羽越・奥羽新幹線の整備に向けて、1歩前進?

[temp id=2]

新幹線って、やっぱり便利だし、飛行機に比べても足元が広くてイイよね…って、最近、再認識しましたが、もうこれ以上、必要か?と言われると疑問符でしかないんだよなぁ…と言う話です。

羽越・奥羽新幹線の費用便益比が1を上回る?

富山市から新潟・秋田市を経由して青森市まで結ぶ「羽越新幹線」と、福島市から山形市を経由して秋田市までを結ぶ「奥羽新幹線」について、沿線の6県で構成する「羽越・奥羽新幹線関係6県合同プロジェクトチーム」は、2021年6月21日に調査結果を発表しました。

これによると、費用便益比が、最大で1.08になるコトを発表しました。

費用便益比が「1」を上回ると得られる便益の方が費用より大きい妥当な事業だとされる訳で、今回の発表も、

羽越・奥羽新幹線の建設は、得られる利益のほうが要する費用より大きな場合がある

と言うコトで、フル規格新幹線としての整備に向けての妥当性を確認したコトになります。

ただ今回の発表は、あくまでも“利益のほうが要する費用より大きな場合がある”と言う話で、「1」を超えるコトもあるが、あくまでも一般的なフル規格の新幹線ではなく、あくまでも簡素な新幹線として建設する場合の話だとのコト。

簡素な新幹線とは?

今回の発表によると、

・複線ではなく単線での建設
・高架橋ではなく土構造での建設
・駅舎はハイブリット駅舎での建設

などが挙げられています。

さらにこの他にも次の工夫が求められています。

・最高速度は320km/h
・2060年まで経済成長が持続する想定
・社会的割引率を3%

これで「1」を超えると言うカタチに。

こう言った工夫をしないと、最小で「0.47」と言う試算。

いや…
これで一歩前進と言う方が難しい感じがある。
そもそも建設ありきで話が進んでいる感じしかしないし、こんな所に血税が投入されているの自体が、謎でしかない。

確かに新幹線ができれば、波及効果も大きいのは確かだけれども、これを基に論議が進むとしても…と言う感じ。

既存路線の改善が先

そもそも「羽越新幹線」は、富山~青森になっているので、完成すれば、建設・計画中の北陸新幹線と合わせて、日本海に軸ができるのは確か。

だが、そもそもそんなに需要があるとは思えない。

在来線の羽越線ですら単線区間が残る。
大阪方面からの需要だって、新潟止まりでしょうし、既に「白鳥」「日本海」と言った直通列車すら無くなっている状態。
確かに新潟県としては県内移動で新幹線を使えないのは確かだけれども、需要が高いとは言い難い。
東京との結びつきでも、航空需要を見れば、そこまで高くはないのが分かるだろう。

「奥羽新幹線」は福島~秋田間だが、既に秋田までは田沢湖線を改良した秋田新幹線がある。
フル規格の新幹線が今更必要か?と言われると疑問でしかない(ただ田沢湖線は速達性が高くないけれど)。

せめて碓氷峠区間のフル規格と言うのであれば、まだ経済性もあるだろうし、こちらに絞った活動の方が良いようにも(特に山形県としてはこの区間の整備に対しての働きかけも、しっかりと行なっているのは確かだけれど)。

でも、どちらにせよ、これから少子化・高齢化がますます進んで行く中で、既存の路線を維持して行くので精一杯になる時代になるのは、間違いがなく、今、整備するべきか?と言われると、大変に疑問符でしかないのは、在来線を見ていても、確かな話だろう。

夢の鉄道・新幹線。
それは未だに健在だとは思う。
早いし、便利なのも間違いがない。

でも、新幹線ありきで、新幹線がなければ、街が衰退していく…と言う幻想は、もう止めないのかな…

フル規格で作ってしまえば、既存の並行在来線は3セク化する可能性が高いけれど、黒字になる可能性はほぼゼロだろうし、あくまでも新幹線の魅力は、高い輸送力を誇るコトと、その速さ。
確かに羽越新幹線も奥羽新幹線も、フル規格で作れば、その速さの恩恵を地方にまで行き届けるコトができる。
ただ新幹線の高い輸送力が必要な路線かと言われると、残念ながら、「NO」だろう。

今ある新幹線の他に、可能性があるとしたら、岡山~高松ぐらいなはなしなんじゃなかろうか…

 

Sponsored Link



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください