関西3空港問題、神戸空港は新幹線に対抗出来る空港になるかも?

関西3空港の方向性は、まずは神戸空港規制緩和から!

関西エリアにある関空・伊丹・神戸空港の3つの空港の今後の目指す方向性について、地元の財界・関係自治体を中心とした「関西3空港懇談会」が開かれ、規制緩和を目指す方針で合意をしたとのコト。

但し、今回、合意がなされたのは、神戸空港の夜間発着時間の1時間の延長と、発着回数の増加ぐらいで、伊丹空港の規制緩和は見送られた模様。

合意になったのは、

・神戸空港の発着可能時間を23時までとする(現状は22時)
・神戸空港の最大発着回数を1日80回とする(現状は60回)

の2点。

関空と伊丹を運営する関西エアポート社が、神戸空港の運営権も獲得したコトによって、大きな規制緩和がなされるかと思われたが、この2点のみに留まった。

そもそも伊丹に残る規制は、住宅密集地に空港があると言う点も大きいが、開港以来、長い期間、不振が続いた関空を支援すると言う目的があった規制もある。

が、今やLCCの増加で人気を集める関空であり、不振の2文字は過去のモノになっていると共に、昨年の水没被害で、国際線の代替機能を考える必要性を迫られた訳だが、各自治体間の利害調整もあり、今回、伊丹に関しては、規制緩和に向けた動きすら合意内容から外れるコトになった。



伊丹は規制緩和に向けてはゼロ回答

個人的には、もうちょっと規制を緩和しても良い時代だと思う。

伊丹空港は、歴史的な背景や騒音問題があるとしても、現時点で、何らかの方向性を示すべきだったのでは…と思う。
特に現在のドル箱である伊丹~羽田線は、リニアが大阪まで伸びると大きな打撃を受けるのは間違いがない訳ですし。
韓国・北京・台湾・香港までであれば、国際線の乗り入れを認めても良かった感じがするのだけれども、それですら難しいんでしょうね。

関空は、やはり関西の地理関係を考えると、南にありすぎるし、神戸空港はアクセスは便利だが、「京都・神戸・大阪」と言う3つの都市を考えると、何かしらの緩和があっても良かったのでは…と。

確かに騒音問題は今でもあるし、繁華街の上を着陸が通ると言う難点もある。

だけれども地元自治体である豊中や伊丹市自体は、今となっては規制緩和を求めている感じがある訳だし、ゼロ回答だったのは、残念な所。

新幹線に対抗出来る神戸空港へ!

逆に、神戸空港は、逆に今回、運用時間が1時間延長されそうな勢い。

これは朗報と言えば、朗報。

規制緩和後は、羽田発21時台の便が誕生しても良さそうな感じがあるので、そうなると一気に新幹線よりも遅い東京発着便になる訳で、人気が出る感じしかしない(但し、搭乗手続きを含めると、それでも新幹線の方が、東京滞在時間は長いのかも知れないけれど)。

現時点で神戸空港への羽田発最終便は、20:15。
新幹線の新神戸までの便だと、東京発20:50。

微妙な差になるかも知れないけれど、現状の20:15だと19時には空港に向かい始めないといけないので、やっぱり大きな違いはあるかと。

ただ個人的には1日の発着回数が60→80にしか増えなかったと言うのは、ナンセンスかな…と。

神戸空港は神戸市街地までのアクセスがかなり便利な空港なので、もっと活用されても良いはずで、発着枠も増やすべきだったのでは…と。
折角、関空と経営・運営面で統合したのだから、もっと抜本的に神戸空港の活用を考えても良かった様な気がしてしまいますね。

ただ開港以来、何ら変化がなかった神戸空港に、変化が出たと言うのは、大きなコトではありますが。



規制緩和に向けたデザインが皆無な関西3空港のこれからは…

結局の所、関西の3つの空港のグランドデザインがナイと言うのが、規制緩和に向けた動きがしっかりと進まなかった理由なんだろうな…と思う。

経済的にはすっかり地盤沈下が進んでしまった関西が、それをちゃんと意識していない感じもあるし。

個人的には、

関空:関西を代表する基幹空港
伊丹:関西発のビジネス路線
神戸:関空を補佐する空港

と位置付けて、伊丹は短距離の国際線(レガシーキャリア)を認めても良かったと思うし、神戸空港は、LCCの国際線就航と発着枠の更なる増加を目指して良かったのでは…と。

3つも空港がある関西。

でもそれぞれの連携が密ではない感じのまま。
折角、関西エアポート社に運営面は集約されたのだから、もっと広域的な視野で考えて貰って、効果的な運用が出来ればいいのですけれどもね。

ってか、3つも空港があるのに、もったいないとしか思えないですし、そもそもこの結果では、水没した関空の代替機能への答えには、全くなっていない感じしかしないデスね。

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