滋賀県で、全国初の交通税導入へ、議論が本格化!

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ホントに、コロナ禍でどこまで交通企業は苦境になったのか。
分かっている様で、分かっていないのは、まださほど、減便が行われていない(JR西日本は秋にも減便を行なうが)のと、実際に倒産した企業がナイからなんだと。

その苦境も、どこまでがコロナの影響なのか…と言う点もあるし。

ただ長期的に、公的機関による下支えが必要になって来るのは、間違いないんですよね、地方では。

滋賀県で、交通税導入の議論、本腰へ!

滋賀県が創設を検討している最中の、「地域公共交通を支えるための新たな税制」(以後、交通税)について、三日月県知事が、課税方式などを今秋、県税制審議会に諮問するコトを明らかにしています。

既に、審議会は、導入に向けて議論を進めるよう答申しているコトから、課税に前向きな考えを示した形。

「交通税」。

これが実現すると、日本では初の試みとなる訳ですが、人口の減少やコロナ禍で地方鉄道や路線バスが存続の危機にあるのは、滋賀県だけに限った話ではなく、これらの維持や利便性向上に向けた新たな財源確保としての「交通税」となり、地域の公共交通に特化した税制と言うコトになる。

 

県内の鉄道・路線バスならびにタクシーの利用者はことごとく落ち込んでおり、2021年になってもその流れが止まっておらず、2019年度と比べると、20~45%減と言う形で推移しているコトから、これらを支える試み。

 

滋賀県内の鉄道網は、以下の通り(ケーブルカーを除く)。

鉄道会社路線
JR東海東海道新幹線
JR西日本JR琵琶湖線
北陸本線
湖西線
草津線
京阪電鉄石山坂本線
京津線
近江鉄道本線
八日市線
多賀線
信楽高原鉄道信楽線

JR以外の路線は、全て赤字路線で、近江鉄道に関しては、廃止・バス転換の論議が出たが、ひとまず鉄道を維持する方針で固まった。

京阪の大津線系統は、単年度収支の黒字化を目指し、その後、別会社化の方針があるが、その目途が立っていない状態。

信楽高原鉄道は、信楽線を転換した第3セクターで、既に上下分離方式に移行しており、甲賀市が第3種鉄道事業者になっている。

JR西日本の路線別収支は不明だが、黒字が出ているのは、恐らく琵琶湖線ぐらいだろう。

徴収の方法はどうなる?

滋賀県が検討中の「交通税」。

まだ何も詳細が出ている状態ではないが、地方の公共交通網を維持すると言う観点では、1つ、踏み込んだ形になったとは思う。

ただ実現までには課題も多い。

そもそも税負担は、原則、受益者負担である。

なら「交通税」は、どこから取るのか。
既存の運賃にプラスで取るのであれば、運賃の高騰を招き、さらなる利用者の乖離に繋がる。

広く県民から取るのか。
それとも通過利用者からも徴収するのか。

徴収した税をどう使うのか。
補助金と言う名目で利用するのか、それとも上下分離をして行くのか。

また黒字企業への支出はあるのかどうか…などなど。
検討すべき課題は、続々と出てきそう。

利用者が減っている公共交通機関は、その利用者数に応じた形に変換して行くべきだとは思う(最終的にはオンデマンドバス)。

が、結局のところ、公共交通網の役割をどうして行くのか。

公共交通網を中心に据えた街づくりとは…と言うコトなのだと思う。

地方の公共交通網維持の試金石へ、第1歩になるか?

ただ口だけしか出さない。

歯止めが掛からない補助金支出よりは、一歩踏み出した感じではある。

こうして地方自治体も主体的に公共交通網の維持に関与して行くべきなのだ、残したいのであれば。

 

最早、コロナが無かったとしても地方における公共交通網は、民間だけでは維持できない時勢になりつつある。

生き残れるのは、本業を上回る兼業がある会社ぐらい(それも路線バスなどの交通事業を除いた兼業)。

それは滋賀県だけの話ではなくて。

今回の「交通税」の形が1つの試金石になる可能性もある訳だから、拙攻に決めず、答えあり気で決めず、色々な形を考慮して決定して欲しいとは思う。

個人的には、車も含めた総合的な「交通税」と言う概念の方が、ピンと来るんですけれどもね。

そして鉄道系で経営が苦しい所は、輸送人員に下限を設けた上で、上下分離。

問題は、上下分離などが行いにくいバスなのかな…と言う気はしますけれども。

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