ラウル・カストロ氏、退任でカストロ兄弟体制が終焉!

キューバ、ラウル氏退任!

アメリカのお膝元に当たるカリブ海の島国・キューバ。

ホントにアメリカののど元に当たる場所にあるのに、今でも社会主義の制度を維持する数少ない国だが、そのキューバを率いているラウル・カストロ共産党第一書記が、退任を表明した。

キューバ革命を成功に導いた第一世代であり、2016年に亡くなったフィデル・カストロ氏は実兄なので、キューバ革命以来、続いて来たカストロ兄弟による統治が終わり、新しい世代へと権限が委譲されるコトになる。

2021年4月16日に首都・ハバナで開かれた党大会。

達成した任務に満足し、祖国の将来に自信を持って、第一書記の職務を終える

と演説。

特に後継指名はなかったが、現大統領であり、党での序列が3位であり、革命後世代であるミゲル・ディアスカネル大統領が昇格した。

兄の死去から11年。

社会主義体制を維持しながらも、少しずつ、経済政策を進めている印象だが、トランプ大統領になってから旗色が変わり、対米関係では対立が深まると言う結果になり、制裁強化や盟友のベネズエラの経済危機により、景気が低迷していて、経済の安定化も道半ばの状態だったように思うし、どうしても世界的な著名度で言えば、兄のフィデルが勝るけれども、幾度となく危機はあったと思うが、それを乗り越え、今でも社会主義体制を維持していると言う結果を見れば、判断・実行力に勝る政治家だったと言えるのだろう(現代社会においての社会主義の是非は置いておいて)。

革命は入口よりも維持する方が難しいのは、他の国を見ても明らかでしょうから。

ただ何よりも革命第一世代であり、カストロ兄弟による統治が終焉したと言うのは、キューバにとって、大きな転機になるのかも知れない。

変わらないでと思う旅人のエゴ

キューバ。

過去に1度だけ、旅をしたコトがある。

その時は、アメリカとの関係も良好になりつつあり、アメリカとの国交正常化に向けて、アメリカ本土とキューバを直接結ぶ航空路線の就航が迫ると言うタイミングだった。

が、アメリカから直接、入国できるようになる前に、旅がしたかった。

当時のボクのブログには、こう記している。

マクドナルドができる前に。
スタバができる前に。
フォードが走る前に。

そして、革命世代の一世が存命の間に。
いや正しく言えば、カストロ氏が存命の間に。

それはもうカウントダウンが始まってしまっている。

今だから、キューバ。

2016年2月の旅。

だからそれから5年と言う月日が流れている。

でもその間に、マクドナルドができたと言う話は聞かないし、経済状況だって良くならないし、アメリカとの間は、またしても悪化して、何も変わらなかったように思う。

ここ最近で、大きく変わったのは、外貨兌換券がなくなった(CUC)ぐらいだろうか。

旅人と言うのは、極めて、勝手な存在である。

フラッと来て、そそくさと帰って行く。
だけれども、その時に見た光景や風景が、できる限り、変わらないで欲しいと願う。

変わらないモノなんてナイと言うのは、分かっているハズなのに、その旅の印象が良ければ良かっただけ、変わらないで欲しいと願ってしまう。

対米関係改善なるか…

キューバだから変わらない…

ついそんなコトを思ってしまうけれども、既に国民の多くは革命後世代になって久しく、若年層からすれば、もっと外の世界を見てみたいと思っている人も多いのも事実だろう。

これからそう言う世論とどう向き合っていくのだろうか。

経済を開かれたモノにする。
でも、政治は共産党が握る。

それが現実的な選択肢なのだろうけれど、そのためには、まずは、アメリカとどう向き合うのか。
それが大前提と言う話になるのだろう。

お互いに政権が代わり、対話の余地があるだけに、もしかしたらコロナ禍が一段落した時、一気に時計の針が進むのかもなぁ…

そしてその時、革命の結果を維持し続けてられるのかどうか…

キューバの闘いは、まだまだ続くと言うコトなのかも知れない。

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