羽田発着枠コンテスト、継続配分決定!もう意味あるの?

暫定枠の三沢・下地島が継続配分決定!

「国土交通省航空局」(JCAB)は、2020年に羽田発着枠政策コンテストで配分した6路線について、5位・6位になり暫定的な配分になっていた羽田~三沢・下地島を含む全路線で、2024年冬ダイヤ最終日に当たる2025年3月29日まで、発着枠の配分を継続するコトを発表しました。

羽田発着枠政策コンテスト。
地方自治体と航空会社がタッグを組んで、地方路線の利用者を増やすアイデアを出し、優れた提案に対して、発着枠を配分すると言うモノで、現行の発着枠は、2020年5月14日に決定した5枠(それまでは3枠だった)。

具体的な発着枠と、コンテストの結果は、以下の通り。

順位得点数空港名航空会社名配分後便数
1位1,225点鳥取空港ANA5往復
2位1,192点石見空港ANA2往復
3位1,163点山形空港JAL2往復
4位1,033点大館能代空港ANA3往復
5位997点三沢空港JAL4往復
6位994点下地島空港SKY1往復

コンテスト枠は5枠だったのですが、5位の三沢空港と6位の下地島空港との差がかなり僅差の3点だったコトもあり、1年間のトライアル期間を設け、いずれかに1枠を配分すると言う結果になったコンテストでした(因みに、7位の次点は佐賀空港で918点(ANA/1日5往復)。

このコンテスト枠で、ANAは3枠、JALが2枠、SKYが1枠を持っていると言う形で、スカイマークは、このトライアル運航で配分された下地島線は、枠が確保できたから開設されたと言う路線だったりもします。

スカイマーク、下地島線開設へ!

石見や山形空港も、それまで1往復しか羽田線がなく、利用勝手が悪かったのですが、2往復になるだけで随分と、利用も視野に入って来るようになる訳で、地方路線・地方空港の活性化にも繋がっているのかな?と言うのが、正直な感じで、有識者による“羽田発着枠政策コンテストの評価等に関する懇談会”でも、いずれの路線においても取り組みに対して一定の効果があると認められたコトから、全6路線の配分継続が決定したコトに。

単なる既得権益と化しているコンテスト?

個人的には、そりゃ、発着枠はナイよりあった方が良いに決まっている…と。
1往復だと日帰り利用は不可能ですが、2往復化するだけで可能にもなりますしね。

ただ特に評価に対しての結果は発表されておらず、どうして配分が継続されたのかは謎な状態。
いや、そもそも得点差が僅差だからどちらにも配分すると言う時点で、おかしなコンテストですけれどもね。
競技スポーツで3位と4位が僅差だから、どちらにも銅メダルを…なんてコトにはならない訳ですから。

どう言う取り組みが行われて来て、どう言う成果があったのか。
それをしっかりと明示するべきなのでは?と。

じゃないと、単なる既得権益じゃない?と言う感じすら。

この政策発着枠コンテストは、2013年夏に募集が開始されたモノ。
当時の枠は3枠で、結果的には、石見・鳥取・山形空港が獲得。
それ以降、この3空港はずっとこの発着枠を維持し続けている。

もちろん、それに対しての努力はなさっているし、山形空港なんかは利用者が2013年対比で倍以上の数値になるコトもあった訳で、意味はある枠だと思う。

ただ鳥取空港は4往復→5往復化したけれど、別にそこまで利用者が増えている訳じゃない。
枠を確保した時も、

他の交通手段の利便性が低いことから5往復化による需要増がある程度見込める

と言う理由でしたが、東京からだって新大阪・智頭急行経由で移動ができるので、そこまで他の交通手段が確保されており、利便性が低いと思えないし、2013年以後は、評価点を下げているので、やっぱりそろそろしっかりと再点検しないと、ホントに既得権益になるだけのように思えて仕方がナイんだけれど。

コンテストを継続する意味はあるのか?

結局、今一つ、効果が分からないままのコンテストだけれども、それが継続になったと言う話。

現時点で、枠を確保している路線からすれば、嬉しい話なのでしょうが、個人的にはもっと切磋琢磨して欲しいように思う。
だけれども、そもそもANAとJALはこれ以上、コンテスト枠に突っ込んでも既存の自社枠が落ちるだけになる可能性が高いから、もう熱心にはならないでしょうね。
あり得るとしたら、ANAが就航している佐賀空港線ぐらいで。

なら、そのコンテストに意味はあるのかな?と言う気がしてしまう。

JAL/ANA以外だと、そもそも保有する機材にも余裕がある訳じゃないだろうから、これから参戦すると言うコトもないでしょうし。

本来ならば、下地島のように羽田との路線がない空港が、もっと参加するべきなんだと思うんですけれどね。
但馬とか対馬とか、なんで熱心にならないんだろう…?

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