H.I.S、上場以来初となる赤字決算予想を発表!

318億円の赤字予想!

旅行会社大手の「エイチ・アイ・エス」(以後、H.I.S)が未定としていた2020年10月期の連結決算予想を発表しました。

これによると、連結最終損益は318億の赤字で、2002年の上場以来、初めての通期での赤字に転落する見込み。

H.I.Sは旅行会社大手の中では、海外旅行比率が高い会社ですが、コロナ禍により、各国での渡航制限などの措置が実施されている中で、厳しい決算になるのは想定内だとは思いますが、ひとまず内容を見てみます。

 2019年度実績2020年度予想
売上高8,85億1,000万4,240億
営業利益175億4,000万▲367億
経常利益170億8,900万▲360億
当期純利益122億4,900万▲318億

売上高で見ると、前期比で約半減となる48%の減。
赤字転落なのは、元から想定内かも知れませんが、赤字額が367億と、かなり大きな金額に。

配当は前期末33円だったのに対して、期末配当は無配等に転落予想。

国内旅行も以前から注力して来ましたが、まだまだ海外旅行が圧倒的な軸の中で、「Go To トラベル」の恩恵も限定的と言えるかも知れませんね。

まだ耐えている方なのか?

セグメント別で2020年度の予想を見てみると、こんな感じで発表になりました。

 売上高営業利益
2019年度実績2020年度予想2020年度予想
旅行事業7,224億4,640万3,530億▲266億
ハウステンボスG280億8,600万135億▲36億
ホテル事業126億7,600万85億▲36億
九州産交G222億3,000万190億▲20億
エネルギー事業204億6,100万275億5億

正直な感想としては、まだ健闘していると言うべきなのかなぁ…と言う気はします。

言い方的には、正しいのかどうか分かりませんけれど。

そもそもH.I.Sの場合、影響が出たのは、2020年3月以降。

それまでは前年度と比べても遜色ない状況でしたから。

4月以降の旅行総取扱高で見ると、4月が1.5%、5月が1.8%…と散々な結果だった訳で、それを思うと、売上高が半減で済む予想と言うのは、まだ健闘したと言いたくもなる。

ただそう言う意味では、コロナ禍の影響は2021年度まで続くのは確実。

H.I.Sは案外、旅行事業が柱ではありますが、過去にはスカイマークを生み出したりしていましたし、ハウステンボスも立派に収益の柱にするなど、その他の事業への取り組みと言うのも熱心なグループ。

今回の決算予想でも、エネルギー事業は伸長していて、セグメント別では黒字になりそうですしね。

そうした意味では、次の一手が気になるところ。

まぁ、当面は、限りなく支出を抑えて、耐えると言う感じなのでしょうが。

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