スカイマーク、経営破綻から再上場へ!
12月14日にも再上場へ!
「スカイマーク」が申請していた再上場ですが、東京証券取引所からグロース市場への上場が承認されたコトが発表になりました。
再上場予定は2022年12月14日で、上場によって得た資金は、新機材の導入など成長投資に充てる予定とのコト。
元々、2000年5月に東証マザーズに上場した「スカイマーク」。
2013年11月には東証一部に市場変更したが、2015年1月に民事再生法適用を申請し、経営破綻。
同3月に上場廃止になっていました。
今回の再上場の計画では、発行済み株式総数の21.6%にあたる約1,304万3,400株分の公募増資を行ない、既存株主が24.4%分の1,474万6,000株を売り出す予定。
路線網を縮小し、インテグラルなどからの出資を受け、ある程度、羽田発着の路線への絞り込みを行ない業績を立て直し、2019年に再上場申請。
ただその後のコロナ禍による影響で、2020年に申請を取り下げていた。
コロナ禍では2022年3月期まで3期連続の赤字決算になっているが、2023年3月期は約90億円の黒字転換を見込んでいる状態で、上場と合わせて一気に攻めの姿勢を打ち出して来たと言う感じ。
ANAは引き続き、株式保有予定
現状は、筆頭株主が50.1%の出資をしている投資ファンドのインテグラル。
続いて、33.4%の出資である三井住友銀行と日本政策投資銀行によるファンド。
さらにANAホールディングスも16.5%の株式を保有している。
ANAは保有株の売却予定はなく、再上場後の出資比率はインテグラルが27%にまで下がり、ANAも約13%に下がる見通し。
ただ、今もそうだが大株主になったANAとの関係性は未知数。
いや、未知数と言うよりも全くと言っていい程に成果がナイ状態。
元々、「スカイマーク」としてはJALと組みたかった模様だが、JALも当時は経営再建中だったコトもあり、ANAが出て来たと言う流れだったが、未だにコードシェアも実現していない状態。
同じANAによる出資があるAIRDO・ソラシドエア・スターフライヤーと比べると、その距離感は一目瞭然である。
逆に2021年3月からはJALグループと手荷物連帯運送による提携をスタートしていたりするぐらいである。
ANAは引き続き、「スカイマーク」の株式を保有すると言うコトだが、資本と提携関係ではねじれが起きたまま…と言う状態が続きそうで、この辺りをどうして行くのかの答えが出ていないのが実情だったりする。
後継機はボーイング737MAXシリーズ
今回の再上場によってまとまった資金を調達するコトになりそうな「スカイマーク」。
その資金をボーイング737MAXシリーズの導入に充てるコトも合わせて発表になり、既存のB737型機の後継機が決定しました。
まずB737-8型機6機のリース契約を結び、2025年度第1四半期から順次導入。
現行機材の更新と共に、保有機材数の拡大を行なうとのコトで、現行機がどれだけ退役するかは、現時点では不明。
さらにB737-8型機及びB737-10型機を合計6機(確定が4機・オプションが2機)の導入についても基本合意し、これらを2026年度より順次導入するとのコト。
B737-10型機は、ボーイング737 MAXシリーズの中では、最も胴体が長い機材なので、座席数も増加するコトになります。
成長戦略があまり見えてはこないが…
まずは一息。
そんな感じなのかも知れない。
ようやくの再上場だし、後継機材も決定した訳ですから。
ただ日本国内でもLCCは存在感を増している。
ピーチとバニラが統合したコトで、ピーチの規模感もかなりになって来たし。
上記にも書いたけれど、ANAとの関係性も不透明。
そして国際線は成田発着のサイパン線に就航したけれども、成田発着路線から撤退した状態では非効率で(国際線の運航開始と共に成田~中部線のみ運航を行なっている)、さらに国際線の運航再開もまだ見えてこない状態。
あまり今後の展開が見えてこないのは事実。
明るい話題としては、「スカイマーク」の羽田に次ぐ拠点である神戸空港の国際線就航が見えて来たと言う点でしょうか。
ただこれも2030年に向けて…と言う感じなので、まだまだ年月が掛かる話。
どう羽田発着の国内線以外で収益を高めて行けるのか。
その道筋がナイのが実情のようにも。
昼間は発着枠が取れていないので仕方がないけれど、国際線は当面、羽田発着の深夜便に就航すれば良いのに…とは思うんですけれどもね、成田じゃなくて。
まぁ、それでも再上場は経営破綻以後、1つのゴールだし、「スカイマーク」ぐらいしか第3極を担える航空会社が無いので、頑張って欲しいとは思うんですけれどね。
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