなくなる可能性が高い。
そもそも公的な機関による運営にしたところで、日本から労働人口は減る一方なのだから、今後、追い付かなくなるのは、目に見えている。
なら、やはりコンパクトシティ化をもっと打ち出すしかないし、バス機関も効率的な運用をするべきなのだと。
今回の「長電バス」ならば、日曜運休が決まった61・62番系統なんかは、途中まで同じルート。
便数は少ないが距離が長い55系統も同様。
ならば本線系統と支線系統で統合すると言うのだって、ある意味、1つの手段。
それぞれに反発はあるけれど、公的な機関が運営するのではなく、公的組織はもっとコンパクトシティ化を進め、交通機関は、今よりももっと効率的な運行を行なう。
話はそれからのように思うんだけれどなぁ(必ずしも上手く行くとは限らないけれど…)。
最終的には自動運転だが…
コンパクトシティと効率運用。
ただ効率的な部分に関しては、幾ら実施したところで、限界もある。
ならやっぱり最終的には、自動運転システムの導入と言うコトになる。
ただ一般道での自動運転システムは、まだまだ不安定要素が大きいし、技術は日進月歩だけれど、時間が掛かるのも事実だろうな…と。
まずは先に鉄道の方がやりやすいとは思うのだが、それすら一部を除いて実現していない状態だし、一般道での自動運転も行われている場所はあるが、速度的に見れば、まだ実用レベルとは言えない気もするし。
はたして自動運転システムの確立まで、既存の交通公共機関が耐えられるかどうか…と言う感じ。
ただここまで既存の公共交通機関が危険な状況になっても、まだ日本は車優先の政策を辞めない。
車から公共交通機関へ…と言う方針転換がなければ、もう壊滅的になるんだろうな…とは。
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