IAG、1度は諦めたエア・ヨーロッパを買収して完全子会社化へ!

エア・ヨーロッパの全株式を取得へ!

「ブリティシュエアウェイズ」・「イベリア航空」などを傘下に抱えている「インターナショナル・エアラインズ・グループ」(以下、IAG)が、グローバリアから「エア・ヨーロッパ」の全株式を取得するコトで合意したコトが発表になりました。

既に「IAG」は、「エア・ヨーロッパ」の株式20%を1億ユーロで取得済み。
残りの80%を現金と株式の合計4億ユーロで取得し、完全子会社化すると言う内容。

当局による承認が必要で、承認後、2年間を掛けて買収を進めると言うコトに。

買収が完了すると、グローバリアは「IAG」の大株主に躍り出る。

元々、コロナ禍以前に「イベリア航空」による「エア・ヨーロッパ」取得をグローバリアと合意していた話。

IAGがイベリア航空を通して、エア・ヨーロッパ買収へ!

その後、コロナ禍もあり、契約内容を修正した後、2021年12月に買収断念と言う結果になっていたモノ(『IAG、エア・ヨーロッパの買収を断念!』)。

なので、再びの買収交渉と言う感じだった訳ですね。

「エア・ヨーロッパ」は、スペインのパルマ・デ・マヨルカやマドリードを基点にし、テネリフェ・バルセロナなどからヨーロッパ域内・モロッコ・チュニジア・アメリカ・カリブ海諸国・南米大陸線を運航している航空会社。

「IAG」傘下の「イベリア航空」と事業領域は重なりますが、よりラテンアメリカ・カリブ海地域を強くできると言うのが、魅力ですね。

買収後は、「イベリア航空」の傘下に置く計画で、当面、ブランドとしては残りそうな感じですが、買収後の戦略については、2023年後半に発表するとのコト。

カリブ・中南米路線がより強力に!

まだ買収後の戦略については、未発表ですが、このまま買収が完了すれば、現在、スカイチームに加盟している「エア・ヨーロッパ」はワンワールド入りするのは、確実でしょうね。

LATAMがワンワールド脱退して以降、南米大陸に加盟会社がナイ状態のワンワールド。
ただ南米大陸への路線は、アメリカン航空とイベリア航空が太いパイプを持っていますが、そこに「エア・ヨーロッパ」が加わる感じに。

今回の買収は、あまり日本にいると話題を聞かない「エア・ヨーロッパ」ですが、何気にアスンシオン(パラグアイ)経由のコルドバ(アルゼンチン)とか、キト経由のグアヤキル(共にエクアドル)線とか持っているんですよね。
モンテビデオとかもマドリッドからの直行便を飛ばしているし、GOLなどとの提携もあるので、保有機材数は決して多くはないですが、その割には、存在感がある感じ。

ただ「イベリア航空」も、南米路線も含め、大西洋路線は充実しているので、どこまで相乗効果があるのかな?と言う感じはしなくもないですかね。

 

マイレージプログラムとしては、スカイチーム加盟航空会社以外だと

  • エティハド航空
  • GOL
  • 中国南方航空

との提携があるのですが、今回の買収で、これらの提携がどうなるコトか…

「イベリア航空」は、独自にアビアンカとの提携がある。
LATAMとの提携も残っているので、ブランドが残ったとしてもGOLとの提携はいずれなくなりそうですかね。

エティハド航空が残ると嬉しいですが、ワンワールド入りすれば、カタール航空がいるので、会社側からすればメリットは弱くなるでしょうね、きっと。

手頃な感じだった…が、実情か?

コロナ禍で「IAG」も経営的には大きな打撃を受けた状態。
その中で、次の手が1度は諦めた「エア・ヨーロッパ」の買収。

「エア・ヨーロッパ」は、そこまで大きな経営規模じゃないとは思うのですが、どうして経営的に厳しい状態からの次の1手が、コレなんだろう…?とは。

充分、既存の「イベリア航空」でカバーできるようにも思うし。

ただヨーロッパ域内の他の航空会社が、「エア・ヨーロッパ」を買収するとなると、強敵になるのは間違いがなく、ルフトハンザやエールフランス、ライアンエアが出てくる前に買ってしまおうってコトなのかな?とも。

実際、TAPポルトガル航空の買収にそれらの航空会社が色気を出していると言う報道もありますしね。

経営規模は大きくなくても、小さくもないし、コロナ禍以前はコンスタントに結果を出してもいたし、別に悪い買い物でもナイ。

そんな所なのかな…と。

これで「イベリア航空」の基盤も強化できますしね。

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