ANA、アリタリアと提携へ!
イタリア最大手の航空会社であるアリタリア航空とANAが、冬ダイヤのスタートする2018年10月28日から、コードシェアをスタートさせるコトが発表になっています。
発表によると、アリタリアが運航している成田~ミラノ線と成田~ローマ線にANAの便名を付与すると共に、アリタリア運航のイタリア国内の6路線でANA便名を付与。またANAが運航している日本国内5路線でアリタリア便名を付与するとのコト。
対象コードシェア便 | ||
アリタリア運航便 | ANA運航便 | |
・成田~ミラノ ・成田~ローマ | 国際線 | なし |
・ローマ~トリノ ・ローマ~ミラノ ・ローマ~フィレンツェ ・ローマ~ボローニャ ・ローマ~ベネチア ・ローマ~ナポリ | 国内線 | ・成田~新千歳 ・成田~仙台 ・成田~伊丹 ・成田~福岡 ・成田~那覇 |
日本路線は成田からローマとミラノ線共にデイリー運航を行っているアリタリア。
かつては成田~ヴェネツィア線や、関空~ローマ線なんかも運航していたヨーロッパの老舗航空会社で、70周年を迎えたほどの歴史を誇っている航空会社。
このアリタリアとANAが提携を開始する訳ですが、今回の提携は、コードシェアだけでなく、マイルでも提携を2018年10月28日からスタートさせます。
マイルの積算は、コードシェア区間限定となる見込みなので、ちょっと限られた感じはありますが、特典航空券については、双方が運航している全便が対象になる模様です。
[amazonjs asin=”4167910411″ locale=”JP” title=”須賀敦子の旅路 ミラノ・ヴェネツィア・ローマ、そして東京 (文春文庫)”]アリタリアはイタリア最大の航空会社
ANAのヨーロッパでのマイル提携先は、
・アドリア航空(スタアラ加盟航空会社)
・エーゲ航空(スタアラ加盟航空会社)
・オーストリア航空(スタアラ加盟航空会社)
・ブリュッセル航空(スタアラ加盟航空会社)
・クロアチア航空(スタアラ加盟航空会社)
・LOTポーランド航空(スタアラ加盟航空会社)
・ルフトハンザ ドイツ航空(スタアラ加盟航空会社)
・スイスインターナショナルエアラインズ(スタアラ加盟航空会社)
・TAPポルトガル航空(スタアラ加盟航空会社)
・SAS
・ユーロウィングス
・ジャーマンウィングス
・エアドロミティ
と、多岐に渡っているので、そこまで大きな受益があるかと言われると、ちょっと微妙な気がしますけれどもね。
ただこれだけ提携会社があっても、日本に就航している航空会社は、オーストリア航空(5月に成田就航再開予定)・LOTポーランド航空・ルフトハンザ ドイツ航空・スイスインターナショナルエアラインズ・SASだけなので、日欧間としては、JALは日本に就航しているブリティッシュエアウェイズ・フィンエアー・イベリア航空にエールフランスと効率よく提携があるのと比べると、ちょっとビミョーな感じも。
そして何気に、ルフトハンザのイタリア子会社であるエアドロミティとの提携もあるのですが(ただ規模的にはそもそも大きな航空会社ではないけれど)、こちらは基本的にミュンヘン~イタリア各都市がメインの航空会社なので、そもそも今回の提携にはそこまで影響しないんでしょうかね。
まぁ、ANAもJALもイタリア線を現在、自社便では就航していないので、コードシェア便化で直行で行けてマイルが積算出来るのは嬉しいニュースですが。
アリタリアはスカイチーム加盟、ANAはスターアライアンス加盟航空会社な訳で、アライアンスを跨いだ提携になりますが、ANAとしてスカイチーム加盟航空会社との提携は、ガルーダ・インドネシア航空、ベトナム航空に続いて3社目と言うコトで、アライアンスに捉われない提携が、また進むコトになりそうです。
アリタリアは事実上倒産中だけれど…
それにしても…
アリタリア。
実はひどく経営状況が弱い航空会社としても有名だったりします。
2008年にはエールフランス-KLMが買収案を受け入れたモノの、労組の強い反対により断念。
その後、会社更生手続きに入り、分割救済を経て、再出発し、2014年にはエティハド航空がアリタリアを傘下に。
それでも経営悪化は止まらず、経営再建策が2017年にまとめられるも労組から否決され、5月には事実上倒産し、イタリア政府管理下に。
2017年10月に再建に向けたスポンサーが募られ、ルフトハンザやイージージェットなど7陣営が入札を行うが、スポンサーの選定は難航し、ずるずると先延ばしになり、この4月に最終的に決定するとのコト。
現状は3億円のつなぎ融資で延命しているだけの状況なのですが、スポンサーに名乗りを上げたルフトハンザもイージージェットも丸ごとの買収ではなく、一部分のみの買収を考えている様で、その辺りの思惑の差が迷走理由との話も。
まぁ、エティハドのリストラ案ですらポシャった様な状況ですからね。
一筋縄ではいかないのでしょうが、そんな状況での提携のニュース。
明るい話題と捉えるべきなのか、それとも、そんな状況なの?と言うべきなのか…
ANAも事実上倒産している様な会社と提携と言うのは、どうなのかな…と正直に思います。
確かに4月まで待てば、新スポンサーによる再建に向けて、とりあえずの1歩目が進むと思われますが(そう上手く行かないのもイタリアでしょうが)、それからだとさらにまとめられる話がまとまらなくなると見たのかも知れませんが。
通常の会社ならば、倒産している様な会社との提携だと、もっとシビアに小規模の提携に留めると思うのですけれどもね…
何かANA側にも思惑があるのでしょうが…
ってか、アリタリアがもたついているならば、提携ではなく、自社便の就航なんかを実現して欲しい気がしますけれどもね。
[追記]イタリア第2位の航空会社、エア・イタリーが着々と…
因みに、アリタリアの再建計画がまとまらない内に、カタール航空が出資をしたエア・イタリー(旧名:メリディアーナ)が徐々に勢力を伸ばしていたりします。
2018年6月にミラノ~マイアミに就航するのに続き、秋にはミラノ~バンコク線へと就航し、着々と長距離路線へ就航し始めていて、アリタリアと競合する場面も多くなりそうな、そんな感じがヒシヒシと。
個人的には、ワンワールド加盟航空会社のカタール航空が出資しているので、いつかワンワールドに加盟しないかなぁ…なんて思ったりするぐらいですけれどね。
そもそろエア・イタリーのマイレージプログラムって、Aviosだし。
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