ジェットスター・ジャパン、2022年決算は121億の赤字!

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大きく改善するも、まだ大きな赤字額!

JAL系のLCCである「ジェットスター・ジャパン」が、2022年6月期決算を発表しました。
前年同期は過去最悪となる約206億円の赤字でしたが、今期は121億6,300万円の赤字と、赤字幅は前年同期より一気に84億6,700万円ほど圧縮しました。

具体的な数値を見てみると、こんな感じ。

 2022年6月期2021年6月期2020年6月期
営業収入294億100万159億1,200万478億8,300万
営業損益▲113億3,300万▲196億9,200万▲66億7,500万
純損益▲121億6,300万▲206億3,000万▲77億5,600万

営業収入だけで見ると、前年同期より184.7%の増で、かなり盛り返した1年だったのが分かる。

他の指標も見てみると、こんな感じ。

 2022年6月期2021年6月期2020年6月期
有償搭乗者数339万人182万人431万人
平均搭乗率75%67.5%82%

一般的にLCCの採算は、搭乗率が80%と言われているので、あと少しと言うところまで上がってきたと言えそう。

ただコロナ禍の影響がなかった2019年度は、有償搭乗者数が562万人で平均搭乗率は87%。
営業収入は約605億2,300万円だったコトを考えると、まだまだ回復の途上とも言えそうですけれども。

再拡大に向かうかどうか…

先日、同じLCCの「ピーチ」が航続距離が長く座席数を増やしたエアバスA321LRを活用して、初の中距離路線となる関空〜バンコク線の開設を発表しましたが、「ピーチ」はコロナ禍にあっても、積極的な展開を見せている感がある。

それに対して、「ジェットスター・ジャパン」も同じA321LRを7月1日から就航させている。

元々、中距離国際線へ参入する計画で導入した機材ですが、高需要の国内線の幹線への投入となり、2号機は年内に受領・3号機は2023年度以降の受領と言う計画になっている。

が、ひとまず反転攻勢に出るか?と言われると、そんな感じがあまりしない。

長らく全便を運休している国際線は、12月から成田〜マニラ線の運航再開を予定しているが、これがかなり久しぶりの明るい話題と言う状態。

コロナ禍では2020年に成田〜庄内/関空〜福岡・熊本・高知/中部〜新千歳・鹿児島線を運休。
成田〜下地島線も季節運航化するなど、国内線でも路線網の整理を実施。
それ自体は、経営判断としてはいつコロナ禍が終わりを見せるのか分からない状態でもあるので、間違ってはいないと思うけれど、それに対して、再拡大の姿勢を見せるのかどうか。

それがこの1年間で分かるかも知れないですね。

何よりも事業領域として、どこを主軸にするのか。
JALグループのLCCも3社になっているけれど、本来は長距離路線担当の「ZIPAIR Tokyo」がアジア線も開設する状態だし、中国路線は「スプリング」があるし、国際線での事業領域が被りつつあるような気もするし。

それでいて、国際線の進出では中規模都市への就航を目指すと言う感じでもないですしね。

まぁ、この辺りはJAL系ではあるけれども、「ジェットスター・ジャパン」へは50%の出資に留まっていると言うのも、響いているのかも知れないですが。

LCCの盛り上げが海外旅行には必須

ポストコロナを見据えて、どう動いていくのか。

そしていつになったら黒字転換に成功するのか。

そのバランスが難しいのは、恐らく、どのLCCも似た状態なのかも知れない。

欧米のように、一気にポストコロナに向けて舵が切られたなら、双方を見据えて動けるのでしょうが、日本を含むアジア地域は、どうもポストコロナに向けた動きが鈍いので、どうしても赤字縮小+現金キャッシュの確保も至上命題になるので、一気に路線網再拡大へと舵を切れない感じもあるし。

ただやっぱりLCCが盛り上げていく流れがないと、なかなか今の燃油サーチャージ額や為替レートを考えると、国際線に火が点かないので、なんとか再拡大へと迎えるような流れになれば良いですけれどもね、消費者としては。

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