最高水準からは、一段落の下落へ!
JALが、2022年12月〜2023年1月発券分を対象とした燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の改定を発表しました。
じわりと上がって来ていた燃油サーチャージ。
それが8月の改定でかなり高値圏に入っていて、10月の改定では過去最高値レベルにまで達していて、タイで往復59,600円に。
ハワイだと往復74,800円に。
北米・ヨーロッパまでになると往復114,400円になっていました。
で、今回の改定では、久しぶりに値下げと言うコトになり、ようやく一息ついたと言う感じになりました(価格は1人片道あたりの金額になります)。
区間(日本発) | 改定後 | 改定前 |
韓国・極東ロシア | 5,900円 | 7,700円 |
東アジア(韓国・モンゴル以外) | 11,400円 | 12,900円 |
グアム・パラオ・フィリピン・ベトナム・モンゴル・イルクーツク | 17,800円 | 22,900円 |
タイ・マレーシア・シンガポール・ブルネイ・ノヴォシビルスク | 24,700円 | 29,800円 |
ハワイ・インドネシア・インド・スリランカ | 30,500円 | 37,400円 |
北米・ヨーロッパ*・中東・オセアニア | 47,000円 | 57,200円 |
JAL『国際線「燃油特別付加運賃」の改定を申請(2022年12月〜2023年1月発券分)』より
*ヨーロッパ内での乗継便に、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)/フィンエアー(AY)・イベリア航空(IB)が運航するJALコードシェア便利用の場合は、区間ごとにビジネスクラスは40USD・エコノミークラス32USDが必要
燃油サーチャージは、シンガポールケロシンの市況価格と為替で決定しますが、ゾーンOからゾーンLになった形で、ゾーンOだった期間は2ヶ月間だけと言うコトでひとまず落ち着いたという感じですね。
ゾーンOからは一段階の下落。
ただそれでもまだやっぱり高い水準であるのは、否めない。
タイ往復で49,400円。
ハワイ往復で61,000円。
北米・欧州往復で94,000円。
やっぱり溜め息しか出ない水準。
この他にもちろんだが、運賃が必要になる。
さらに諸税が必要になる。
その上で、滞在費が必要になってくる訳ですから、かなり大きい。
為替レートも記録的な水準に入ってきている。
2022年10月17日のニューヨーク外国為替市場では一段と円安ドル高が進み、一時、1ドル=149円台を付けた。
これはバブル景気の終盤の1990年8月以来になる約32年ぶりとなる安値更新。
政府としても無策でいられる状態ではなく、政府・日銀による為替介入など円安の牽制は行っているモノの、介入効果は既に限定的な状態になっている。
ここまでの水準になると…
もうどこにも行けない…
なんかホントにそう思えるようになってきますね…
高騰する燃油サーチャージへの対策は?
戻ってきたLCCを活用する!
“もうどこにも行けない…”
とは言ってもやっぱりどこかには行きたいモノで。
まず海外旅行でお得に行こうとするのであれば、やっぱり別途に燃油サーチャージが不要な航空会社が多いLCCを活用するコトだと。
水際対策の緩和で、近隣諸国からはLCCも便数・路線共に運航再開の流れになっている。
特に韓国・台湾・香港…と日本からも行きやすい東アジア圏の路線が戻って来ているのは、ありがたい限りですね。
ただ…
再開されたLCCの路線も、高値圏になっている感じがあるのを、どう捉えるか…
東アジア圏以外も東南アジアからの日本路線も、運航再開が相次いでいるし、北米へはZIPAIR Tokyoがあるし、まず燃油サーチャージを避けるには、LCCを考えると言うのは、アリでしょうね。
サーチャージ不要な特典航空券の活用!
あとはやっぱりマイルの活用。
日系のJAL/ANAは特典航空券の利用でも燃油サーチャージは必要になってくる。
ただマイルによる特典航空券の利用の場合、燃油サーチャージが不要な航空会社が存在しています。
アメリカン航空・ハワイアン航空・マレーシア航空・カタール航空など
日本から東へと向かう場合は、JALのマイルを使ってアメリカン航空で。
日本から西へと向かう場合は、JALのマイルを使ってマレーシア航空・カタール航空で。
そうすれば、ひとまず燃油サーチャージは不要で済ませるコトが可能になる。
デメリットとしては、必要なマイル数が変わってくると言う点。
もちろん、必要なマイル数が減る場合もあるけれど、増えるコトも多いのは、やっぱり注意したい点。
なのでこの方法は、マイル数と必要な燃油サーチャージ額のバランスを考える必要がありそうですね。
ただマイルはずっと貯めておいても仕方がないモノ。
特に日系の場合は、マイルは有効期限もありますからね。
“マイルは海外へ!”で、このコロナ禍ではずっと貯め込んでいる人は、そろそろマイルの有効期限も考えておかないといけないですしね(ANAの場合は、マイルはマイルで有効期限の延長が為されましたが、JALの場合は、有効期限が切れるマイルはe-JALポイントでの延長でしたから)。
12月以降の発券が基本に!
さすがにマイルは今から貯めるには、なかなか難しい。
誰でも簡単に即効性がある対策は、ひとまず“12月を過ぎてから、航空券の手配を行なう”と言うコトでしょうね。
劇的に燃油サーチャージが安くなる訳じゃない。
そもそも高いですからね。
それでもやっぱり手配のタイミングを考えるだけで、燃油サーチャージが安くなるのであれば、タイミングはズラして購入したいモノ。
ただ12月以降…となると、年末年始の旅程だと、ちょっとタイトな感じはしますけれどね。
旅程が近づいてくると、やっぱり航空券は値段も高くなるコトも多いですからね。
燃油サーチャージの減額分と航空券の値上がり幅だと、どちらが高いのか。
まぁ、そこを考える必要があるかも…ですけれどね。
まだまだ高値圏内が続くか…
北米・ヨーロッパ往復で10万円超えの燃油サーチャージ。
さすがに異常値。
別にJALが悪い訳じゃないけれど。
いや、それだけ燃油が高くなっていると言うコトではありますが、まずはそこから一段落。
ただウクライナ情勢は、未だに落ち着きを見せない。
さらに日本は国力が長い間、落ちている状態が続いている。
それを考えると、なかなか今後、短期的にサーチャージが低額になっていくとも思えない。
根本的な解決策は、やっぱり化石燃料を使わないような航空機材ができるコトなのでしょうが、そんな話がいつになったら実現するのかも謎ですし。
ひとまず、燃油サーチャージがゼロに戻るのは難しくても、もうちょっと下がってくれないとなぁ…と言う感じでしょうか。
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