西鉄、nimocaの乗車ポイントを終了へ!

西鉄、nimoca乗車ポイント終了!

大手鉄道・バス会社である「西日本鉄道」が、2021年3月31日限りで交通系ICカードの「nimoca」で行っている乗車ポイントサービスを終了するコトを発表しました。

JR東日本のSuicaやJR西日本のICOCAは、定期券利用者のピークタイム以外の乗車でポイントを付与するなどの動きがあるのとは、全く正反対の動きになりそうです。

まずそもそも「nimoca」の乗車ポイントのおさらいですが、こんな感じでポイントの付与がありました。

西鉄(電車)利用時バス・筑豊・市電利用時
20回までの乗車で1%付与以下以外は利用金額×2%付与
21~40回までの乗車で2%付与函館バス/函館市電は3%付与
41回以上の乗車で3%付与昭和バスは5%付与

さらにバス・筑豊電鉄・市電利用は、当月の利用金額の累計でボーナスポイントがあり、2,000円到達時に+50ポイント/4,000円到達時に+100ポイント…と言う感じで、結構、お得なサービスだったりしました(ってか、結構、大盤振る舞いのように思えますね)。

20の高速バス路線についても対象だったので、貯める人は一気に貯まると言う感じがありますよね。

あくまでも今回、終了するのは、「西鉄グループ」での話なので、それ以外の事業者が運行している部分については、特に未発表です。

西鉄グループのバスで見ると、終了になるのは、西鉄バス北九州/二日市/久留米/大牟田/佐賀/筑豊/宗像/亀の井バス/日田バスなので、それ以外の大分交通・大分バス・JR九州バス・佐賀市交通局・祐徳バス・九州急行・西肥バス・させぼバス・昭和バス・函館バスはそのまま継続なんですかね(資本的には九州急行はビミョーな部分もありますが)。

あと鉄道事業者で言えば、西鉄と筑豊鉄道は終了ですが、熊本市電・長崎電気軌道・松浦鉄道・函館市電は、今のところ、継続みたいな。

普段から利用する人からすれば、別に、そこまで混乱はないのかも…ですが、傍から見ると、やっぱり分かりにくさは残りますね、正直なところ。

不採算事業からの撤退も発表!

今回、西鉄が乗車ポイントの廃止の理由として挙げているのは、

「新型コロナウイルス感染症の影響によりお客さまが大幅に減少しているなか、今後も安全・安心で持続的な輸送サービスを提供し続けるため」

としています。

つまりは経営面での側面が大きいと言うコトですね。

西鉄は、北部九州エリアでは圧倒的なチカラを持つ企業ですが、元々、鉄道事業が他の大手私鉄と比べるとやや弱含みで、その反面、バス事業の比率が大きいと言う構造。

近年は積極的に西鉄インやソラリアなどのホテル事業の展開を進めていましたので、コロナ禍の影響も小さくはなかったと言うコトでしょう。

2021年3月期の連結決算で最終損益は150億円の赤字(前期は66億円の黒字)になる見通しを発表しており、この赤字額は過去最大になる見込み。

既に福岡・天神の再開発に関しては、オフィス部分を拡張する計画に変更し、開業も2025年春に遅らせる他、不採算事業になっていた博多湾周遊のリゾート船「マリエラ」も終了。

構造的な赤字事業がある中で、中長期の展望が見込めない事業に関しては、更なる対応を検討するとしていました(但し、2021年3月期の連結決算見込みは、当初予想は160億円の赤字で、国際物流事業の価格見直しや住宅事業が伸長したコトで、小幅ながらも上方修正していた)。

鉄道・バスも減便ダイヤ改正実施!

鉄道事業は、大牟田・大宰府・甘木線でダイヤ改正を実施し、日・祝日ダイヤを新設し、終電時刻を繰り上げるほか、大牟田線は平日日中時間帯で、特急が急行化、天神(西鉄福岡)~西鉄小郡間の急行列車取りやめなど、かなり大きな減便になる改正。

首都圏の鉄道各線も減便を軸としたダイヤ改正を発表していますが(例えば、西武だとこんな感じ)、あくまでも終電の繰り上げがメインで、日中時間帯の減便を発表したのは、現時点では西鉄ぐらい…?と言う感じなので、結構、突っ込んだ改正ですね。

バス事業についても、利用減少が著しいと言うコトで、平日夜間帯および土日を中心に合計62路線で減便を実施。その規模が、平日は運行便数ベースで約2%の減少に(福岡地区では44路線を対象にして平日で約3%減少・土日は約7%減少)。

かなり強めに縮小を掛けている感がありますが、今回の乗車ポイントの廃止もそうした流れの1つなのでしょうね。

どの会社も厳しい状態の中で、どこまでこうした流れが広がるのだろう…と言う感じ。
ただ公共交通機関を守ると言う意味では、仕方がないのかも知れませんが。

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