ANAがQRコード決済に参入か?
公式なプレスリリースは出ていないのですが、ANAが、JCBと提携を行なってQRコードを使ったスマホ決済サービス「ANA Pay」を12月にも開始するコトが報道されています。
え?
ANAがQRコード決済?
そんな感じでしたが。
内容的には、JCBのQR決済システムである「スマートコード」を利用したサービスで、「ANAマイレージクラブ」のアプリ上で使用する感じになりそう。
利用するには、ANA Pay対応のクレジットカードと紐づける必要がある。
チャージにはJCBのカードが対応で、ANAとJCBとの提携カードの場合は、チャージの際にもマイルが加算される方向で、0.5%程度の加算率となる見込み。
決済時には200円ごとに1マイルの加算が考えられているとのコトで、チャージと決済のダブルでマイルが獲得できる他、小売店のポイントも貯めるコトができ、3度、美味しい制度にはなりそうです。
非航空系事業強化の一環か?
ANAは、コロナ禍で大きな赤字を計上するコトになり、その影響が長期化してしまうコトが示唆されていますが、その中で非航空系事業の強化を打ち出しています。
非航空系事業の強化には、マイレージクラブの会員組織と情報を活用して行くと言うのが、1つの柱になっていて、それらを1つのアプリ内で提供する「スーパーアプリ」を提供して行く方針であり、今回の「ANA Pay」構想は、その一環と言えるのでしょう。
決済部分での200円で1マイルと、チャージでのマイルを考えると、QRコード決済としては還元率は悪くはなさそうですが、既に、QRコード決済は主要なプレイヤーが整いつつある中で、どこまで本腰を入れて来るのか…と言う感じはしなくもない。
確かにANAのマイレージ会員は、約3,360万人と言われていて、かなり大きな顧客基盤は持っているモノの、そもそも本格的にデイリーユーズでもマイルを積算している人の割合がどれだけなのか…と言う感じがしなくもないので、QRコード決済とどこまで親和性があるのかどうか。
そして何よりも、今更感がありますけれどもね。
せめてキャッシュレス決済のキャンペーン中だったら、また違ったかも知れないですが。
課題となる“使えるお店”と言う面では、JCBとの提携を軸にした事業なので、サービス開始時からある程度のお店では利用できそうですが。
マイルでチャージができるようになったら、また大きな特色にはなりそうですが(但し、ホントに少額のマイルからチャージが可能じゃないと意味がないですが)。
ANA経済圏を作るのかどうか
まぁ、ANAが何かしらの次の収益源を求めて行くのは分かる。
今、手元には顧客基盤と言う資源がある訳だし。
しかも、金融と旅行産業と言うのは、昔から相性は悪くない訳だし。
ただ日常使いの…となると、どこまで本腰を入れて来るのか…と言う感じでしょうか。
特に“〇〇ペイ”系は、還元率やキャンペーンによっても利用率が大きく左右されるでしょうから。
JALは既に「JAL NEOBANK」と「JAL Global WALLET」と言う事業がある訳だけれども、自社で囲い込む経済圏としては、今一つで、何よりもJALカードとの融和性がナイ(JAL NEOBANKなどはSBIとの合弁事業と言うのが、その根本なのだろうけれど)。
その間隙を縫えれば、面白い事業になるとは思うし、何よりもちょっとした場所で利用する際に、日本だとカードと言うのは、躊躇する人もいるでしょうから。
ま、正式な発表を待ちたいところですね(その時にはまたしっかり別記事で書きますね~)。
コメントを残す