JAL、株主総会開催!今後の戦略はどうなんだ?

JAL株主総会開催!現状は?

JALが2020年6月19日に定時株主総会を開催しました。

新型コロナウイルスの影響で、今年はオンラインでの参加が可能になったコトや、そもそも来場を避ける様な形になっていたので、そもそも例年よりも大幅に少ない405名と言う人数での総会開催になりましたが(昨年は1,149名)、2議案はすべて可決して閉会しました。

まず2020年3月期の純利益が急減したコトから、期末配当は、2010年の経営破綻以後は初となる無配転落。

但し、5,000億円の資金調達は目途が付いており、すでに2,000億円については調達済みとしています。

手元資金の残高は、コロナウイルス感染拡大以前と同額の3,000億円を確保しており、3月末の借入金残高も1,900億円と、他の航空会社と比べると健全な財務状況が維持できているとの報告。

これは経営破綻して身軽になったのがきっかけではありますが、そもそもリース機材が少なく、毎月のリース費用による現金喪失が少ないと言うのも、理由のようです。

供給調整については、既に大幅な減便を行っており、燃油・整備費の抑制を図ると共に、固定費は10%に当たる600億円を削減。投資に関しても計画の25%に当たる500億円を削減するとしています。

さらにテレワークが中心になっていますが、今後も加速し、動画やオンラインを活用しての教育訓練を前倒して展開しており、約3万人を超える社員全員がテレワーク・オンライン教育に参加できる環境にあるとのコトで、一般管理部門は出社を6割以下に抑え、テレワーク中心で活動して行くとしました。

今後の展開は?

質疑応答ではこんなやり取りが行われた模様です。

まずJALにとっては重要なマーケットであるハワイ路線については、
「長く深く関わって来た市場であり、もっとも重要なデスティネーションの1つ」
とし、ハワイだけでも日本人を送客出来る様にならないかと関係当局と検討したコトもあるとの話。
また、コロナウイルスの終結後は、大々的なキャンペーンを行う予定だとも応答で述べました。

また、「ZIPAIR」もそこに就航させる予定だと明言しています。

その「ZIPAIR」については、LCCと言うこともあり、ある程度の旅客数を確保出来なければならないビジネスと言う話に対しては、旅客便開始時には、取れる衛生策をしっかりと取って安心して搭乗出来る環境を整えるとの話。

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ビジネス需要一辺倒からの脱却

まぁ、基本的に株主総会で、具体的な内容のこれからの話が出て来るコトはあまりナイのですが、特に国際線の回復は遅れると見ているのが、やっぱり分かる。

ビジネス需要が減少する中で、業界の再編も想定(但し、国内の航空業界の話ではナイのだと)。

有利子負債の増加が経営に影響するのは避けられない情勢だが、アフターコロナのJALとしては、これまでビジネス需要に大きく依存した構造だったのを、観光需要に置いても収益性を高める構造へと転換していく必要があるとしている。

それは何よりも中距離国際線を担当するLCCの「ZIPAIR」を念頭にしているのだと思われるが、まずはどのタイミングで旅客便が就航できるのか。

JALがコロナ後を見据えて反転攻勢に出るとしたら、まずは、そのタイミングなのだろうな…と。

個人的には、この戦略がしっかりと描かれるのを期待したい所。

と言うのも、かつてのJALグループには、リゾッチャやJAL Waysと言ったリゾート路線を担う戦略があった様に思うが、現状のJALグループにはそれが皆無。

戦略的にも、路線網的にも手薄感は否めない状態。

その代わりに、提携先を増やして、相手国の代表空港へ就航した後は、提携先の国内線へと乗り継ぐと言う形を取っている訳だけれど、「ZIPAIR」の就航予定先も、バンコク・ソウル・ハワイと、既存就航都市のオンパレードであるコトを見えれば分かるけれど、手薄感がヒシヒシ。

ただリゾート路線を追うと、収益基盤は今よりも弱くなるので、それに耐えられるだけの収益構造をしっかりと確保する。

それが至上命題にはなるのでしょうね。

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