東京~大垣間の「ムーンライトながら」、いよいよ廃止が発表に!

歳を重ねて来ると、やっぱり昔を懐かしむ時がある自分がいたりするのは、事実。それが悪いコトだとは思わないけれど、今日のニュースは、つい色々な時の自分を思い出してしまいました。

多分、今のボクの「旅人」として繋がる幾つかある原点の風景の1つなので。

ムーンライトながら、このまま廃止!

東京~大垣間で運転していた臨時快速の「ムーンライトながら」について、JR東日本・東海は、2020年春の運転を以って終了したコトが発表になりました。

プレスリリースの内容としては、こんな感じです。

臨時列車の快速「ムーンライトながら」につきましては、お客様の行動様式の変化により列車の使命が薄れて来たことに加え、使用している車両の老朽化に伴い、運転を終了いたします。

https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210122_ho01.pdf

だそうです。

新型コロナウイルスの影響もあり、2020年の夏も、この年末年始も設定がなく、使用していた185系はほぼ引退状態になるコトから、今後の動向が囁かれてはいましたが、個人的には、そうした声を何度もはねのけて来た列車なだけに、一縷の望みは持っていましたが、やっぱり…と言う感じでしょうか。

ムーンライトながら・大垣夜行とは?

そもそも今回、廃止が発表になった「ムーンライトながら」。

元々は、東京~大垣間を走る「大垣夜行」が源流(まぁ、この大垣夜行もさらに源流を辿ると、戦前の1889年の新橋~神戸間を走行した夜行列車が起源ですが、逆に言えば、そこまで遡るコトの出来る列車だったりします)。

電車化され、運転区間が1969年に大垣までになり、大体のスタイルができた感じでしょうか。

18きっぷが発売される頃になると、この「大垣夜行」の人気は凄まじく、かなりの満員列車になっていたモノの、1996年に通勤利用者の短距離と長距離利用者の分離・混雑緩和を目的として、全車指定席(一部区間)の「ムーンライトながら」化。

車両も特急車両の373系が利用される様になり、東京→小田原間で快速運転化されるなどの変化が。

2009年に運転は混雑期の年間約120日間だけの臨時列車化され、以後は、年々、運転日数が少なくなっており、車両も183・189系→185系に変更されて、今日に至る感じでした。

夜行の定期普通列車が次々と廃止された中で、JRに引き継がれ、快速化し、臨時化したモノの、今では数少ない夜行列車だった訳ですが…

さすがに今回の荒波には勝てなかった…と言うコトでしょうか。
逆に言えば、よく令和のこの時代まで生き残って来たな…と言うべき列車なのかも知れないけれど。

375M時代から、思い出しかない…

大垣夜行ボクが良く利用していた頃は、まだ375M時代でしょうか。
「ムーンライトながら」になる前で、まだホントに「大垣夜行」だった時代ですが、何気に列車番号が移り変わっている列車でもあるので、これで多分、年齢が分かりますね、きっと(笑)。

関西に住んでいたので、ホントによく利用していましたが、東京(品川)・大垣駅にはそれこそ2,3時間前には着いて、列を作っていたぐらいに人気の列車だった。

東京駅から乗る場合は、大体は横浜とかで寝てしまうのだけれども、浜松か豊橋で1度は起きる。
長時間停車を身体が覚えているのでしょうかね、不思議なモノで。

大垣で降りて米原行に乗り換える時も、階段が近い号車のドアまでしっかりと覚えていたぐらい(そのぐらいじゃないと、次の4両編成の米原行では座席を確保できなかったので→逆にそのドアで待っていれば、あまり走らなくて済んだので)…

当時はまだ他にも信州・えちご・山陽・八重垣・松山・高知・九州…と、臨時の夜行快速の「ムーンライト」が全国でも辛うじて残っているような時代。

さすがにボクは上諏訪行の421Mとか新宮行夜行とかは使ったコトがないですけれどもね。

まだ小学生or中学生だったので、たくさんの大の大人に囲まれて、優しくして頂いた列車。

海外を旅する様になったので、随分と乗る機会は減りましたけれどもね。
今、海外の長距離バスや列車に乗って旅するのも、そこまで苦に思わないのは、この辺りで下地ができたんだろうな、きっと(笑)。

需要はない訳じゃないハズなのに…

確かに、使命は終わった。

そうかも知れない。

結局のところ、高速バスやLCCと言った“安く移動をしたい!”と言う需要に応えられなくなった列車で、18きっぷシーズンのみの運転になったコトで、さらにJR自ら、実入りを減らした訳でもあるし、寧ろ、単体での実入りなんてほとんどなかったでしょうしね。

また確かに定期運転の末期の平日なんて、ガラガラだったのも事実ですけれどもね。

でも、需要がない訳じゃない。

それは明らかだと思う。

今も昔も、“安く移動をしたい”と言う層は、一定数はいる。

ただJRとしては、運転区間も会社間を跨いでいるから、実入りが少ない。
なので、新車を投入する程の列車でもない。

185系も引退だし、ここらで…と言うコト。

JRも欧州みたく“オープンアクセス”方式で夜行列車の運転が認めらえれば、まだ進展は在りそうな気はしますが、このまま行くと、最後に残された「サンライズ出雲・瀬戸」ですら、存続が危うい感じがしますね。

「サンライズ」もそろそろ車両の経年劣化は否めない訳ですし。

鉄道大国「日本」。

だけれども夜行列車の全廃。
それも視野に入って来たのかな…
夜行として動くのは、観光列車ぐらいで。

かつて一世を風靡した「北斗星」ですら、もう今は無い訳で。

需要がないならばともかく、需要を拾いに行かない、もしくは利益が出ないと言うのが、残念ではあるけれど。

「ムーンライト」は確かにそう言う意味では需要はあるかも知れないけれど、単価が極端に安くて、ペイしにくい列車。

だけれど、「サンライズ」はまだペイする可能性がある様には思うし、ついでに新車を導入して「銀河」ぐらい、復活してくれないモノなのかなぁ…なんて、思ったりはするけれど、新幹線に流したいJR東海としては認められない話だろうしな…

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