ANA、需要が大きく戻り、上半期決算は黒字に転換!

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純利益は約200億円の黒字に転換!

ANAが、2023年3月期第2四半期決算を発表しました。
新型コロナの感染拡大以後、苦しい状態が続いていた日本の航空業界でしたが、ようやくこの第2四半期で、ANAは黒字に転換するコトに。

ひとまず詳細を見てみると、こんな感じ。

 今期前年同期前年同期比
売上高7,907億円4,311億円+3,595億円+83.4%
営業費用7,592億円5,471億円+2,121億円+38.8%
営業損益314億円▲1,160億円+1,474億円
四半期純損益195億円▲988億円+1,183億円

コロナ禍の影響がなかった2019年度の上半期は、売上高が1兆560億円に達していたので、それと比べるとまだ75%までの戻りですが、ひとまず大きく数値を反動させたのは事実で、黒字に転換する形に。

第2四半期としては、営業損益・営業損益・四半期純損益の全てが2019年度以来、3年ぶりとなる黒字化です。

旅客が大きく戻り、貨物は好調を維持!

主力の航空事業が大幅増!

具体的に発表された決算を、セグメント別で見ると、こんな感じ。

セグメント別今期前年同期前年同期比
売上高営業損益売上高営業損益売上高営業損益
航空事業7,128億円399億円3,702億円▲1,137億円+3,425億円+1,537億円
航空関連事業1,135億円▲32億円976億円16億円+159億円▲48億円
旅行事業319億円▲12億円196億円▲1億円+123億円▲10億円
商社事業476億円15億円383億円0+92億円+15億円

やはり主力の航空事業が大きく伸びたのが大きいですね。
航空関連事業は、営業損失を出してはいますが、売上高は伸ばして来ていて、1,000億円の大台に乗って来た形。

国際線需要が大きく伸びる!

メインの航空事業をさらに細分化してみると、こんな感じ。

 国際線旅客国内線旅客
今期前年同期前年同期比今期前年同期前年同期比
旅客収入1,614億円304億円430.9%2,428億円1,118億円117.0%
旅客数/千人1,660327406.6%15,1507,140112.2%
利用率72.8%23.8%+49.0pt58.9%42.8%+15.2pt

国際線は前年同期から見ると、5倍以上伸び。
ただウクライナ情勢とまだまだ続く中国のゼロコロナ政策の影響で、ヨーロッパ線と中国路線は復便が遅れているとのコト。

国内線も、久しぶりに行動制限のない繁忙期になったのが大きく、倍以上の伸び。
ただ利用率はまだ60%に届かず…と言う感じですね。

逆に貨物部門は、コロナ禍で続けていた旅客機材による貨物専用便の運航を縮小。
また需要減退などがあり、輸送重量は前年同期を下回る結果。
ただ貨物収入は高単価貨物を取り込んだコトで、前年同期の約1.3倍になり、第2四半期としては過去最高を記録した形で、こちらは引き続き、好調を維持したと言えそうですね。

ピーチは倍増!

LCCの「ピーチ」は…と言うと、こんな感じ。

 今期前期前年同期比
旅客収入408億円130億円211.7%
旅客数/千人3,6841,554137.0%
利用率69.8%54.6%+15.2pt

「ピーチ」も前年同期から比べると、倍以上、伸ばしてきた形。
収入の伸びと旅客数の伸びが見合っていないので、幾分、単価を上げて来たのだろうな…と想定できますが(国際線もまだ復活したばかりなので、付帯収入も少ないでしょうし)、まだ利用率は70%を下回る水準なので、赤字が続く状態と言えそうで、ANA本体が大きく伸ばしたのと比べると、ちょっと物足りなさも残るのかな?と言うのが、正直なところ。

ただ国際線も運航再開を果たしましたし、これからは一気に攻め上げたい感じでしょうね。

通期も約400億円の黒字予測

下半期は、さらに回復が進むと見込んでいて、年間の売上高は約1.7兆円を見込んでいて、営業利益は上半期を上回る水準と予測し、通年で650億円と想定。
最終利益も増加して、400億円の黒字になると見込んでいる(当初の計画だと約210億円の黒字)。

下半期は、国際線の事業環境が水際対策の緩和もあり、大幅に好転し、国際貨物の高単価も引き続き、維持して増収を見込んでいるのだろう。

ただ国内線とLCCについては当初の予測値よりも弱含みと見ているのだろう。

まぁ、それでも大きく黒字に転換する想定で、ひとまず久しぶりに明るいニュースと言う感じですね。

ってか、急激に持ち返して来たなぁ…と言う感じ。
ANAが通期計画で黒字転換を打ち出した時は、“さすがに厳しいのでは?”と思ったけれど。

ヨーロッパではこの夏、かなり需要が強かったとの話題が出ていましたが、日本はそこまで強い戻りがあった感じじゃなかったんですが、やはり反動はしっかりとあったと言えるんでしょうね。

ただまだ一息ついただけ。
コロナ禍で大きく財務は傷ついていますし、従業員への負担も増したのは事実なので、ここから取り戻して欲しい感じはしますね。

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