雑誌からスタートしたAB-ROAD
リクルートが運営している海外旅行情報サイトである「エイビーロード」のサービスが、2021年3月末を以て終了するコトが、発表になりました。
元々は月刊誌。
「AB-ROAD」として1984年に創刊。
国内ツアーは「じゃらん」として分離した後、1994年には西日本版の「AB-ROAD WEST」、1997年には自由旅行向けの「AB-ROAD自由旅行」が分離されるなど、隆盛を極めた雑誌。
「AB-ROAD」が隆盛を極めたので、従来よりの価格設定サイクルが月間単位に変わって行ったほか、格安航空券もアングラから知名度が高くなって行ったように思う(もちろん、それまでに予兆はあった訳だけれども)。
ただ2001年のアメリカ同時多発テロとインターネットの普及により、価格の設定変更が、毎月から毎日へ移り、紙媒体では追い切れなくなっていったため、2006年9月発売号で、紙媒体を休刊しネット媒体に移行していたと言うサイト。
今回、サイト・アプリ・メールマガジンなど、全てのサービスが終了になります(メールマガジンは2月配信分で終了)。
アナログ世代の必需品だった
いつぐらいまでなんだろう。
雑誌媒体の「AB-ROAD」を知っている世代って。
アラフォーは間違いなく知っているかと思うけれど、それより下の35歳ぐらいになると、ビミョーになるのかな?とは思う。
ボクは、見事にストライク世代。
初期の海外旅行の航空券の発券は、
・「AB-ROAD」を見て大まかな価格をチェック
・旅行会社に電話して空席確認
・店舗に赴いて予約/発券
こんな流れだったように思う。
大体、電話はH.I.S。
でも予約はマップ傘下のアクロス…みたいな。
今思えば、とてもアナログな訳だけれども、当時は、それが全てだったと思う。
フライトスケジュールやビザの有無などの情報も、毎号、掲載されていたので、情報の少ない時代には、重宝していたと思う。
カラーページも豊富だったし、それでいて価格も350円程度で安かったし、何よりもボリュームもあった。
ま、それを支えていたのは、航空券の情報と言う広告料があるからなのだろうけれど。
ネットは確かに便利。
その場で航空券も買えるし、検索も楽。
だけれども、今、思っても、「どこに行くか未定」と言うバックパッカースタイルだと、紙媒体の視認性と言うのは、とても便利だったんだよなぁ…と。
ネットだと、ある程度、行き先が決まっていないと、検索がしにくいですからね。
読み返すと懐かしすぎた…
さて、なぜか我が家に3冊だけですが、紙媒体の「AB-ROAD」が存在していました(なぜ、残していたのかは不明)。
その中で1番古い「AB-ROAD 自由旅行」の1999年3月号を紐解いてみました。
巻頭特集は、「マイ自転車で激走 北京&万里の長城7日間」で、燕京号利用の旅。
JALのゾーンPEXが「悟空」シリーズ!
ノースウエスト航空やコンチネンタル航空が存在している!
サベナベルギーもまだ存在している!
関空にヴァスピ・ブラジル航空がサンパウロ線を飛ばしてるっ!
あ…
のっけから、テンション、上がってしまいました。
懐かしすぎて。
ビーマンバングラデシュ航空・マニラ経由のエジプト航空・エアインディアの御三家がまだしっかりと関東からバンコクを結んでいますしね。
「海外旅行にEチケットが登場!」なんて一文もあるけれど、そうだったなー、昔は何回も搭乗すると、航空券だけで束になっていたな~なんて。
コロナだけが理由じゃないのだろうけれど、同時多発テロもSARSも乗り越えて、雑誌からネットへと形は変えつつも脈々とサービスを続けて来ただけに、やっぱり一抹の寂しさを感じてしまいますね。
それでも「AB-ROAD」の記事を片手に、航空券を取ったと言う旅人も多いでしょうから、感謝でしかないですけれども。
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