JALは344億円の最終利益を確保!
先日のANAに続いて、「JAL」も2023年3月期の決算が発表になりました。
894億円の最終利益を確保したANAに対して、JALがどこまで回復しているのか…と言う感じでしたが、最終利益は344億円(前年同期1,775億円の赤字)と、ANAにまでは達しませんでしたが大きく業績を回復させ、3年ぶりに黒字を確保した形になりました。
ひとまず 内容を見てみると、こんな感じ。
2023年3月期 | 前年度比 | 2022年3月期 | 前年度比 | |
売上高 | 1兆3,755億円 | 101.5% | 6,827億1,300万円 | 41.9% |
税引き前損益 | 645億円 | ー | ▲2,394億円 | ー |
当期純利益 | 344億円 | ー | ▲1,813億4,500万円 | ー |
売上高がほぼ倍になり、その結果、利益が大きく改善し黒字転換と言う形。
売上高は、前年同期と比べると、6,928億円の伸びと言うコトで、かなり驚異的な伸びと言うコトになりました。
コロナ禍前で影響がそこまでなかった2019年度と比べても、103億円の差(-0.7%)と言うところまで戻してきた形になります。
国際線が急回復!
セグメント別でみると、前年は国内線は多少、戻して来たものの、国際線はまだ売上が蒸発しているような状況で、貨物・郵便だけが好調を維持していました。
そこが2023年3月期は、しっかり国際線が戻ってきた形に。
2023年3月期 | 前年同期比 | 2022年3月期 | |
国際旅客売上 | 4,175億円 | 507.0% | 708億円 |
国内旅客売上 | 4,511億円 | 91.9% | 2,357億円 |
貨物郵便売上 | 2,247億円 | 2.9% | 2,183億円 |
その他の売上 | 151億円 | 152.4% | 60億円 |
2019年度と比べても、国際線は-14.1%、国内線は-14.8%とかなりの水準にまで戻してきた形になりました。
貨物・郵便は、2019年度と比べると145.3%と高い水準を維持している状態。
LCCは、ZIPAIRとスプリング・ジャパンの2社で317億円。
前年同期の売上高は29億円だったので、こちらも288億円のプラス(995.6%)。
スプリング・ジャパンは日中路線がメインで、まだ回復が遅い状態なので、純増分は大方がZIPAIR分なのかな?と言う感じですね。
決算の発表においても、
特に高需要期においては満席便が頻出するなど早期に黒字化を達成し、事業運営は順調に推移しております。
との表記があるので、単独の数値や利益は不明ですが、ZIPAIRについては、好調なのだと思われます(逆に言えば、スプリング・ジャパンは…と言う話でもあるけれど)。
来期は550億円の予想!増配も視野に!
今回の決算を踏まえ、2024年3月期の通期連結業績予想は、売上収益が1兆6,580億円。
EBIT1,000億円で当期純利益は550億円の予想。
特に国際線と国内線の売上が逆転し、国際線の方がより売り上げると言う予測。
さらにLCCについては、810億円まで売上を伸ばすと言う予測。
2023年3月期が317億円なので、492億円の上乗せ。率にすると154.8%なので、かなり伸ばしていく予測になっていますね。
ライフ・マイル・インフラについても、現状、2,351億円なのを608億円伸ばし、2,960億円の予測なので、こちらも引き続き、攻めて行く感じになっていますね。
また配当についても、2023年3月期業績が、事前の予想を上回ったコトから、1株当たり25円へ増配。
さらに2024年3月期も、引き続き業績の回復が見込めるコトもあり、配当金予想は1株当たり40円(中間配当予想は20円)に増配を予測しているコトも、併せて発表になりました。
2024年3月期の予想を見る限り、次の通期で完全にコロナ禍の影響を断ち切りたい感じなのかな?と。
もちろん、資金繰りなどは借り入れも増えたコトで、急速に元に戻せる訳じゃないでしょう。
引き続き、燃油は高値圏ですし(随分と安くはなったけれど)、ロシア・ウクライナ情勢も変わらずなので、欧州線などは大きく迂回しての運航が続いていますが、それでも売上・利益的には、コロナ禍以前を上回る形になる予測。
長かったような感じですが、ようやく力強い光が見えて来ましたね。
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