アシアナ貨物の売却と新規参入の承認が条件
韓国の航空業界最大手の「大韓航空」が進めている「アシアナ航空」の買収ですが、審議が続いていたEC(欧州委員会)が条件付きながら承認するコトを発表しました。
条件として提示されたのは、
- アシアナ航空の貨物部門の分離売却
- 両社が重複して就航している欧州路線へ参入する競合他社への支援
の2点。
まず「アシアナ航空」の貨物部門の分離については、今後、入札が行われ、買収する企業が選定され、ECによる審査が行われる流れに。
そして両社で重複する路線としては、ソウル(仁川)〜パリ・ローマ・バルセロナ・フランクフルトの4路線が挙げられ、ECは新規参入航空会社として、LCCの「ティーウェイ航空」が指名された模様。
今後、「大韓航空」は、「ティーウェイ航空」に対して、今年の下半期から順次、参入できるように支援を行ない、「ティーウェイ航空」へこの4路線を移管するまでは、買収・合併を完了させない方針とのコト。
両社の統合については、既に、2021年2月のトルコから始まり、台湾・マレーシア・ベトナム・韓国・シンガポール・オーストラリア・中国・イギリスでの審査が完了し、承認されている(イギリスについては、イギリス資本の会社による参入が条件になっている)。
大韓・アシアナ航空、買収を日本、承認へ!残すはEUと米国!!
さらに2024年に入って、日本の公正取引委員会が「排除措置命令を行なわない旨の通知書」を出し、日本での審査も終了・承認されている状態で、今回、ECが条件付きながら承認したコトで、残すは米国のみと言うコトに。
新規参入はティーウェイに!
両社の統合は、順調に審査が進んでいたが、ECが「大韓航空」に対して、異議告知書を送付。
合併により利用客に代替手段がなくなる可能性のほか、価格上昇や質の低下につながる可能性もある
と懸念を示していましたが、2大キャリアの統合なだけに代わりのキャリアによる就航は、難しさがありそうでしたが、「ティーウェイ航空」がLCCながら長距離路線に就航したコトで、発着枠を譲ると言う措置が取れるコトに。
ただパイロットなどの要因や機材の問題もあるでしょうから、実際にどのタイミングで「ティーウェイ航空」による運航が開始できるのかは、不透明な感じもありますが。
なぜ、「ティーウェイ航空?」と言う感じもしましたが、もうこれ以外の選択肢がなかったと言う方が正しいのかも知れませんね。
ただこうしてなかなか統合が承認されなかったコトで、「アシアナ航空」の財務状況は悪化しているようにも思うし、負債額も大きいので、いくら黒字に回帰した「大韓航空」と言えども、多少、計画から狂いは生じているのでは…と言う気もしますけれどね。
残る米国はどう出る?
残すは米国。
どうでるんでしょうね。
「デルタ航空」と「大韓航空」。
現在でもかなり結びつきが強くなっていて、「デルタ航空」は成田のハブ機能の中でアジア路線を仁川発着の「大韓航空」の路線とのコードシェアに移したぐらい。
これがさらに強くなる訳ですが、それは自国の「デルタ航空」にとっては利益でしかないでしょうし…
幾ばくかの発着枠の返上でお茶を濁すのか。
それとも他の策が出てくるのか…
米国が選ぶのは、どちらなんだろう。
ま、とりあえず、想定以上に時間が掛かっているようにしか思えないけれど。
こんにちは
このまま合併が承認されたら、成田便から7便運行されることになりますから、ラウンジの移転&拡張とかもあるかもしれませんね。
しげさん、コメントありがとうございます!
成田からはちょっと絞るのかな?と言う気はしますが、その前になぜ日本は羽田枠を返上させずに承認したんだろう…?と言う点ですかね。
ECや米国も確かに大韓+アシアナだとシェアが高くなるけれど、日本は大韓+ジンエアー+アシアナ+エアプサン+エアソウルになるし、日系の路線・便数と比べるとかなり強くなってしまう感があるのに。
まぁ、日系の航空会社でやる気のある航空会社もしくは、
韓国資本の攻勢に耐えられる会社が、ほとんどナイのが現状なのは、確かなのかも…だけれど。
成田と羽田の便は他社へ移管しないようなんですがどうなんですかね?
まぁ個人的に韓国へ行くことはほぼないんですが…
個人的にはするべきだとは思うんですけれどね。
ただティーウェイもチェジュもそれなりに乗り入れているから、そう言う話にならないんでしょうね。
なら、韓国経由でどこか行く可能性はゼロじゃないので、
アリなのかなぁ…とも。