東京など都市部での感染者急増!
2020年7月22日からスタートする予定だった政府による観光産業支援策である「Go To トラベル」。
赤羽国土交通相が、16日に、東京を発着する旅行を、キャンペーンの対象から外す方針を明らかにしました。
これは東京都を中心とした都市部で、新型コロナウイルスの感染が止まらない中で、各地の知事などが見直しや延期を求める声を上げていたのに対するモノ。
因みに、7月16日の新型コロナウイルスの感染者数は、全国で新たに622人。
最多だったのが4月11日ですが、その時で755人。
過去3番目に多いと言うコトになり、その内、東京都では過去最多となる286人の感染が確認されて、感染者の年齢も20代・高齢者と、世代的に広がりを見せているのが特徴と言えるのかも。
そんな状況での「Go To トラベル」事業。
国内旅行を対象に、代金の1/2相当を補助する事業で、その補助は、代金の割引と旅行先で買い物・飲食などに使える地域共通クーポンと2つに分かれているのが特徴的だった。
予算規模は1兆3,000億円。
観光産業は裾野が広いので、これで充分かと言われると、そうでもないが、一息つくには充分な予算額だった。
また、観光需要を喚起させるだけでなく、withコロナ時代に、新しい旅のスタイルを普及させるコトも、目的としていた。
Go To トラベル事業、7月22日から先行でスタート!
観光庁が、「Go Toトラベル」事業を、2020年7月22日から実施するコトを発表しました。 元々、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛によって打撃を受けた事業者を支援する「Go Toキャンペーン」の一環。 当初は、7月下旬をめどにスタートする予定だったが、委託費用が大きいとの批判を受けて、開始時期がずれ込む見通しになっていたが、前倒しで一部の事業からスタートするコトに。 …
反対意見は、どれも納得だが…
反対派の意見としては、大きく分けるとこんな感じ。
・観光産業だけが厳しい訳ではない
・直接的な補助金で良いのでは
・今じゃない
・近県から開始すべきで、全国一律に始めるのは、感染拡大を招くだけ
確かに観光産業だけが厳しい訳じゃない。
でも、それを言い始めたら、キリがないし、コロナで産業ベースで見た時に、厳しいのは、観光産業とイベント産業なのは、間違いがないと思うから、そこに絞った支援と言うのは、悪手だとも思えない。
直接的な補助金については、そもそも観光産業が、広範囲の業種に跨った産業であるコトから、一概には難しいのでは…と言う気がする。
例えば、観光地にある飲食店は、広義では観光産業だが、職種的には飲食業だったりするじゃない?そうした観光地の飲食店をメインに、食材を納入している農家だって、産業的には農業だし。
他の産業と異なり、あまりにも広義に跨る産業なので、本来、直接的な補助金が一番、解決しやすいのでしょうけれどもね…
恐らく、今じゃないと言うタイミングの問題が、一番、反対意見として多い気がするけれど、
4連休が始まるこのタイミングと言うのが、肝心であって、それは政府の休業補償の期限とも兼ね合いがある。
これを過ぎると、もう観光業界は経営が持たないところが続出する可能性があると言うのが、大きいのだと。
近県からスタートすればいいのに…と言う意見に対しては、頑なに政府は耳を傾けない気がするが、これはやっぱり波及効果が薄いと見ているのか、それとも交通機関に対しての配慮なのか、どちらなのでしょうね…
東京都民と東京発着が対象外に!
で、その「Go To トラベル」事業。
赤羽大臣が16日に対象外にする方針で言及したのは、以下の通り。
・東京都に住んでいる人
・東京都を目的地とする旅行
ピンポイントで東京を狙ってきましたね。
ボクは埼玉県民なので、一応、現時点では、対象になるらしいのですが、そもそも東京を通らないと、ほぼどこにも行けないんだけれど…と思ったら、埼玉や千葉県民が東京駅や羽田空港発の旅行パッケージを利用する場合は、対象になる方針の様です。
嬉しいと言うか、何だかな…である。
東京都民や東京発はダメなのに、東京経由はイイ。
埼玉県民からしても、摩訶不思議である。
確かに移動中は感染リスクが高いとは言わないのかも知れないけれど、ゼロでもないし、そもそも感染経路が不明の感染者も増えて来ている訳だしな…
旅に行く人は、キャンペーンなしでも行く
個人的に思うのは、結局、この時期に、拍車を掛けなくてもイイと言うコトなんだろうな。
事業としては、あっても良いと思うけれど。
このタイミングで行なうのであれば、それこそ感染経路がしっかりと確認出来る様にした上で、都市型観光を除外するなどの方針があっても良いように思うのだけれど。
そして何より、旅行に行く人・行きたい人は、「Go To トラベル」がなくても、行くだろうしね。
もちろん、あれば有難いけれど、「Go To トラベル」が行われると、多くの人が、安全かどうかを自分自身で判断をすると言うコトもしなくなりそうですし。
そして何より、あくまでも事業ありきで、新しい旅のスタイルと言うのが、全く話題になっていないコトも、疑問です。
宿泊業者に対しては、対策の徹底が呼び掛けられていますが、旅は宿泊だけで完結するモノじゃないんだけれどもね。
そして何よりも、先日の小劇場のクラスター発生で分かるように、我々ももう感覚がマヒしている感がある訳で。
でも、結局、政府は「何も考えていない」と言うのが露呈しただけの様な気はしますけれど。
もうちょっとちゃんとした情報が、今後出て来るかと思う。
まずはそれを待って、それを吟味したいとも思う。
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