アイスランドのWOWエアが運航停止!
アイスランドの格安航空会社(LCC)のWOWエアが、2019年3月28日、突然、廃業を発表し、同日の便が全て運航停止になり、各空港で乗客ら約4,000人が足止めになった。
WOWエアと言えば、アイスランドを代表するLCC。
アイスランド行きの1/3以上の便を運航しているほか、LCCではあるが、アイスランド~北米路線に就航しており、欧州各地~アイスランド経由北米を格安で移動出来る航空会社であり、足止めになった約4,000人の内、約1,300人は乗り継ぎの最中だったと言う。
もう社名通りではないけれど、「WOW!」と言う気持ちになっただろうが、各空港が混乱すると言う結果になった模様。
WOWエアは、ウェブサイトで乗客に対しては、
・他社運航便への予約の促し
・払い戻しに関しては一部が対象になるかも知れない
と言う声明を発表しています。
LCCだから、混乱するのではない
廃業と運航停止があまりにも突然で、多くの人が立ち往生すると言う事態に陥ったとされるし、それをLCCだからと言う論調もあるようだが、
・廃業と運航停止はどこの会社でも突然
・多かれ少なかれ混乱は起きる
・LCCじゃなくても、代替措置は多く図られない
当たり前だけれども、事前に廃業を宣告する様な航空会社はないだろう。
どの会社もギリギリまで延命を図るだろうし、寧ろ、日銭を得るために、破格の安売りを仕掛けるコトだってあるだろう。
その影響はどの航空会社のケースでも突然すぎて、混乱は起きるモノ。
欧州ならば、近隣の航空会社が割安の運賃でケアをしてくれるコトもあるが、そうではないコトも多い訳で、混乱が起きない訳がナイ。
そして、LCCだから破綻が起きるのではなく、レガシーキャリアでも、経営破綻とは紙一重だ。
例えば、マレーシアを代表するマレーシア航空だって、先日、政府が身売り説を報じた訳だし、イタリアのアリタリアなんかは、経営再建策がこの何年も機能していない状態である。
日本にいると、“LCCは自転車操業に近いから破綻しやすい”と言う意見が見受けられるが、そう言う訳でもナイと思う。
LCCの方が体力が小さい航空会社が多いだけのは、確かですが。
大手キャリアでも補償がないケースが多々
そして、LCCが破綻すると何も補填がナイと言うのも間違いだと思う。
例えば、スターアライアンスに加盟していたスパンエアーや、ワンワールドに加盟していたマレーヴ・ハンガリー航空が破綻した時だって、破綻した際は特に何も補償は無く、航空券は紙切れ同然になった。
日本だって、大手航空会社が破綻した所で、補償はほぼナイに等しい。
LCCだから破綻した場合についての補償がナイのではないのだ。
だからこそ、搭乗に当たっては、経営状況についても情報収集が不可欠だと言う話になる。
WOWエア廃業も予兆はあった
例えば、今回、廃業したWOWエア。
2018年11月にアイスランド航空グループが、全株式を取得する契約を締結している(『アイスランド航空、LCCのWOWエアを買収!』)。
買収した後も、それぞれのブランドで運航を継続する計画になっていたが、それが断念になり、その後の他のの投資会社などとの交渉が不調に終わった結果、今回の破綻と言う結末になっている。
つまりは、アイスランド航空グループによる買収決裂が1つのサインになっていた訳だ。
それを踏まえて、航空券を買うか買わないかが選べた訳だ。
航空会社の倒産が激しいヨーロッパ
そもそもヨーロッパは、航空会社の栄枯盛衰が激しい。
この1年でざっくりと見返してみても、幾つもの航空会社が倒産していたりします。
航空会社名 | 拠点 | 倒産年月 |
Sky Workエアラインズ | スイス | 2018年8月 |
VLMエアラインズ | ベルギー | 2018年8月 |
プリメーラエア | デンマーク | 2018年10月 |
コバルトエアー | キプロス | 2018年10月 |
スモールプラネットエアラインズ | リトアニア | 2018年11月 |
ゲルマニア航空 | ドイツ | 2019年2月 |
中でもゲルマニア航空は、ドイツから世界の60の都市を結び、年間400万人の利用があったLCCである。
なかなかの規模だった訳だけれども、今回のWOWエアは、それに続いて運航停止と言うコトになります。
特にヨーロッパの航空会社は、薄利多売に陥っている現状がある。
燃油価格次第では、さらに苦境に陥る航空会社が出て来てもおかしくはない。
航空会社の倒産から逃げるには?
どうすればいいのか。
まず1つ目は、経営体力のある航空会社を選ぶと言うコトが挙げられる。
レガシーキャリアならば、
・ブリティッシュエアウェイズ+イベリア航空
・エールフランス+KLMオランダ航空
・ルフトハンザドイツ航空
この3陣営が欧州における3大レガシーキャリアグループ。
LCCで言えば、
・ライアンエアー
・イージージェット
・ウィズエアー
・ブエリング
・ユーロウィング
この辺りが経営規模が大きかったり、大手資本の傘下にあったりするLCCと言うコトになる。
ただ規模が大きければいいのかと言われたら、そう言う訳ではないし、なかなか日本にいると、現地の航空会社の経営状況なんて、把握するのは困難だ。
もう1つは旅行保険を契約しておくことだろう。
中には航空会社の倒産も対象になると言う保険もある(因みに、この旅行保険は航空会社から買った保険でないのが好ましい)。
逆に言うと、1消費者としては、このぐらいしか出来ないのでは?と。
過当競争で、運賃が安くなるのは、有り難いのですが…ね。
それにしても…
これでアイスランドがまた遠くなったなぁ…と。
そもそもボク的には、物価が高くて、なかなか気軽に行けないアイスランドなんですが、航空券まで高止まりする様になったら、さらに行けなくなっちゃうじゃないか…
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