JAL、最大3,000億円規模の資金調達を実施へ!

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交通機関で見ると、今まで航空業界では資金調達の動きが顕著でしたが、それが鉄道業界にまで伸びてきた感がありますが、またしてもJALが資金調達に踏み切りました。

慎重に進めている感はあるけれど、それだけキャッシュが逃げているのが現状なのだと、改めて。

JAL、最大3,000億円規模の資金調達実施へ!

JALが、総額3,000億円規模の資金調達を実施するコトを発表しました。

今回の調達方法は、劣後ローンとハイブリッド社債(劣後特約付き社債)。

これに伴う株式の希薄化などは発生せず、利息の任意繰延・36~37年に渡る長期の償還期限と言った、資本にも似ている方法を用いるコトで、コロナウイルスの影響の長期化に備え有利子負債の圧縮と共に、今後の機材投資などに充てるコトになる。

具体的に調達する3,000億円の内訳は、劣後ローンが最大2,000億円で、劣後債が1,000億円の規模となる見込み。

いずれも早期の返済が可能な条件になっているが、劣後ローンは、弁済期限が35年のモノが1,500億円。36年のモノが最大で500億円の合わせて最大2,000億円。

三菱UFJ銀行・みずほ銀行・日本政策投資銀行・三井住友銀行の4行から借り入れ。

金利が高い劣後ローンだが、返済の優先度低いのが特徴で、一部が資本に組み入れられるので、財務の県税制は維持できる。

一方の劣後債は、2021年10月中旬ごろの発行になり、償還期限は37年を予定。

発行規模や条件は、今後、決定するとしているが、みずほ証券・三菱UFJモルガン・スタンレー証券・大和証券・BofA証券・SMBC日興証券の5社が主幹事となる見込み。

コミットメントラインは未使用のまま

JALは2020年11月に、新株の発行により1,826億円を調達していたのですが、それに続く大型の資金調達と言うコトに。

機材計画としては、国内線の大型機はエアバスA350型機に統一。

国際線はボーイング777型機をA350へと更新する形で、長距離路線機材である777-300ERをA350-1000型機に2023年度から置き換える方針が決定している。

国内線向けのA350-900は合計で17機、国際線向けのA350-1000は合計で13機の導入計画。
既にA350-900については10号機までの受領が完了しており、今年度末までに15号機が納入される予定。

経年機となっている777型機は整備コストなどが増加している傾向にあるので、機材の更新をこのタイミングであっても進めて行くコトが運航コストを抑えるコトにも繋がると、JALは判断している訳だが、JALはこの他にA350を25機購入できるオプションを契約している。

中型機である767型機の後継機も2030年までに導入するコトが方針としては発表になっているが、このオプションなどについては、今回の資金調達からは外れているとのコト。

JALは3,000億円のコミットメントラインが未使用なままだが、これも当面は行使する計画がないとのコトで、こちらは最後の綱と言う認識なのだろう。

下期に業績が上向くかどうかが、1つの鍵か?

足元の需要は、昨年度よりも改善傾向にあるが、非常事態宣言の延長によって、7~9月期は想定よりも下回る見込みになりそう…と、上り調子からは程遠いのが現状。

貨物は想定を上回っている模様だが、そもそも貨物専用機材を持たないJALは、その受けられる恩恵もやや限定的な形になる訳で、こうした資金調達に繋がったのだろう。

だが、あまりにも大きな金額。

まだまだ財務的には他の世界の航空会社と比べるとマシだとは言え、その金利負担なども、今後には大きく響いて来そうな形ではあるだろうし…と、つい思ってしまう。

当面の資金繰りに関しては、そこまでの問題はナイ。
だとしても、どこまで耐えられるのか。

それは、希望者へのワクチン接種がほぼ完了する今年度の下期に、数字として現れるかどうか…と言う感じもしますね。

今年度が終わるぐらいの時点で、今とあまり変わらない収益ならば、もう少し身の丈を縮めると言う選択肢を持つとしてもおかしくはないでしょうね。

世界的な航空業界の流れの中では、そこまでコロナ禍以後と言えども、JALは経営の縮小と言う点では手を付けていない状態ですからね。

1度、経営破綻をしているJALとしては避けたい選択肢なのは分かるし、そうならないコトを願うばかりだけれど…

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