海岸寺院から観光スタート!
世界遺産にも登録されているマハバリプラムの海岸寺院(Shore Temple)へ。
入場料が600Rs。
近年、値上げされた模様です。
ってか、この値段は別にいいんです、ちゃんと遺跡の保全に役立てられるのであれば。
ただ…
現地人との差額、デカすぎじゃない?
10倍以上じゃないか。
日本で考えれば、外国人ならば1,000円の拝観料の寺院。
それが日本人ならば100円ってコトになる訳で、この差額は、ちょっと度が過ぎている感じがある。
寺院の環境整備や保全にお金が必要なのは分かるけれども…ね。
それにしても…
久しぶりにお金を払って観光する感じ。
いつ以来だろう…と思ってみたのですが、インドでは初で、バングラデシュのバゲルハット以来。
と言うか、この旅も日本を離れて既に1ヶ月以上は過ぎているのですが、お金を払って観光した場所が、まだ3カ所目って言うのは、ちょっとどうよ…?と。
別に、入場料が掛かる場所を避けていると言う訳でもナイんですけれどもね。
波や風に晒された結果、好みの遺跡でした
さて、海岸寺院。
かなり周辺は手入れがなされている感じで、キレイに整備されていました。
そして…
思っていたよりも、凄く小さいです…
本来は、もっと海岸沿いにあったと言うだけあって、長年の波・風に晒された結果、周囲の装飾も無くなり、本来の岩の顔に戻りつつあると言うぐらい。
でも、個人的には、それが良かった。
それはボクが“ワビ・サビ”の国の人だからだろうか。
下手に修復されるぐらいならば、本来の姿のままの方が良い。
朽ち果てるならば、朽ち果てた姿のままで。
ボクの遺跡の好みは、そんな感じと言うのも大きいのだろうけれど。
あ、ここに何かが彫られていたんだろうなぁ…とか。
あ、ここはまだ原形を留めているなぁ…とか。
そう言う想像を掻き立てられる感じが、何とも良い。
ただホントに小さなスポット。
あっと言う間に見終わっちゃいます。
幸い、入場料は近くにあるファイブ・ラタと共通仕様なので、そちらにも足を向けるコトにします。
南インドの寺院の原型がここに!
ファイブ・ラタ。
元々は、1つの花崗岩から成り立っていて、それを丹念に掘り下げて出来たと言う5つの建物。
しかも、その5つの建物が全て、様式が異なっていて、現在、南インドで見られる寺院は、この5つの様式のどれかのスタイルで建てられていると言われています。
なので、南インドではかなり重要なスポット。
早速、中に入ってみると、海岸寺院よりも、ファイブ・ラタの方が、しっかりと装飾が残っている感じがします(修復されている様な箇所を含め)。
欧米の人たちは、こう言う場所では、しっかりと5つの様式の違いを理解しようとして、ガイドを付けたり、持参のガイドブックを丹念に読んだりしているけれども、どうもその気力が起きない。
だけれども、そんなボクですら、その違いがはっきりと分かるぐらいに、5つの建物に違いがある。
仏教寺院の様にも見えるタイプ。
民家にすら見えるタイプ。
3層タイプ。
4層になっているタイプ。
と、何の予備知識がなくても、分かる。
もしかして、ココはガイドを付けた方が良かったかな?みたいにも思えてくる。
南インドの寺院をくまなく巡ろうとしている人は、最初にファイブ・ラタを訪れて、しっかりとガイドを付けていると、他の寺院を巡った時に、造詣が深まる感じがしますね。
ガイド自体は、バスターミナルとか、ファイブ・ラタの入口なんかに、ちょこっとですがいましたし。
それにしても…
昔のインド人って、ホントに、スゴイと感心してしまう。
そもそも1つの大きな岩を掘り下げて行って、1つの寺院を作るって考え方自体、やっぱりスゴイと思うし、それをしっかり実現しているのも、スゴイ。
それなのに、どうして現代インド人は、その民族の片鱗を感じさせない人が大半になっちゃんでしょう。
数学やIT分野的には大変、優れている人が多いのは事実でしょうが。
もちろん、当時だって、全員が全員、優れていた訳じゃないでしょう。
でも、メソポタミアもインダスも、何となく過去に優れた文明・文化を持っていた国って、近代ではなかなか発展していないんですよね。
ある意味、近代の中国だけが異例な感じで。
そう考えると、時代の変化に対応して永続的な繁栄をすると言うのは、ホントに難しい話なんだな…と、こんな場所で考えてしまったり。
それは国だけでなく、企業でもそうだし、人としても継続的に進歩・進化して行くと言うのは、ホントに難しい話なんだろうね。
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