JR西日本の城端・氷見線、あいの風とやま鉄道へ経営移管へ!

城端線や氷見線は、渋さをもっと売りに出した戦略を取って欲しい気もするけれど、“映え”が全盛の今、それじゃウケないし、観光客は増えないよね、きっと…

将来的な移管で合意!

現在、「JR西日本」によって運行されている富山県の城端線・氷見線の再構築に向けた検討会が開かれ、両線の運行主体を「JR西日本」から第3セクター鉄道の「あいの風とやま鉄道」へ、将来的に移管するコトで正式に合意しました。

元々、検討会では「あいの風とやま鉄道」側が、財源の確保や人的な支援などを求めていましたが、これへの対応策が示され、「あいの風とやま鉄道」が了承したと言う形。

「あいの風とやま鉄道」側が求めていたのは、

  • 現路線とは区分経理し、両線の赤字補填の補償を行う
  • 円滑な運営移管のための運転士・技術系要員の確保への協力
  • 円滑な運営のために路盤などの再整備

と言ったコトを求めていましたが、赤字補填については、現在の安定基金は充当せずに、県と沿線4市で必要な出資や経営安定を図る支援を行い、それ以外の市町村には負担を求めないコトで応じる構え。

また「JR西日本」としても円滑な運営移管・その後の運営に向けた協力を約束した形で、今回の合意と言うコトに。

ただ具体的な移管時期は未定。
再構築計画がスタートして10年以内に移管を行う必要性があるので、必然的にそれまでの間に実施される見込み。

 

乗りたくなる仕組みをどう作るのか

城端線も氷見線も、ローカル路線としてはまだまだ利用客が多めの路線だが、沿線の人口も減っており、需要が先細りしている状況。

今後の課題としては、

・車両の更新
・パターンダイヤの導入
・利用しやすいダイヤの整備
・ICカードの導入
・高岡を越えた両線の直通運転

などが議題に上がっているが、果たしてどれだけ実施されるのか。

車両の更新は恐らく、行われるのでしょうし、何かしらの増発なんかもあり得るのでしょうが、パターンダイヤ化は単線路線なので簡単に行く話でもないし、ICカードの導入・維持にはコストも必要になってくる。

さらに高岡を越えた両線の直通運転は、それだけの需要があるのかどうか…と言う話にもなる。

だが、地方の鉄道網の維持に苦慮する場所が多い中で、この取り組みは、思い切った話だと言わざるを得ない。

第3セクター鉄道化すると言うコトなので、駅を拠点にした街づくりが、どれだけ行えるのか。

ダイヤもそうだが、パークアンドライドを始め、“乗りやすい環境”をどう整備していくのか。
通学需要以外の需要を、どれだけ掘り起こせるのか…と言うコトになる。

富山県は鉄道網の維持には、かなり前向きな県だけれども、大幅に収益を悪化させる訳にも行かない中で、今後の取り組みは注目を浴びそうな感じ。

今がラストチャンスな両線?

それにしても…

「JR西日本」としては、北陸新幹線の開業/延伸で他の在来線と接続がなくなる(もしくはなくなった)路線を、今後、どうしていくのか。

・大糸線
・高山線
・七尾線
・越美北線(九頭竜線)

と、まだ4つの路線が残る。

この中で、何かしらの転換があり得るのは、七尾線ぐらいだろう。

七尾線なら、まだ需要もあるし、電化路線でもあるし。

ただその他の路線となると、さすがに厳しい状態が続く訳だが、このまま何もテコ入れせずに行くつもりなのかな?

いや、もうテコ入れしても手遅れと言う路線もあるけれど。

そう言う意味では、城端線と氷見線は、まだテコ入れを行ってもイイようなタイミングだとは思うし、ピンチをチャンスに変えられる路線だとも思うけれど。

城端線はコロナ禍の2020年度ですら平均通過人員が2,397人あった訳だし、氷見線も2,093人ですしね(もちろん、この数字も過去と比べると大きく数字が落ちているけれど)。

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