JAL、12月以降発券分燃油サーチャージは4ランクアップ！

ゾーンLに大幅引き上げ！

「JAL」が、2023年12月1日以降の発券分から、国際線の燃油特別付加運賃（燃油サーチャージ）を引き上げるコトを発表しました。

現行の燃油サーチャージである10月1日発券分以降の料金は、ゾーン「H」ですが、改定後はゾーン「L」になるコトに。

一気にゾーンが上がる形になりますが、ひとまず改定後の燃油サーチャージは、こんな感じに。

*ヨーロッパ内での乗継便に、ブリティッシュ・エアウェイズ（BA）/フィンエアー（AY）・イベリア航空（IB）が運航するJALコードシェア便利用の場合は、区間ごとにビジネスクラスは40USD・エコノミークラス32USDが必要

「JAL」の場合、燃油サーチャージは、シンガポールケロシンの市況価格2ヶ月間の平均を、同じ期間の為替レートの平均を円換算して出した金額を基に決定すると言う形になっていますが、今回の対象期間で見てみると、2023年8・9月のシンガポールケロシンの市況価格は、1バレルあたり平均119.25US$（前回は94.59US$）。
ここに平均の為替レート1US$=146.15円（前回は141.20円）を乗じ、シンガポールケロシン市況の円貨換算額は、17,429円（前回は13,357円）。
改定前はゾーンHでしたが、4ランク上がってゾーンLになるコトに。

4ランクのアップと言うのは、かなり大きいですね。

ロシア・ウクライナ情勢。
そしてさらにイスラエル・パレスチナ情勢。

色々と国際情勢が動くor解決しない中で、またサーチャージ高が舞い戻ってきたと言う感じ。

市況価格も為替も…ダブルパンチ！

前回の改定時は小幅高でしたが、それはシンガポール・ケロシン市場は比較的安定した値動きだったのに対して、為替レートの変動分だけ、サーチャージに影響した感じでした。

今回は、市況価格も94.59US$から119.25US$へと大きく上がったのに加え、平均為替レートも1US$=141.20円から146.20円なので、市況価格も為替レートも、利用者側からすると悪化した形。

そりゃ、4ランクアップにもなるわな…と。

ただやっぱりキツいですね、この改定は。

日本からバンコクなどでも、往復で49,400円。
日本からヨーロッパや北米だと、往復で94,000円ですからね。

燃油サーチャージだけでその価格。

さらにそこに航空券代金や諸税が掛かって来る訳ですし、日本円が弱くなっている今、現地での滞在費も物価が高い国や街だとバカにならないレベル。

そりゃ、海外に日本人が出なくなるわ…と言う気も。

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日本円が弱すぎだと思うけれど、放置？

日本国内では、有名観光地のオーバーツーリズムなどが叫ばれており、その対応策なども検討されている状態ですが、はっきり言って、それらが実を結ぶとは思えない。

1番、効果があるのは、為替レート。

弱い円ではなく、強い円に戻すコトが、1番、手っ取り早いし、最も効果的。

もちろん、弱い円の方が嬉しい業種もあるので、一概に政治家が「強い円へ！」とは言いにくいのかも知れないけれど、1US$=150円に近づいている今の水準は、実態を反映しているとも思えないんですけれどね。

政府による為替介入はあまり良案とは言えないかも知れない。
だけれども、そろそろ本腰を入れて、「強い円」を模索すべきタイミングなんじゃないかなぁ…って、やっぱり思えてしまうんですがね。

サーチャージ的にも、オーバーツーリズム的にも。