カタルーニャ前副首相らに13年の禁固刑!対抗してデモ活動再燃!

2019年10月14日、スペインの最高裁判所は、2017年にカタルーニャで起きた独立運動を巡る裁判で、当時の州政府幹部9人に対して、禁固刑の判決を下しました。

これに反発する独立派が、抗議活動を行い、バルセロナの国際空港では、数千人規模のデモが行われ、警察との間で衝突が起きたコトが伝えられました。

2017年のカタルーニャ独立運動の結果が、長期禁固刑

これは一昨年、スペインからの独立の是非を問う住民投票を強行した当時のカタルーニャ州政府の幹部らに対して、国家に対する反逆罪に問われた裁判。

但し、当時の州政府最高責任者であったプチデモン前州首相は、訴追を避ける為に国外へと脱出している為、前副首相であるジュンケラス氏が主要な被告になっています。

このジュンケラス氏に対する量刑が最も重く、禁固刑13年。

その他の8人の被告にもラウル・ルエーダ氏やジョルディ・トゥルイ氏の12年が続くなど、9~12年と言う長期間の禁固刑が言い渡され、さらに3名に罰金刑が課される判決。

カタルーニャの独立運動と言うのは、かなり長期間に渡っているモノで、最近でも

・2010年7月カタルーニャ自治抗議
・2012年独立に向けた行進
・2013年カタルーニャ独立への道
・2014年カタルーニャの道2014
・2015年カタルーニャ州議会がカタルーニャ独立手続き開始宣言を採択
・2017年カタルーニャ独立宣言署名

と、頻発しているのが特徴でしょうか。

独立って、改めて難しいモンだな…と(暢気な書き方ですいません…)。
まぁ、簡単に独立が許されても問題だとは思いますが。

これだけ頻発していて、住民投票も行われていて(但し、投票率は悪かったのが特徴ですけれども)、独立って、どうやったら成立するんだろう…とすら、思えてきますが、カタルーニャの場合、民意がどこまで独立支持なのか、日本にいると今一つ分からない部分があったりするので、何とも言えないですが。

まぁ、カタルーニャを認めてしまうと、ヨーロッパ内でくすぶっている他の独立闘争にも火が付きますからヨーロッパ各国としてもカタルーニャが独立してもEU加盟を易々と認める訳にも行きませんし、そうなった場合、カタルーニャがやっていけるのかと言うのは、疑問符ですし、スペインとしても経済力のあるこのエリアを手放すコトは考えにくく、さらに国内のバスクなどに飛び火しかねない訳で、譲れないのでしょうが。

空港でデモ抗議デモ活動!

さて、この判決を受けて、州の各地で抗議活動が行われ、バルセロナの玄関口であるエル・プラット国際空港でも大規模なデモが行われ、合計110便が欠航を余儀なくされたとのコト。

空港をターゲットにしたのは、香港を見習ったからなのでしょうかね。
ってか、今後、“デモと言えば空港!”と言うスタイルが流行らないコトだけは、願わずにいられないですけれど。

映像を見る限りでは、まだ平和そうな(?)デモでしょうか。
平和に解決したいと言う表れなのか。

いや、そうでもないかな…
もう爆発まで秒読みと言う感じもするし。

ってか、どうしてこっちの古い方のターミナルと、つい思いましたが、それは本題じゃないでしょうね(笑)。

昨日の記事で取り上げたエクアドルは、大統領側が折れて解決に向かう流れと言うのがひとまず出来た感じがある(追記しています)。
過激化したエクアドルは解決に向かい、一部が暴徒になったままの香港は、停滞したままで、平和的に進めたい(と思っている?)カタルーニャは訴追され禁固刑。

確かに国家に対する反逆罪と言うのは、国家の秩序を乱す行為であり、最大級の重大な罪になるのは、日本でも同じくで、日本では内乱罪が該当するが、二審制を採用しているぐらいのシロモノ。

ただこれで終わるカタルーニャじゃないコトは、最早、これまでの歴史から見ても明らか。

今後数日間、バルセロナ周辺の町からバルセロナに向かってデモ活動がなされ、最終的に18日にバルセロナに集結すると言う計画もあり、さらに大きな混乱に向かいそうな感じ。



総選挙が11月に控える中での判決

さらにそれに加え、スペインは、4月の総選挙で第1党になった中道左派の社会労働党が、左派政党のポデモスとの連立交渉に挑むが不調に終わり、サンチェス首相の信任投票が実施されたが否決され、政権を樹立出来ずにいて、11月にやり直し総選挙が予定されていると言う状態で、カタルーニャの独立が総選挙に対してどう言う影響が出て来るのか…

因みに、渦中になったカタルーニャ州議会は、独立派が議席的には過半数(得票数では過半数に届かず)、バルセロナ市議会でも独立賛成派のカタルーニャ共和左派が第1党に躍進していますが…

それにしても、現在、スペインならびにカタルーニャを脱出しているプチデモン前首相。
この判断が正しかったのか…と、今更ながらに思います。
脱出していなければ、彼は主導者として裁かれていたのは事実ですが、亡命政府みたいな状況下になっているのも確かで、次の一手が見えてこないのも、事実。

まぁ、それぞれの立ち位置が異なると、何が正しいのか・間違っているのかは、異なって来るとは思いますが。

ってか、プチデモン前首相も、今回、禁固刑が言い渡されたジュンケラス氏も、欧州議会議員だったハズなんですが、こちらはどうなるんでしょう?

それにしても、世界的な観光地のバルセロナを抱えるカタルーニャですが、今後の展開次第では、再び大きなうねりになりそうで、スペインへの旅行を考えている人は、注目が必要になって来そうな勢いですね。

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