アメリカ・レンタカー最大手のハーツが破産法申請!

コロナの影響が甚大!

アメリカのレンタカー業界最大手の「ハーツ・グローバル」が、2020年5月22日、日本の民事再生法に相当するアメリカ連邦破産法11条の適用を申請したコトを発表しました。

よく空港などでも見かける「Hertz」を運営している会社です。

黄色い看板が良く目立つ会社。

申請理由としては、新型コロナウイルスの感染拡大で、出張・旅行が急減して以来、資金繰りが急速に悪化したコト。

4月に全従業員の半分に相当する2万人を削減する方針を発表するなど、対応に追われていた矢先でしたが、コスト削減を進めても、収益がいつ回復するのか不透明なコトがあり、今回の申請に至った形。

元々、広い国土を持つアメリカは、空港から車で最終目的地に着くケースが多く、「ハーツ」は空港に店を構えたコトで、売り上げを伸ばし、今では世界約150ヶ国にサービスを展開するにまで至っている訳だけれども、最盛期は2014年。

売上も110億ドル(約1兆1,800億円)にまで伸ばしていたが、それ以降は不振を極め、ここ2年連続で最終赤字を計上しており、売り上げも10%以上の落ち込み、2019年の売上高は97億ドル(約1兆円)で、最終損益は5,800万ドルの赤字。

負債総額は、2020年3月末時点で約190億ドル(約2兆円)。内訳的には、社債が43億ドルで、保有車両担保のローンが144億ドル。

空港依存度が高すぎた?

結局のところ、先日のタイ国際航空と同様で、新型コロナウイルスは契機になっただけ。

元々、経営が悪化している最中だったのは、間違いがない。

だけれども、それでも1兆円の売り上げがあった訳なんですけれどもね。

それで2兆円の負債を抱えると言うのは、やっぱり経営のかじ取りがマズかったと言えるのでは…と言う気がしてならない。

確かにコロナウイルスの影響は大きく、空路も運休や減便が相次いでいる状態だと、そもそもの乗客自体がいないのも事実だろう。

「ハーツ」の場合、空港からの利用客が売り上げの3分の2を占めると言うから、現時点では、利用者がほとんどいない状態になっているのだろう。

しかも感染症は、予兆がないだけにいきなりの経営環境の変化には、なかなか対処出来る話でもないのも事実だと思う。

でも、やっぱり破産法適用申請がここまで早いのは、これまで経営を立て直してこれなかったと言うのが、大きいのだろうし、収益の多角化が出来ていなかったと言うのが、最大の原因ではないか。

 

ウーバーの影響が大きかった?

売り上げが減少した最大の理由としては、ウーバー・リフトと言ったアプリを利用したライドシェアサービスが台頭したコトが、大きいのだとも言われている。

確かに、ウーバーとかは便利。

特に空港送迎においては、値段も前もって、ある程度、把握できるし、値段も手ごろだし。

でも、実際はどこまで影響があるのだろう…と言う気はするけれど。

ウーバーを利用する人と、レンタカーを利用する人って、そこまで客層が被るのだろうか?とも(普段、レンタカーを借りないから、この辺りが良く分からないんですが)。

まぁ、だからこそ、この5,6年で1割程度の売り上げ減少で済んでいるのかも知れないけれど。

ウーバーですら、人員のカットを行うコトが発表になっている。
レンタカーは日常的に利用するかと言われると、NOと言う人が多いと思うけれど、ウーバーは日常でも使う。
そのウーバーですら、そう言う状態なのだから、「ハーツ」はさらに厳しいのは言うまでもないだろう。

今回の申請はアメリカ・カナダでの事業が対象。

ヨーロッパやオーストラリアなどの海外事業や、アメリカでもフランチャイズ事業については影響を受けず、そもそも債務を再編しながら、運営は続けられる見込み。

それにしても…

普段、レンタカーを利用しないボクでも知っている「ハーツ」が破産申請とは…

ホントにコロナウイルスの影響は、大きいんだな…と改めて。

そもそもこのボクのブログって、旅行記以外では、交通産業を含めた観光業の話題が出て来るけれど、車関係の話題って全く出てこないのに…

2兆円。
どれだけ身軽になって立ち直るんだろう…

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