JALは幹線から地方間路線まで、幅広く減便!
新型コロナウイルスの感染拡大で、旅客需要が減少している状態で、昨日の記事で、JALもANAも予約便の変更・キャンセル手数料を無料で対応する措置を行っているコトを書きましたが、さらにJALとANAは国内線の運休を発表しました。
JAL/ANA、コロナウイルスに関連して変更手数料無料措置実施!
JALグループ(JTA/JAC/RAC)とANAは、猛威を振るう新型コロナウイルスに関連して、政府が発表した感染症対策の基本方針を受けて、国内線ならびに国際線の航空券を無料でキャンセル・変更する特別対応を開始しています。 JAL・ANAともにキャンセルする場合には、本来、取り消し手数料が必要な航空券であっても、未搭乗分の航空券の全額が払い戻し出来、変更も無料で対応しています。 …
比較的、外的要因を受けやすい国際線では、運休と言うのは、度々ある話ではありますが(それでも日系航空会社では、多く見られると言う話でもないですが)、国内線の運休と言うのは、自然災害を除けば、なかなか見られる話ではなく、ホントに異常な事態になっていると言うのが、伝わってきます。
具体的に見てみると、JALは2020年3月6日~3月12日に掛けて、合計352便が対象になっています。
運休対象日がそれぞれ異なっているので、簡単には書けませんが、大都市間を結ぶ幹線も、羽田発着の地方路線も、大阪~仙台・長崎・鹿児島線や福岡~宮崎と言った地方を結ぶ路線も対象になっているのが特徴です。
1日16往復合計32便が運航されている羽田~新千歳で見ると、羽田発だとJL505/513/519/523便が、新千歳発だとJL506/512/518/524便の4往復8便が対象。
1日15往復合計30便が運航されている羽田~伊丹で見ると、羽田発のJL115/121便と伊丹発のJL118/126便の2往復4便が、1日17往復合計34便が運航されている羽田~福岡線も5往復10便が対象になるなど、かなり大きな運休になっています。
またグループの日本トランスオーシャンも沖縄(那覇)~与論線で、JACは鹿児島~与論線で、北海道エアコミューターも札幌(丘珠)~釧路・函館線で運休が実施される見込み。
新型コロナウイルス肺炎の影響に伴う一部路線の減便について
平素よりJALグループをご利用いただき、誠にありがとうございます。 新型コロナウイルス肺炎による航空需要の減少並びに、感染拡大防止に向けた全国的なスポーツ、文化イベントの中止・延期など環境変化への対応として、JALグループでは3月6日(金)~12日(木)までの国内線運航便の一部路線において減便いたします。 …
さらに国内線ラウンジでは、個包装によるサービスに限定(国際線は、個食・個包装でのサービスもしくは係員による提供サービス)と、ラウンジでのサービスにも変更が加わっています。
ANAは幹線メインで減便!
ANAの方も、2020年3月6日~3月12日に掛けて運休が発表されています。
JAL同様にこちらも幅広い路線での運休ですが、羽田~新千歳・伊丹・広島・福岡と言った幹線の方が運休が目立つ形に。
新型コロナウイルスの影響に伴う路線・便数計画の一部変更について | ANA
(お詫び) 現在、ANA予約・案内センターの電話が繋がりづらい状況となっておりますことをお詫び申し上げます。 また併せて、メールのお問い合わせの返信につきましても大幅な遅れが見込まれます。ご迷惑をおかけし申し訳ございません。 ANAウェブサイトにてお手続きいただきますようお願いいたします(一部予約を除く)。
機内サービスについても変更が発表になり、国内線プレミアムクラスは、2020年3月6日から飲み物サービスはワイン・ビール・コーラ・水に限定した提供へ。普通席については、国内線全路線で飲み物の提供を休止。
国際線でも中国・ソウル(金浦)・香港線ではビジネスクラスでの機内食は和食限定に、エコノミークラスでは、和食または洋食のいずれか1メニューでの提供になる他、飲み物は、ペットボトルの水に限定してのサービスに。
国内線の機内販売は、全路線で当面の間、休止(機内Wi-Fiやラウンジから利用出来る「ANA STORE@SKY」については引き続き利用可能)。
中国・香港・韓国などの国際線での機内免税品の販売も当面の間、休止するコトが発表になっています。
さらに機内誌の『翼の王国』も、中国・香港・韓国などの国際線と国内線全路線で座席ポケットへの提供を中止(客室乗務員に声を掛けるコトで対応)。
機内での毛布の提供も国内線ではプレミアムクラス・普通席共に中止。
空港ラウンジでも、準備が完了次第、個食・個包装でのサービスに変更と言うコトが発表になっています。
欧州ではフライビーが倒産!
国内線の減便。
サービスの変更。
仕方がない話なのかも知れないけれど、今回の新型コロナウイルスで恐ろしいのは、いつまで続くか分からないと言うコトと、どこまで広がるかが見えないと言う所。
局地的な自然災害であれば、そのエリアを避けての旅行需要がある。
大規模な自然災害であれば、その後の復興への需要喚起があり得る訳だけれども、今回は、それが全く見えない状態になっている。
JALとANAはまだまだ体力的に恵まれている航空会社ではあると思うけれども、ここまで世界的に感染が広がって来ると、体力の乏しい航空会社は、いつ全便の運航が休止になるか分からないぐらいでは?と。
国際航空運送協会(IATA)は、今年の航空業界は、旅客収入が630億~1,130億ドル(約6兆7,300億~12兆円)の減少する見通しを明らかにしており、最大値になった場合は、前年度比で19%の減少に相当する。
イギリスのフライビーは、2020年3月5日、倒産処理手続きに入った。
まぁ、フライビーの場合は、元々、経営が悪化していたが、イギリス政府から免税期間を与えられて生き残りを掛けていたが、新型コロナウイルスのよる旅行需要の減退がとどめを刺した形になった(でもそれよりもポンド安の方が影響は大きかったと思うけれど)。
ルフトハンザドイツ航空ですら、グループ全体の1/5に当たる150機分の旅客輸送力の削減に手を付けている状態。
どこまで感染が拡大するのか。
どこまで余波が広がって行くのか。
まだまだ予断は許さない所で、JALやANAの国内線の減便も氷山の一角なのかも知れない訳で、これからどれだけ広がって行くのかは、注視して行かなければいけないかも知れませんね…
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