JALは小松線、6往復を維持

JALは小松線の6往復を維持

JALの2016年度の事業計画を見ると、特段、目新しさはない様な気がしますが、これは政府によって制限が掛けられている状態なので、仕方がないコトなんだろうなぁ…なんて思いますが、この計画によると、3月末から10月末までの夏ダイヤでも羽田~小松便は、現状の1日6往復を維持するコトが発表になっています。

ANAは富山・小松線を現状の1日6往復から、両路線共に1日4往復に減便した上で、機材を大型化して対応し、空いた羽田の発着枠を他の路線に転用したのに比べ、JALは“地元の皆様の協力のもと、1日6往復の運航を継続します”とまで銘打って、現行体制を維持。

さらに現在、6往復中5往復で運航しているJAL SKY NEXT機材を年度内に6往復全便での供給を開始し、全席本革シート・機内インターネットサービス・LED照明・普通席の足元スペースの拡大と、より快適性を高める戦略を進めるコトも明らかになると共に、小松空港発の第2便になるJAL184便を8:55発にして、より利用しやすい時間帯に(因みに、現状、この便だけは、767-300を使用)。

…と、首都圏~北陸路線の縮小を打ち出したANAとは全く正反対の姿を見せて来ました。

差別化と言えば、差別化ですが、これが吉と出るのか凶と出るのか。
搭乗率だけを見ると、何とか最低限度のラインは維持出来ている気がしますが…

運賃の割引もウルトラ先得(75日前までの購入)・スーパー先得(55日前までの購入)・先得割引タイプB(28日前までの購入)・先得割引タイプA(28日前までの購入)は、いずれも10,000円を切る最安値を用意して来て、懸命に防戦している様な状態で、何処まで利益が出ているのかなぁ…とは思ってしまいます。

正直、経営判断はあるかとは思いますが、JALとANAの動き方がここまで分かれるのは、珍しい気がしますね。
ただ、ANAだけでなく、新幹線とも対抗して行かないといけないコトを考えると、本数の維持だけではなくて、サービスの向上を図っていかないと新幹線の利便性には勝てないのかな…とは思ってしまいます。

ただこれまではJALもANAも6往復飛ばして、合計12往復あり、利便性も国内線としては高かった小松線ですが、ANAが減便したコトで、合計10往復に。

たかだか2往復が減っただけですが、これ以上減便すると、JAL/ANAどちらの利用でも構わなくて、値段と時間次第で決める…と言う様なライト層は、新幹線により流れてしまう感じがします。
やっぱり新幹線に対抗するには、ある程度の利便性の確保は必須条件ですから。

現状を維持したJALと減便をしたANA。
JALの場合、新規の就航が難しい状態で、減便と言う経営判断が出来なかっただけなのかも知れませんが、どちらが吉と出るのやら…

ただこの首都圏と北陸を結ぶ空の便の最終的な結果は、北陸新幹線が福井まで繋がった時に、ようやく判断出来ると言う気もします。
やっぱり富山空港は市内からも便利な立地にありますが、小松空港は、金沢に出るにしても、福井に出るにしても、不便な立地。
逆に言えば、福井にまで新幹線が到達するまでは、首都圏~福井の需要を拾うコトも出来ますし、その頃には、JALに掛かっている諸々の制約もクリアになっていて身動きも取れやすくなっているでしょうから。

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