ソラシド営業収入が61.9%減!
ソラシドエアの2021年3月期中間決算(2020年4月1日~9月30日)が発表になりました。
これで国内の主要な航空会社の中間決算が全て出揃った形になりますが、ソラシドエアも他の航空会社同様、厳しい内容。
営業収入は、81億4,400万円(前年同期比61.9%減)で、純損失は税引前で64億4,500万円と言う形になり、赤字転落です。
2020年9月中間 | 2019年9月中間 | 前年同期比 | |
営業収入 | 81億4,400万円 | 213億7,800万円 | ▲61.9% |
営業費用 | 149億2,400万円 | 199億1,200万円 | ▲25.1% |
営業損益 | ▲67億8,000万円 | 14億6,500万円 | - |
純損益 | ▲54億6,600万円 | 10億8,300万円 | - |
ソラシドエアは、案外、コロナ禍以後も減便せずに踏ん張っていた印象があるのですが、それでも運航本数は、前年同期の13,383回から8,202回と激減。
有償旅客数は、前年度機の931,600人から208,634人で、減便数に旅客減が追い付いていないのが分かります。
有償の座席利用率も、67.5%から25.9%へと大きくダウンしており、これでは利益が出る訳もなく…と言う状態ですね。
この辺りは、先に決算が発表になっていた「AIR DO」と似た感じの数値と言う気がしますね。
「AIR DO」は、座席利用率28.8%で、純損益が67億6,500万円ですから。
自己資本比率は16.5%まで減少!
「ソラシドエア」は、大きく分けると、羽田~九州各地・那覇~本州各地/石垣・中部~九州2路線の3つに分類できますが、そのどれもが苦戦している形。
一番の主力は、羽田~九州各地への路線ですが、宮崎線が前年同期比旅客数で84.5%の減、熊本線が80.6%減、長崎線が83.3%減と軒並み前年度比で80%以上の減少。
それでも9月はまだマシになっていたのでしょうが…

雇用調整助成金を活用した単日休業制度などのコストカットを進めていたモノの、果たして、ここまで減少幅が大きいと…と言う感じですね。
自己資本比率は、2020年3月期の37.4%から16.5%にまで急減。
半期で20.8%ばかりのダウンとなっている訳で、仮に新たな資金調達がなく、下期も同様の赤字額だと全てが解けると言うコトになる状態。
もちろん、様々な手は打つでしょうが。
中堅3社の決算を比べてみると…
何となく気になったので、「AIR DO」「スターフライヤー」「ソラシドエア」の中間期決算を比較してみると、こんな状態。
AIR DO | スタフラ | ソラシド | |
営業収入 | 78億1,300万円 | 78億5,100万円 | 81億4,400万円 |
営業費用 | 148億8,500万円 | 131億900万円 | 149億2,400万円 |
営業損益 | ▲70億7,200万円 | ▲63億4,100万円 | ▲67億8,000万円 |
純損益 | ▲67億6,500万円 | ▲64億1,100万円 | ▲54億6,600万円 |
自己資本比率 | 13.1% | 2.8% | 16.5% |
もうちょっと差があるのかな…なんて思っていましたが、そこまで差が出た感じはないデスかね。
収入の面では、前年同期では「AIR DO」→「ソラシド」→「スタフラ」の順でしたが、「ソラシド」が踏ん張った感じなのは、8~9月の羽田~那覇便の増便が効いたのかな?と言う感じ。

一番、差が出たのは、やっぱり自己資本比率。
「スタフラ」がかなりの警戒水域に入っているのに比べて、半年分ぐらいは「AIR DO」と「ソラシド」は余裕があると言う感じ。
ただあくまでもまだマシと言うレベルですし、「スタフラ」は上場もしているので、資金調達の手段が他社よりは多いと言うのはありますが(それでもJALやANAみたいに増資には走れないでしょうが)。
ANAか地元企業の支援をどれだけ得られるのか。
いや、そもそもANAにその余裕はないかと思うので、各社ともに次の一手が気になるところではありますね。
踏み止まって欲しいところだけれど、そもそもいつまで影響があるのか分からないのが、何ともツラいところです…
第3波が来ている中、“乗って応援”とも言いにくいですし。
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