アメリカからの制裁で撤退相次ぐイランの航空情勢

欧州系キャリア、イラン路線、続々運休へ!

ヨーロッパの大手航空会社が次々と、イラン線の休止を発表しています。

既に発表があった航空会社を見てみると…

■KLMオランダ航空
アムステルダム~テヘラン:2018年9月24日から休止

■エールフランス
パリ~テヘラン:2018年9月18日から休止

■ブリティッシュエアウェイズ
ロンドン~テヘラン:2018年9月22日(ロンドン発)から休止

これはアメリカのトランプ政権によるイランに対しての制裁が再開されるコトで、収益が見込めなくなると言うコトからで、2015年にイランが米欧6ヶ国と核合意を結んだ後に相次いで再開したイラン線でしたが、またしても閉ざされるコトになりそうです。

今の所、イランにベースを持っている航空会社の運休情勢は伝えられていないので、とりあえず、欧州系キャリアの運休のみに留まってはいるので、完全に閉ざされる訳でもナイですが。

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アメリカの経済制裁の影響が、航空業界にも…

核合意からイランが離脱したのか、違反があったのか…などは、この記事の主眼ではないので、置いておきますが、完全にイランへの空路での入国が絶たれると言う話ではないモノの、核合意以後、イランは活気づいていたのは確か。

海外からの航空会社からの就航も相次いだし、経済制裁で止まってしまっていたイランの航空会社の機材更新も進められつつあった。

日本の三菱が開発中のMRJ機も80機程度を購入し、イランの国内路線へと投入されるコトが検討されていると言う話題もあった。

だが、それもトランプ大統領による核合意離脱が宣言され、イランに対して「最高レベルの経済制裁」を課す意向が示され、イラン向け旅客機や部品の輸出免許が取り消されたコトから、アメリカ企業によるイランとの商談への認可も取り消される方針が出ているコトから、最早、完全に機材の更新計画はストップすると言うコトになり、時計の針が元に戻るコトになる。

欧州系のメジャーキャリアで言えば、まだルフトハンザ・ドイツ航空やアリタリアが就航を続けているが、何処までこれらの路線も残るのかは未知数。

トルコ航空(ターキッシュエアラインズ)やエミレーツ、カタール航空など、近隣諸国の路線は残るでしょうし、中国南方航空なども就航が続く可能性が高い気がしますが…



中東情勢はまたしても混沌と…

それにしても…

ボクの中で知っているイランは、ホントに良い国なんですけれどもね。

旅もしやすいですく、人も親切すぎる程に親切でしたし、ほとんど不自由のない旅をした国の1つ(不自由だったのは、お酒が手に入りにくいと言うのぐらいで)。

それがこうした国際情勢で、行ったコトのない人に“危ない”イメージが付いてしまうのが、残念でならない。

そして、何よりも、いくら中間選挙が近いと言えども、中東情勢でアメリカに意見が言える国が少ないと言うのも、今の国際社会の問題の様にも。

例えイランに合意違反があったとしても、今のアメリカのやり方では硬直化するだけの様な気がしてしまうのですが。

まぁ、結局の所、イランだけの話じゃなくて、イスラエルやサウジアラビアの影響も大きい話なのでしょうけれど。

何にしても、一強と言うのは、意思の疎通や実施は早いけれども、その弊害も大きくなると言うコトの表れでしょうかね。
かと言って、対抗する形になりそうなのが、今の世界情勢だと、中国しか見当たらないと言うのも、難しい所の様には思えますけれど

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