スタフラ、債務超過は回避!だが約50億円の赤字決算!

[temp id=2]

売り上げは微増だが、50億の赤字!

中堅の航空会社である「スターフライヤー」が2022年3月期決算を発表しました。
コロナ禍で迎える2度目の通期決算。

前回の2021年3月期の決算では、100億の赤字を出すなど、かなり苦境に陥っていました。

債務超過も視野に入っているようなスレスレの状態で迎えた2021年。
まずは、決算内容は、こんな感じに。

項目2022年3月期前年度比2021年3月期前年度比
売上高211億3,100万15.5%182億9,500万▲54.7%
営業損益▲64億6,500万▲112億3,900万
経常損益▲60億5,400万▲113億5,600万
当期純損益▲49億8,600万▲100億6,700万

売上高は約211億円と、多少、戻して来た感じですが、コロナ禍以前となる2018年度(2019年3月期)には、約399億円の売上高を誇っていたコトを考えると、半減に近い状態のまま(53%程度)。

リース機を2機、返却して13機から11機体制にし、固定費を削減すると共に、約80億円の増資を実施し手元資金に余裕を持たせましたが、まだまだ赤字額は経営規模を考えると大きな金額のまま…と言える内容になった言えるかと。

スターフライヤー|2022年3月期決算短信

自己資本比率も、2021年3月期の19.1%から6.7%にまで減少。

まだまだ今後の経営的に簡単じゃない…と言う水準の自己資本比率まで低下してしまったと言う感じ。

ANA依存体質は継続

ANA依存度が高くなっており、自力で稼ぐ力が大きく減退していた「スターフライヤー」。
前年同期では売上高に占めるANAへのコードシェア座席の販売依存度が59%とかなり高くなっていましたが、今期もANA依存度は、約50%と高止まりしているのが現状。

自社比率の高い路線での減便が多かったので、仕方がない部分もありますが、やはり自社で稼ぐチカラを再構築する必要があるのは、否めないかな…と。

逆に言えば、ANAの下支えがなければ、経営的には致命傷になっていたとも言えるのでしょうが。

ただ2年連続でANAへの依存度が50%を越えるとなると、やはりもはや独立した航空会社とは言えないかな…とも。

そして体力が乏しいコトもあって、なかなか次への展望も見えてこないと言う気はします。

コロナ禍以前に運航していた台北線2路線も、まだ運休中。
台湾はかなり水際対策が強めですし、例え、今、国際線の運航を再開したとしても、まだまだ需要自体が、追い付いてこないでしょうし、様子見で運航をするだけの余力もナイような状態でしょうしね。

羽田の発着枠が新規で取れる訳でもないから、国内線の拡充もあり得ない。
そうなると、当面は、経費を削減して耐えるしかないと言う感じも。

まだまだ予断を許さない状態

何とか債務超過を回避している。
ただまだキャッシュアウトしている状態。

手元の資金面では、まだギリギリ行ける感じですが、さすがにこの状態がもう1年、続くと、再び債務超過の危険水域になる。

その前に需要が回復するかどうか。

ただ需要が回復して黒字転換したとしても、当面は、何かリスクがあるとスグに債務超過が近づくと言う状態でしょう。

それをどう乗り越えて行くのか。

本来ならば、もうちょっと単価を上げて行ければ良いのかも知れないけれど、そうなると「スターフライヤー」の魅力は半減しちゃいますし、そもそも単価を上げると存在意義があるのだろうか…と言う感じもするので、単価を上げるにも限度がありそう。

同じように実質的にANAのコントロール下にあるソラシドとAir Doは経営統合をするコトを選びましたが、やはりそうでもして体力を付けないと…と言う感じに思えるかな。

乗りたい航空会社ではある。
それは間違いないのだけれど、そろそろ次のステップに進むために、抜本的に改善策を設ける必要性がある状態なのかも知れないですね。

Sponsored Link



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください