大西洋路線にも、「ベーシック・エコノミー」設定へ!
アメリカン航空が2018年4月から太平洋路線の一部で、新しい運賃種別を導入するコトが発表になりました。
と、“新しい”と書いたモノの、実はすでに国内線や短距離の国際線では導入されている「ベーシック・エコノミー運賃」ではあるので、別に全く“新しい運賃”と言う訳でもナイのですけれど。
今回、太平洋路線にも導入される「ベーシック・エコノミー運賃」と言うのは、より低価格な料金を売りにした運賃体系。
ただ、既に導入されている国内線などの「ベーシック・エコノミー運賃」とは大枠は一緒なのですが、若干の差異もあるみたいです。
ベーシック・エコノミー運賃とは
まず気になる手荷物規則ですが、国内線の場合は機内持ち込みの身の回り品1個(シート下に入れられる物のみ)。預け入れ手荷物は荷物1個につき25US$が必要なのですが、太平洋路線では既存のエコノミー運賃同様に機内持ち込みの身の回り品1個+手荷物1個は無料(預け入れ荷物は1個目から有料)。
座席指定も今まではチェックイン時に決定する形でしたが、大西洋路線では、有料ですがいつでも可能に。
また大西洋路線では、有料にはなりますが、フライトの変更も可能になっています(但し、当日のフライト変更と返金は不可)。
大西洋路線 | 国内線 | |
機内持ち込み手荷物 | 身の回り品1個+手荷物1個無料 | 身の回り品1個無料 |
預け入れ荷物 | 1個目から有料 | 25ドル |
座席指定 | 事前指定が有料で可能 | チェックイン時に確定 |
機内サービス | 他の運賃同様 | 他の運賃同様 |
優先搭乗 | 可 | 可 |
マイル加算 | 可 | 可 |
って…
コレって、そこまで目新しい感じがゼロですよね。
機内では他のエコノミー運賃と同様に、機内エンターテイメント・ソフトドリンク・機内食・スナックなどのサービスがプラスに必要な訳でもないし。
ノルウェジアン(ノルウェーエアシャトル)に代表される欧州系のLCCが大西洋路線を破竹の勢いで拡大させているのに対抗するのかと思いきや、ちょっと中途半端な様にも思えます。
マイルだって加算率は悪そうだけれども(予約クラスが分からないので、加算率は不明)、一応、加算出来るみたいですし。
マイレージ会員のステータスや対象のクレジットカード保有者は、優先搭乗だって可能(但し、アップグレードは不可)です。
どうせならもうちょっと差をつけて貰って、その分、価格を安くしたり、キャンペーン運賃を出してくれた方が嬉しい感じがしちゃいます。
逆にもっと安い選択肢があっても良い
でも、特に欧州系の航空会社で顕著なんですが、短距離便なんかは、既に座席指定料金があったり(しかもコレがかなり高額で、往復だったり経由したりすると、それだけで結構なお値段になる)、機内食も短距離だと付かなかったり…と、最早、コレってLCCなんじゃない?と思うコトもあるし、LCCとの違いが分からなくもなって来ている。
差が無くなって来ているのであれば、“プレミアムエコノミー”と言う席種があるぐらいなら、逆に、シート間を狭くした“Low Cost エコノミー”なんかが出てもおかしくないと思えるし、その位の大胆さが欲しい所なんだけれど。
プレエコなんて中途半端な席よりも、安値で乗れるシートを併設してくれた方が、個人的にはよっぽど嬉しいんだけれどもね。
欧州系の航空会社は、ルフトハンザ・ドイツ航空も、イベリア航空も、傘下にLCCを持っている。
エールフランスだって、LCCまでの安さはないけれども、比較的、安価なサービスを…と言うコトで、中・長距離向けの安値の航空会社を傘下に抱えている。
ところがアメリカ系の航空会社は、LCCを傘下に抱えたり、低価格を売りにした航空会社を傘下に育てるコトに失敗した経緯(ユナイテッド航空のTedや、デルタ航空のSongなど)もあるから、今回の「ベーシック・エコノミー運賃」導入ぐらいが限度なのかも知れないなぁ…と思いつつ、今回、導入されるのは、あくまでも大西洋路線の話であって、日米間を含む太平洋路線は、今の時点では、こうした価格競争の波からは無縁になっている。
でも、近い将来、太平洋路線にもLCCや低価格を売りにした航空会社は、絶対に出て来るとは思うけれども、その時、既存の航空大手各社がどう言った対応を取って来るんだろうなぁ…
少なくとも、JALは傘下にLCCも持っていないし(ジェットスター・ジャパンはあくまでも合弁だし、過半数の株を有している訳ではないので)、価格競争の波には、乗ってこなさそうですけれど。
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